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2011年2月16日 (水)

第二章「新館主の朝」①

 2月15日。2ヶ月に一度の年金支給日。
 ・・・・というわけで(って、なんのこっちゃ?でしょうが)
 久しぶりに真昼間の出水の街を、アッチャコッチャ、トコトコと。

1102161s
 ふ~~、以前は当たり前のように歩いていた距離も、
                     ツカレマシタ・・・。
 まあでも、「青空の下」は、やっぱりいいですね。

 さて、懲りずに。
 で、つまらない念押しですが。
 当自作小説はあくまでフィクション(創作)であって、登場する人物・
企業等は架空の存在です。

(と、わざわざ書かなきゃならんのは、やっぱり“モデル”が存在するから
・・・・の裏返しでもあるのですが)
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  第二章「新館主の朝」①

 御仮屋睦(おかりや・むつみ)は、商店街の一角「御仮屋書店」の
長女だ。本屋の朝は午前六時前、雑誌を配送するトラックが倉庫の前に
急停止して、ドサッドサッと束になった雑誌・単行本が荷下ろしされる
音で始まる。以前ならば、人気週刊マンガ雑誌の発売日ともなれば、それ
を楽しみにしている子ども達が、登校前に買いに来ていた。御仮屋家も、
荷が着いたと同時にその束をばらして、あわただしく店頭に並べる・・・、
が一日の始まりだった。
 そんな本屋に生まれ育った睦だから、他人は「朝は苦手」なぞと言うが、
早起きは得意だ。午前五時、今朝は余裕を持って目覚まし時計をセットして
いた。パチッと目が覚めた。
 (とはいってもねえ~。これが冬場じゃないから、いいのよね・・・)
 さっと布団から出て、洗面台へ向う。
 歯磨きをしながら、鏡の中の自分と向き合う。
 (大丈夫。私は、ノーメイクでも人前に出れるわ・・・)
 それでも、口紅は薄く塗った。
 ジャージ姿に着替えて、スニーカーに足を通して、「新納流試心館(に
いろりゅうししんかん)」へ向う。

 睦が門をくぐる前から、家主・新納義彰(にいろ・よしあき)の飼犬・
タダモトが、こちらに向って吠えている。滅多に吠えることなぞないタダモ
トだから、これは睦に対する歓迎の意なのだろう。門をくぐって、
 「おはよう、タダモト。ほ~ら、ちゃんと私来たんだから、静かにして。
まわりは、まだ寝ている人だっているんだから。」
 とにかく、タダモトを静かにさせる。
 義彰はと見れば、表の間の縁側で新聞を手にしている。睦が来るのを待って
いたのだろう。
 「おはよう、むっちゃん。来たのう。タダモトも、大歓迎のようじゃの。」
 「おはよう、じいさん。まずは、庭掃除からでいいのよね。
  あっ、その前に、タダモトの朝ごはんか。」
                       (つづく)

  女の子の朝支度・・・って、いうのが、実はよくオジサン、
                     想像できません・・・・・。
  

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