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2011年8月30日 (火)

 第八章「新米館主、お見合いする?」⑳

 月曜日は、午前5時前の帰宅となり・・・。

 ふいと空を見上げれば、キラキラを通り越して、
 ギラギラと輝く、シリウスひとつ。

1108304s
 スミマセン。橋の丸い欄干の上にカメラを置いて、手で押さえつけながら、
15秒露光だったので、ブレております。
 もう少し上方には、オリオン座が。

 さ、また一週間が始まりました。
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         第八章「新米館主、お見合いする?」⑳
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m)

 「わしが審判を務めて、しんぜよう」
 じいさんが名乗り出てくれた。
 「お互い、ケガはしたくないじゃろ。まず、お互い上段に振りかぶってみい。
そして、わしの合図とともに、相手の頭をめがけて振り下ろす、そして頭の上で
ピタッと止めてみる。よいか」
 「じいさん、ちょっと待って。さすがに、これは、脱がさせてもらいます」
 睦は、ハイヒールを脱いで、脇に置いた。
(本当は、ストッキングも脱ぎたいんだけど・・・)
 ぐっと、睦がまた小柄になった。
 「失礼します」
 と、さっと近づいてきて、そのハイヒールを手にして、またさっと離れた
のは、坂道だ。その“年下のボーイフレンド”ぶりが、睦には面映い。
 「あっ・・・・。これも、撮影してよろしいでしょうか・・・」
 遠慮がちに訊いてきたのは、桐嶋だ。もちろん、この遠慮の相手は、睦で
はなく、対戦相手の慎三郎に対してだろう。
 「あっ、自分にはお構いなく・・・」
 断っては“漢が廃る(すたる)”のだろう、慎三郎も同意した。

 「よし。それでは、お互い構え」
 睦は棒で、慎三郎は竹刀で上段の構えをとった。そして、睦は竹刀が振り下ろ
される位置まで、慎三郎に近づいた。
 「おおおっ・・・。結構、見栄えのする組み合わせじゃの。
     さあ、よいか、それでは、一・二の三じゃ。
                       一・二・三っ!!」
  「やっ」「おっ」
 棒と竹刀が、お互いの頭めがけて、ヒュンと振り下ろされる。
 睦は、ピシッと慎三郎の頭上数ミリで止めてみせたが、慎三郎の方は、竹刀
の軽さに戸惑いがあるのだろう、実はコツンと睦の頭にぶつかってしまった。
 (しまった~)
 という表情に対して、
 (大丈夫。上出来)
 睦は、にこっと笑い返す。
 「慎三郎くん、気にしない。上出来じゃ」
 じいさんも、同じ判断だ。
                          (つづく)

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