第十二章「合コンは、決戦?」④
宝島は、遠くになりけり・・・・。
でも!デモ!!。それでも、当時は“金曜午後7時は、宝島小中学校の
体育館へ集合”という日常があったのだよな・・・・・。
南日本新聞とも、やがて疎遠になっていくのか・・・・。
千葉県柏市へ引っ越しても、自作小説は書き続けたいな~~と思う、
今日この頃。
・・・・とはいえ、根っからの鹿児島県紫尾市産まれの、紫尾市育ち。
就職も、地元の鶴亀信用金庫紫尾支店に極めた、愛しのヒロイン・むっちゃん
を書き続けるのは、ムリかな・・・・。
で。新たなヒロイン像(私にとっては、主人公はあくまで女性です)。
霧深き奥薩摩の地に鎮座する稲尾神社。それを守護することを、代々の使命
とした神官・大浦一族。その最後の当主・大浦玲子は、今、使命を帯びて東京
国際空港に、降り立った。
時に、齢三十三。・・・・・・
いやいやいや。その前に、愛しのヒロイン・むっちゃん。
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第十二章「合コンは、決戦?」④
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
を是非に。m(__)m
「ふふふ・・・」
「ママさんってのも、つくづく大変よね・・・」
小雪と睦は、意味ありげに微笑み合う。
「えっ?」
怪訝そうな表情をする祝子に、二人は目配せをする。
「・・・?」
そういえば、屋敷の裏から、小さな子ども達の歓声が聞こえている。
「ちょっと、行ってみようか?」
三人は、屋敷の裏へ向う。途中、じいさんと慎三郎が“障害物競走”のための
“障害物”を準備している。なかなか大がかりなものなのだが、睦は先のことは
考えないようにして、
「ちょっと、ごめんなさい」
一声掛けて、その場を通り過ぎる。
屋敷の裏は、表から見た以上に広い。畑、さらには「山」、つまり林までもある。
歓声が上がっているのは、子ども達が喜んで、そこいら中を走り回っているからだ。
「ダメ!。畑に入っちゃ、ダメでしょ!!」
と叫んだのが、茜だ。同年輩らしい女性二人が一緒だ。その茜が、三人に気がつ
いた。
「よっ!祝子ちゃん、来たな~~」
こちらも小雪と同様、祝子とは“抱き合う”挨拶をしてくれる。
「ほんと、ごめんなさい。うるさくなっちゃって・・・・」
茜が、あらためて謝ってくれる。
「ママ友、ってやつ。休みの日って、子ども達と遊びに行くところ、結構悩む
ものなのよね・・・・」
茜は、ちょっとびっくりしたような表情の祝子に、改めて説明してくれる。日曜
午後の時間を、三家族分の子ども達が、ここで過ごすようだ。
「・・・・でも、いいですよね・・・。私がちっちゃかった頃を思い出します
・・・・」
「そっか・・・・。『御館町(おたてちょう)の野生児』は、こんな風にして
誕生したんだ・・・」
「でも、あの~、キャプテンさん・・・」
祝子が、心配そうに口を開いた。
「お子さんの面倒を見ながらって・・・、大変そう・・・」
そのとおり。茜には、女性陣のキャプテンとして、大いに張り切ってつもりなの
だ。おまけに、大人の女性を魅せてやる~と意気込んでいた茜だが、子どもを連れて
いては、なかなかそうはいかないだろう。
(つづく)
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