第七章「女三人+犬一匹」⑪
見事な入道雲。
夏っス!
すっかり季節に取り残されてしまいました・・・・
(う~~ん、愛しのヒロイン・むっちゃんが水着姿を披露、というところ
までは、最低限書き続けたい・・・・と思っているのですが。
いつのことやら・・・・・・)
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第七章「女三人+犬一匹」⑪
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メインの「玉ねぎ抜きグラタン」はなくても、小雪が買ってきた“おつまみ”、
茜手作りの自称“手抜きサンドウィッチ”、そして睦が、母から「先輩二人に、
よろしく」と託された“烏賊刺し”。これは、釣りが趣味の父が、夜釣りで釣り
上げたものだ。フローリングの床は、結構にぎやかに食べ物が並んだ。
さあ乾杯、というところで、“乾杯の音頭”を年長者二人、どちらがとるかで、
まあお決まりの“譲り合い”だ。
「ここはやっぱり、呼びかけ人であり、部屋のあるじ、である小雪さんよね」
「いえいえ、やっぱり、スーパーウーマンであり、年長者の田所さんに・・・」
「あら、やっぱり、私は“オバサン”扱いなの?」
というやり取りがあり、結局小雪のほうが折れた。
三人は、お互いのグラスにビールを注いだ。タダモトの前にも、普段愛用の
ステンレス製ボールに、ビールが注がれた。
「タダモト。あんたが酔いつぶれても、私はあんたを背負って帰れないからね。
飲みすぎちゃダメ」
睦は、タダモトに念押しした。
小雪が、短く挨拶をする。
「それでは、私が。私、正直、紫尾支店勤務を命じられた時、ものすごく敗北感
を感じました。ですが、ここで田所さん、御仮屋さんというお二人に出会って、前
向きに生きていこう、と徐々に思えるようになりました。三人の友情が、これから
も深まっていきますように。乾杯!」
「かんぱ~いっ!」
「かんぱい~っ!」
「わんっ」
「あっ、ごめん、タダモトくんもいるんだね。三人と一匹だね」
三人がグラスを合わせた。タダモトには、三人が冷えたグラスを、頬に押しつけて
やった。
「ねえ。小雪さん、あなたも私たちのこと、睦ちゃん、茜さんって、呼んでくれない?」
茜が提案した。
「あっ、水溜さ・・・・じゃなくて、小雪さん、そうしてくださいよ」
睦も即座に賛成した。
「そ、そう・・・。じゃあ、睦ちゃん、茜さん、これからも、よろしくお願いします」
小雪が、頭を下げた。睦も茜も「こちらこそ」と、さっと頭を下げた。
「あ、あの~~」
最初の一口を飲んだところで、睦は切り出した。
「タツばあさん、大丈夫でしょうか・・・・」
「あらあら・・・・、さすが睦ちゃん。あれだけイビられても、相手のこと、心配
してあげるんだ・・・」
「でも、確かにケガはなくても、すごいショックでしょうからね・・・・・」
(つづく)
おはようございます今日も暑くなりそうですね
乾杯の後いきなりタツばあさんの話が出てきてびっくりでした。気にはなっていましたが。
投稿: | 2011年7月10日 (日) 07:00
こんにちは。
「暑くて、眠れない」ほどではないように思うので、
まだまだ、もう一段ランクアップの暑さが、やってくるのでしょうね・・・・。
“タツばあさん”のこと、気にしてくださって、ありがとうございます。
書く励みになります。
投稿: 鈴木五郎 | 2011年7月10日 (日) 15:00