第六章「ハイヒール、やめた」②
コンビニの窓で餌を探すヤモリを発見。
ああ、夏が近づく・・・・。
でも、ふと疑問に思ったのですが、夏の数ヶ月以外はどこで過ごして
いるのでしょう?
ふ~~~。雨音を聞きながら、うたた寝。ちょっと生き返った感じが
します。休みの日は、きちんと休まねば。
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第六章「ハイヒール、やめた」②
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“お堅い”金融機関に勤める身として、テレビに堂々と登場した睦を、上司・
同僚がどう見るのか、とても気になるのだが、皆おおむね好意的に見てくれた
ようだ。もちろん、睦の普段の仕事に対する取り組みに、「新人らしい一生
懸命さ」が伝わり、好感を持たれているという前提があるからだろう。
伝票の金額と現金の帳尻を合わせる作業がある。新人の睦から見ると、先輩
OL田所茜(たどころ・あかね)と水溜小雪(みずたまり・こゆき)の電卓を
さばく指の動きは、もはや“神技”だ。睦は、もっぱら伝票の金額を読み上げる
役にまわる訳だが・・・・。
「十五万八千・・あ・・・ごめんなさい。桁間違えました・・・え・・・
百五十八万四千四百五十六です」
先輩の茜が、電卓のキーを叩く手を止めて、冗談交じりに声をだす。
「試心館の館主サマも、仕事の現場では、まだまだ七難八苦の連続ね。
さ、がんばりましょう。次、読み上げて」
「は、はい。次は・・・・」
また、鶴亀信用金庫紫尾支店の来店する者の中にも、睦の顔を見て、
「あっ、あんた、テレビに出とったね~」
と気づいてくれる割合が高い。さらには、
「ふ~~ん、こんなカワイイ女の子が、古武道の達人なのかい・・・」
と感心されるのが、大方の反応だ。
(つづく)
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