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2011年6月 4日 (土)

第五章「御仮屋書店にて」⑯

 年々寂れているように思うのですが。
 それでも、出水市のNo.1ビックイベント「鮎解禁」に向けて。

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 そうそう。
 コンビニの売場で見つけてつい購入してしまいました。
『まいど!南大阪信用金庫』作:平井りゅうじ 画:北見けんいち

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 いえいえ・・・、今月下旬の株主総会に向けて、ではなく、あくまで、
今書いている自作小説のヒロインが、信用金庫の新米テラーさんという
設定だからです。オッホン
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
       第五章「御仮屋書店にて」⑯
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、右「カテゴリー」内「自作
小説」をクリックしてください。m(__)m)

 「よしっ、絶対成功させます」
 坂道が気合をいれる。そして、
 「ボールよ。頼むから、一周してきてくれよっ!」
と改めてボールに念じている。坂道はコツを飲み込むのが早い。最初の方向転換
は、ほぼ成功するようになっている。問題は、こちら側に戻ってくるための方向
転換を成功させられるか、だろう。
 ブツクサ文句を言いながらも買物に出かけた瞬が、帰ってくるまで約三十分
だろうか。

 「さ、行け!」
 坂道が、ボールを放った。

 そろそろ三十分が経とうとしているだろうか。
 「今度こそ!」
 坂道は、小刻みにバウンドする程度に、ボールを強く放った。店の奥の壁にぶつ
かって、一度目の方向転換。ボールは奥の通路を進む。
 そして、
 「あっ!やった~」
 睦は、つい声を上げてしまった。
 ボールは二度目の方向転換にも成功して、通路をこちら側に進み始めた。
 が、しかし、転がる勢いがかなり失せてしまっている。
 「頼む!、帰ってきてくれッ」
 「聡君のところに、帰っていらっしゃい」
 たまらず、睦と坂道がボールに声援を送る。

  あと二メートル・・・・・・。
 ボールも、最後の力を振り絞っているように進む。
 たまらず、坂道がその長身を活かすように腕を伸ばして、ボールをすくい上げた。
  「やった~ッ!」
  「お~っし」
 こういう場面では、二人でどう喜びを表現しようか。
 「そうだ。聡君、ハイタッチしよう」
 睦は、提案した。
 「ええ・・・・、その~~」
 坂道がためらう。そりゃあそうだ。睦と坂道の身長差は三十センチ以上。ひょいと
坂道が腕を上に伸ばせば、天井に届きそうな勢いだ。
 「いいから、いいから」
 坂道に腕を伸ばさせた。
 「いくよっ!」
 睦は、脚のバネを最大限活かして、ジャンプする。

   パチン

 坂道は手のひらを、睦の手を迎えるために、さっと下げてくれた。
 睦の胸が、小気味よく揺れる。それを目にした坂道は、また赤面する。
                (第五章 おわり
                     いえ、話はまだまだ続きます)     
 

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