第八章「新米館主、お見合いする?」⑥
深夜に激しい雷雨がありました。
午前4時。店内放送が「おはようございます」に切り替わったのを、
耳にして。むくんだ脚を労わりながら、ねぐらへと。
本日は、まず自画自賛。
ただいま、せっせか
・薩摩の東夷さんの小説一覧ーFC2小説一覧
へ、自作小説をコピーしているのですが・・・・・。
今年一月から書き続けて、すでに結構な長編小説になっているじゃん
・・・・・・・。
我ながら、感心。
実は高校生の頃、太宰・芥川の作品を読み耽り、進学するなら文学部!
と思っていた時期がありましたが、それでも当時の自分ですら、“文才”
なぞない、と自覚しておりました。
ところが、女の子が主人公の小説を、こうも延々と書き続けられる
とは・・・・・。
現状のわが身に対する、ささやかなResistance(抵抗)。
そして、そこから生まれた、愛しのヒロイン・むっちゃんを、
今後もよろしくお願いします。m(__)m
さ、ひと意地。
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第八章「新米館主、お見合いする?」⑥
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小説」をクリックしてください。m(__)m)
タツばあさんは、その睦の小さなつぶやきを、聞き逃さなかった。
「慎三郎はね~、部屋の中に、アニメっていうらのかしらね・・・、おっぱい
ばっかり大きい女の子の漫画のポスターをずらっと貼っているのよ・・・・」
「ああ、それで私にですか・・・」
世間には、たしかに“巨乳好き”という男性カテゴリ(分類)があるらしい。
「いえいえ、もちろん、それだけじゃないのよ。もうひとつ、やっかいなのは、
慎三郎は、子どもの頃からずっと学業優秀で通ってきて、大学でもゼミの“筆
頭学生”として活躍して、勉強を楽しんできたという、プライドがあるような
のよね・・・・」
「いえ、私なんて、しょせん短大を出ただけで、今は仕事覚えるのに四苦八
苦しているような、ただの小娘ですから・・・・」
「そうじゃないのよ!」
タツばあさんは、ちょっと大きい声で否定した。
「〇〇大学を卒業しました、今の職業は〇〇です、なんていう肩書きじゃない
のよ~~。慎三郎を刺激するのは、ひけらかさない頭のよさ、って、言うのか
しらね・・・。あたなを見てたら、ひょっとしてそうなんじゃないかな~って、
思うのよ」
「そんな・・・・、私、ただのバカですから・・・・」
「いいの、そんなに謙遜しなくて。それになによりも、あなたには溌剌と
した若さがあるわ。
お願い。慎三郎に会っていただけないかしら。
バカな母親だと思うでしょ。でも、あなたなら、息子を現実の社会に引き
戻す力があるんじゃないかな、って、思い至ったの。
お願いします」
タツばあさんは、はるかに若い睦に、深々と頭を下げてきた。
(つづく)
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