第四章「新米館主、初仕事」⑳
いつもいつも、ついついこの光景に遭遇してしまうと、
何枚も写真を撮ってしまいます。
さ~~て、第四章をとりあえず完結させねば。
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第四章「新米館主、初仕事」⑳
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「あの~」
小雪が、少し遠慮がちに再び口を開いた。
「御仮屋さん、弓はしないの?」
「あ、はい。お遊び程度には・・・」
睦も遠慮がちに答えたが、義彰が答えを引き継いだ。
「もちろん、もちろん。新納流には、弓の扱いもありますぞ。そして、むっち
ゃんの得意技じゃ。」
(得意技だなんて・・・)
「あの~~、自慢しているように聞こえたら、ごめんなさい。実は私、弓道は
三段をもらっていますの。」
「えっ・・」
イタリア製の車をマイカーとする小雪のイメージからすると意外だが、改めて
その姿を目にすると、そのすらっとした長身は、弓を弾く姿がとても似合いそう
だ。
(そして、三段か・・・)
段位制度なぞない新納流だが、三段というのがかなりの熟練者であろうことは、
睦にも推察できる。
「おっ、そりゃあいい。水溜さんの弓道着姿は、きっとばっちり様になるんじ
ゃろうの。こんど、この庭で弓を弾いてみてくれんしゃい。大山くん、桐嶋くんも
来てくれるの。」
義彰が、睦の思っていることを、しっかり代弁してくれた。
(第四章 完)
(つづく)
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