« 第八章「新米館主、お見合いする?」⑤ | メイン | 第八章「新米館主、お見合いする?」⑦ »

2011年8月 6日 (土)

第八章「新米館主、お見合いする?」⑥

 深夜に激しい雷雨がありました。

1108061s
 午前4時。店内放送が「おはようございます」に切り替わったのを、
耳にして。むくんだ脚を労わりながら、ねぐらへと。

 本日は、まず自画自賛。
 ただいま、せっせか
薩摩の東夷さんの小説一覧ーFC2小説一覧
 へ、自作小説をコピーしているのですが・・・・・。
 今年一月から書き続けて、すでに結構な長編小説になっているじゃん
                         ・・・・・・・。
  我ながら、感心。

 実は高校生の頃、太宰・芥川の作品を読み耽り、進学するなら文学部!
と思っていた時期がありましたが、それでも当時の自分ですら、“文才”
なぞない、と自覚しておりました。
 ところが、女の子が主人公の小説を、こうも延々と書き続けられる
とは・・・・・。

 現状のわが身に対する、ささやかなResistance(抵抗)。
 そして、そこから生まれた、愛しのヒロイン・むっちゃんを、
       今後もよろしくお願いします。m(__)m

 さ、ひと意地。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
         第八章「新米館主、お見合いする?」⑥
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、右「カテゴリー」内「自作
小説」をクリックしてください。m(__)m)

 タツばあさんは、その睦の小さなつぶやきを、聞き逃さなかった。
「慎三郎はね~、部屋の中に、アニメっていうらのかしらね・・・、おっぱい
ばっかり大きい女の子の漫画のポスターをずらっと貼っているのよ・・・・」
「ああ、それで私にですか・・・」
 世間には、たしかに“巨乳好き”という男性カテゴリ(分類)があるらしい。
「いえいえ、もちろん、それだけじゃないのよ。もうひとつ、やっかいなのは、
慎三郎は、子どもの頃からずっと学業優秀で通ってきて、大学でもゼミの“筆
頭学生”として活躍して、勉強を楽しんできたという、プライドがあるような
のよね・・・・」
 「いえ、私なんて、しょせん短大を出ただけで、今は仕事覚えるのに四苦八
苦しているような、ただの小娘ですから・・・・」
 「そうじゃないのよ!」
 タツばあさんは、ちょっと大きい声で否定した。
 「〇〇大学を卒業しました、今の職業は〇〇です、なんていう肩書きじゃない
のよ~~。慎三郎を刺激するのは、ひけらかさない頭のよさ、って、言うのか
しらね・・・。あたなを見てたら、ひょっとしてそうなんじゃないかな~って、
思うのよ」
 「そんな・・・・、私、ただのバカですから・・・・」
 「いいの、そんなに謙遜しなくて。それになによりも、あなたには溌剌と
した若さがあるわ。
 お願い。慎三郎に会っていただけないかしら。
 バカな母親だと思うでしょ。でも、あなたなら、息子を現実の社会に引き
戻す力があるんじゃないかな、って、思い至ったの。
                           お願いします」
 タツばあさんは、はるかに若い睦に、深々と頭を下げてきた。
                           (つづく) 
  

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.synapse-blog.jp/t/trackback/190585/26892930

第八章「新米館主、お見合いする?」⑥を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

プロフィール

フォトアルバム

ごろごろ

最近のトラックバック