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2011年7月 9日 (土)

第七章「女三人+犬一匹」⑪

 見事な入道雲。

1107092s
 確かに、一日に何度か「通り雨」がありました。

    夏っス!

 すっかり季節に取り残されてしまいました・・・・
(う~~ん、愛しのヒロイン・むっちゃんが水着姿を披露、というところ
までは、最低限書き続けたい・・・・と思っているのですが。
                  いつのことやら・・・・・・)
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         第七章「女三人+犬一匹」⑪
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、右「カテゴリー」内「自作
小説」をクリックしてください。m(__)m)

 メインの「玉ねぎ抜きグラタン」はなくても、小雪が買ってきた“おつまみ”、
茜手作りの自称“手抜きサンドウィッチ”、そして睦が、母から「先輩二人に、
よろしく」と託された“烏賊刺し”。これは、釣りが趣味の父が、夜釣りで釣り
上げたものだ。フローリングの床は、結構にぎやかに食べ物が並んだ。
 さあ乾杯、というところで、“乾杯の音頭”を年長者二人、どちらがとるかで、
まあお決まりの“譲り合い”だ。
 「ここはやっぱり、呼びかけ人であり、部屋のあるじ、である小雪さんよね」
 「いえいえ、やっぱり、スーパーウーマンであり、年長者の田所さんに・・・」
 「あら、やっぱり、私は“オバサン”扱いなの?」
 というやり取りがあり、結局小雪のほうが折れた。
 三人は、お互いのグラスにビールを注いだ。タダモトの前にも、普段愛用の
ステンレス製ボールに、ビールが注がれた。
 「タダモト。あんたが酔いつぶれても、私はあんたを背負って帰れないからね。
飲みすぎちゃダメ」
 睦は、タダモトに念押しした。
 小雪が、短く挨拶をする。
 「それでは、私が。私、正直、紫尾支店勤務を命じられた時、ものすごく敗北感
を感じました。ですが、ここで田所さん、御仮屋さんというお二人に出会って、前
向きに生きていこう、と徐々に思えるようになりました。三人の友情が、これから
も深まっていきますように。乾杯!」
 「かんぱ~いっ!」
 「かんぱい~っ!」
 「わんっ」
 「あっ、ごめん、タダモトくんもいるんだね。三人と一匹だね」
 三人がグラスを合わせた。タダモトには、三人が冷えたグラスを、頬に押しつけて
やった。
 「ねえ。小雪さん、あなたも私たちのこと、睦ちゃん、茜さんって、呼んでくれない?」
 茜が提案した。 
 「あっ、水溜さ・・・・じゃなくて、小雪さん、そうしてくださいよ」
 睦も即座に賛成した。
 「そ、そう・・・。じゃあ、睦ちゃん、茜さん、これからも、よろしくお願いします」
 小雪が、頭を下げた。睦も茜も「こちらこそ」と、さっと頭を下げた。

 「あ、あの~~」
 最初の一口を飲んだところで、睦は切り出した。
 「タツばあさん、大丈夫でしょうか・・・・」
 「あらあら・・・・、さすが睦ちゃん。あれだけイビられても、相手のこと、心配
してあげるんだ・・・」
 「でも、確かにケガはなくても、すごいショックでしょうからね・・・・・」
                                (つづく)

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コメント

おはようございますsun今日も暑くなりそうですねsweat01
乾杯の後いきなりタツばあさんの話が出てきてびっくりでした。気にはなっていましたが。

 こんにちは。
 「暑くて、眠れない」ほどではないように思うので、

   まだまだ、もう一段ランクアップの暑さが、やってくるのでしょうね・・・・。


 “タツばあさん”のこと、気にしてくださって、ありがとうございます。

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