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2011年9月 7日 (水)

第八章「新米館主、お見合いする?」25

 やっぱり、秋の空。

 1109071s
 それはそれで、窓開けっ放し、パンツ一丁で寝る開放感ともお別れ、
と思うと、寂しくもあり。

 あれやこれや考えつつ書いておる、自作小説なのですが、
    う~~~ん、
 アクション・シーンを文章で表現するのって、とてもムズカシイ・・・。
 で、ついつい予定より切り詰めることとなり・・・。
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         第八章「新米館主、お見合いする?」25
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「ちっ」
 舌打ちの音が、睦の耳に届く。
 だが、慎三郎は睦に背中を見せたまま、動かない。

 (さ~て。次は、どうくるの?)
 睦は、次の動きを待ってやる。

 次の瞬間、
 「りゃあ~~っ!!」
 ひときわ大きな怒声とともに、慎三郎が振り向きざまに、竹刀を振り下ろし
てきた。その気迫満点の動作を前にすれば、素人なら、びっくり仰天の場面だが、
そこは睦だ。
 (ちょっと間合いが、遠かったね)
 睦は身動きせずに、竹刀が地面まで振り下ろされるのを、眺めてやった。

 その時、ふと慎三郎がニヤリとしたように見えた。
 (ん?)

 「どうだっ!」
 慎三郎は半歩踏み込みつつ、地面スレスレの位置そのままから、今度は睦目がけ
て、竹刀を振り上げてきた。
 (あっ、“燕返し”?)
 やや、睦は不意を突かれた。それでも、軽く後ろに跳び退いて、空を切らせるつ
もりだったが・・・・。
 生地の軽いワンピース姿で立ち合いに臨んだことが、徒となってしまった。

 ワンピースの裾はふわっと風をふくんで、睦の身体の動きより、ワンテンポ遅れる。
 その空に浮いた裾が、竹刀の尖端にきちっり捉えられてしまった。

 「いやんっ!」
 つい悲鳴を上げてしまった。そして、大慌てで裾をとにかく押さえる。
 (パンツ、見えちゃってないよね・・・・)
 睦は、立ち合い中もなにも、恥ずかしさに顔が火照るのを感じた。

 「・・・・・あっ、ごめん」
 慎三郎とて、意図したことではなかった。こちらも、困ったように、動きが
停まってしまった。

 「わっははっは・・・。お見事、慎三郎くん。“スカートめくり”一本じゃな」
 “セクハラ”じいさんは、さも愉快そうに、笑う。
 「おおっ・・・・、御仮屋さんの超セクシー・ショット・・・・」
 さすがに、ファインダーから目を離した桐嶋が、つぶやく。

 心配したのだろう、タダモトがさっと駆け寄ってきてくれた。
  

             (第八章「新米館主、お見合いする?」
                           とりあえず、おしまい)
                          (まだまだ、つづきます)     

 

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