第七章「女三人+犬一匹」21
こんな夕暮れの時間帯に、のんびり空を眺めていたいな・・・。
日中が暑い日は、やっぱり暗くなり始めた頃が、お客さんが多いような。
さて、自作小説、復帰。
・・・って、ヨッコラショ・・・。
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第七章「女三人+犬一匹」21
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茜によって切り分けられた“タマネギ抜きグラタン”が、三人と一匹の前に
配られた。もちろん、タダモトには「ご試食」用ということで、小さい一切れ
が配られた。そして、改めて「乾杯をしよう」ということになった。女三人で
飲むのは、楽しい。“おしゃべり”だけで盛り上がれるのが、いいなぁ~と、
今夜はイジラれ役の睦も思う。三人とも、それほど飲んではいない。
それでも、ほとんど空になっていたグラスに、改めて冷蔵庫から出してきた
冷えたビールが注がれた。
「よ~しっ。今度は、私が乾杯の音頭を取らせてもらう」
茜が意志表示した。普段から朗らかな性格な茜は、飲むとその性格にさらに
拍車がかかるようだ。
「まず、小雪さん。紫尾へ、ようこそ。いつまで、紫尾支店勤務なのかは、
わかりませんが、紫尾でいい思い出をどんどん作ってね。
そして、睦ちゃん。職場では、あなたを一人前に育てるために、時には厳し
くしなきゃいけないかもしれないけど、プライベートでは、よき友達になれた
らいいね。私も、小雪さんも、あなたの力になってあげたいな~」
茜は、小雪の方を見やった。
「もちろんよ」
小雪も、一言添えてくれた。
「それでは、改めて、女三人と・・犬一匹の友情に、乾杯!」
「かんぱ~い!」
「かんぱ~い!」
「わんっ」
グラスが、打ち合わされた。そしてまた再び、タダモトの頬に、三人のグラ
スが押し付けられた。
“タマネギ抜きグラタン”。もちろん飲み会の楽しい雰囲気が、「おいしさ」を
引き立てているのだろうが、「わるくないな」と睦は思った。
(第七章 了)
まだまだ、続きます・・・。
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