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2012年10月30日 (火)

『悪の教典』貴志祐介著

 近頃、すっかり映画もしくはテレビドラマの原作を手にする、というパターン
が多くなってしまいましたが。
 今回は
「悪の教典」公式サイト

 予告編をご覧頂ければ解るとおり、
 「女子高生に向けて、ショットガン(散弾銃)を撃つやつなんて、許せん!!」
                        という、一心です。キッパリ

1210292s


 

 え~っと、学園に潜りこんだサイコパス(人格異常者)が、ついにその正体を
表し、大量殺戮の端が切られる・・・という内容、でしょうか。
 ホラー?サスペンス?小説を読み慣れている方にとっては、ともすれば「ああ、
またか・・・」という印象をあたえる内容らしいのですが、普段小説なんて読ま
ない人が、手にすることはお奨めしません。
 「フィクションは、フィクションとして楽しめなきゃ」という大前提はあった
としても、人の心は千差万別。とってもハードな内容に我慢できない・・・・
という方も、いらっしゃるのでは。

 主人公“ハスミン”、己の身を守るためなら、殺人を犯すことすら、躊躇なし。

    (あ、あんまりネタバレを、書いてはいけませんね)
 その明晰な頭脳を活かして、すべて“完全犯罪”としてきた・・・・。

 実のところ、世の中、しょせん「序列社会」。
 その中での、自らの“序列”を死守するために、人は意識的か無意識かを問わず、
結構醜悪なことって、してるよな・・・・・
                   と思いつつ、読んできて。

 ところが、完璧であるはずの“ハスミン”の行動に、疑問を持つ人が現れ、
次第にほころびが出始め、・・・・

               ついには「クラス全員殺害」実行に、着手する。

 このジャンルの作品を読み慣れている方にとっては、このラストの部分が
「な~んだ、『バトルロワイアル』の真似じゃん」と思う箇所のようですが、
 命乞いする者、逃げようとする者、戦おうとする者。
  それぞれ一瞬のキャラクターのきらめきを残し、斃されていく・・・。
  
   おりゃあ!!、女子高生を殺すヤツは、許さん!!!

   決して、自分好みの映画ではないのですが、
                一度は観てみようと思います。
 (今年たくさんの映画に出演されていらっしゃる、橋本愛さん。
   さすがに“殺され役”は、とっくに卒業されていらっしゃるようで)

 

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