第七章「女三人+犬一匹」⑰
久しぶりに、朝の道を歩きました・・・。
で、今朝は鰻を食べて・・・・・。
さ!
ホント、休みの日っていうのは、時間が経過するのがひたすら早く・・・・・。
また一週間、ガンバリマス。
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第七章「女三人+犬一匹」⑰
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大山は、御仮屋睦(おかりや・むつみ)が、新納流試心館(にいろりゅうし
しんかん)の新館主として「お披露目」をした時、相手をしてくれた、紫尾警
察署の警察官だ。
先日も、またお昼休みの時間帯に、鶴亀信用金庫紫尾支店を訪れてきた。そ
して、これまたその時、睦は昼食のため、裏の休憩室に居た。前回と同じく、
先輩預金係の田所茜(たどころ・あかね)が、
「睦ちゃん、大切なお客さまがいらっしゃいました」
と呼びに来てくれた。
大山も、休憩時間中に、ちょっと抜け出てきたのだろう。一枚羽織ったジャン
パーの下は警察官の制服姿だ。
「あっ、また休憩時間を、お邪魔してしまいましたね」
恐縮する大山は、何を思ったのか、睦に対して、さっと敬礼をした。
「いえいえ。こちらから、改めて御礼を言う機会がなくて・・・。警官の方
が、プライベートでテレビに映って、よろしかったのでしょうか」
「あはは・・。上司には『おまえ、なかなかテレビ映りがいいなあ~』って、
感心してもらえました。また、なにかお手伝いできることがあったら、なんな
りと・・」
という会話があった。
もっとも、その日の大山の表向きの用事は、定期購読しているのだろう、
武道雑誌の購読料の振込だった。それにかこつけて、睦の“顔を見に来た”の
は、ミエミエだ。
「あの~~、大山さんには、これからもいろいろと協力してもらいたいので、
仲良くしていけたらなあ~~って・・・・」
「あらあら。『協力者』であって、『ボーイフレンド』でもないの?」
「そんな~~、まだ、知り合ったばかりですし・・・」
「警察官と親しくなる機会なんて、なかなか無いと思うわよ。それに、あの
大山さんって、いかにも“誠実”って、感じがして、悪くない、と思うけど
な~~」
「いえ・・・、まだ、そんな親しいわけじゃないですし・・・」
「あはは・・。睦ちゃんなら、黙っていても、男の方から、猛烈にアタック
してくるか。・・・・・そうだ、『紫尾写真館』の若ダンナどのは、どうなの
よ?」
“『紫尾写真館』の若ダンナどの”とは、桐嶋のことだ。こちらは以前から、
鶴亀信用金庫と取引関係にある。近頃は、なにかと用事を見つけては、桐嶋は
紫尾支店にやって来る。そして、睦の姿を見かければ、
「御仮屋さん~!!」
と呼びかけてくる。
(つづく)
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