竹原信一さんは、芥川龍之介である!!・・・?
光の方角へ。
『「世間というのは、君じゃないか」
という言葉が、舌の先まで出かかって、堀木を怒らせるのがイヤで、ひっこめました。
(それは世間が、ゆるさない)
(世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)
(そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ)
(世間じゃない。あなたでしょう?)
(いまに世間から葬られる)
(世間じゃない。葬むるのは、あなたでしょう?)』
(太宰治「人間失格」より
青空文庫より)
太宰治とくれば、拙ブログ上では、はい、出水市のお隣・阿久根市の市長、
竹原信一さん。
・住民至上主義
2010/4/10(土)付「一般市民をバカ扱いする議員と識者たち」
に掲載されているビラ(?)の中の一文、
『皆さん聞いてください!!
役人の給料より低い給料の一般市民は馬鹿で能力が無いと言っていますよ』
・・・・・と思っているのは誰?
今日、ふと思い出したのは、芥川龍之介。
『三十三 英雄
彼はヴオルテエルの家の窓からいつか高い山を見上げてゐた。氷河の懸つた山の上
には禿鷹(はげたか)の影さへ見えなかつた。が、背の低い露西亜(ロシア)人が一人、
執拗(しつえう)に山道を登りつづけてゐた。
ヴオルテエルの家も夜になつた後、彼は明るいランプの下にかう云ふ傾向詩を書いた
りした。あの山道を登つて行つた露西亜人の姿を思ひ出しながら。……
――誰よりも十戒を守つた君は
誰よりも十戒を破つた君だ。
誰よりも民衆を愛した君は
誰よりも民衆を軽蔑した君だ。
誰よりも理想に燃え上つた君は
誰よりも現実を知つてゐた君だ。
君は僕等の東洋が生んだ
草花の匂のする電気機関車だ。――』
(芥川龍之介「或阿呆の一生」より
青空文庫より)
これじゃあ、竹原さんを絶賛し過ぎ?
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