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2011年10月25日 (火)

第十一章「合コン、作戦会議」③

 あっ、なんとか南日本新聞「ひろば」欄へ投稿できました。
う~~ん、採用されるような内容には書けなかった・・・のですが、
ひとつ“義務”を果したような気分・・・。

 とはいえ、
 「やっぱり1泊くらいすればよかった・・・」
 と後悔したりもしています。
 で、改めてDVD鑑賞。神社の石段シーンを。
 「恋は五・七・五!」

1110252s
 「がんばっていきまっしょい」

1110253s
  駆け下るのは、危険すぎしょ!

 さて、今週もはじまり、ハジマリ・・・ということで。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十一章「合コン、作戦会議」③
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 午後八時過ぎ。睦と“じいさん”こと新納義彰(にいろ・よしあき)は、表の
縁側で、睦の先輩である女性二人の到着を待つ。ちょっと趣向を凝らして、灯り
はロウソク二本にした。もちろん、タダモトも庭先で、人待ち顔だ。

 「ごめん。ちょっと遅れた~」
 愛車のフィアットで来ると思っていた小雪は、意外なことに自転車に乗って
やってきた。高校時代に通学用に使っていたものだろうか、使いこまれた感じ
がする。
 「小雪さん、自転車、持ってきたんですか?」
 小雪は、いわゆる「市内組」。実家は鹿児島市内で、紫尾市内にアパートを
借りて、平日は紫尾支店に出勤してくる。仕事から帰ってきて寝るだけの生活
だから、家財道具は必要最低限のはずだ。マイカーを持っていれば、自転車は
必要ではない。
 「ふふふ。睦ちゃんが生まれ育った町じゃない。なんでもクルマで用を済ませ
ちゃうのも、もったいないかな~~なんてね。わざわざ、実家から自転車を積ん
できたの。実は、私のフィアットに載せるのに苦労したんだけどね・・・。
 これから、あちこちサイクリングしてみるつもり」
 「そうなんですか~。私、喜んで、サイクリングの案内します」
 「そう、お願いするわ。
   ・・・・・・あっ、新納さん、こんばんは。お久しぶりです。
   それと、もちろん。タダモトくんも、こんばんは~~」
 小雪は、グリグリとやや強めにタダモトの頭をなでて、挨拶代わりにした。
 「小雪さん、こんばんは。・・・おっ、この香りは、お風呂あがりかの・・・。
いい匂いじゃ。湯あがり美人と話し合いか・・・・、今夜は、しゃれているの」
 「そう、新納さんにお会いするんで、しっかり肌を磨いてまいりました~~」
 じいさんのセクハラ発言にも、小雪は堂々と切り返してくれる。

 道路の反対側の駐車場に、車が一台停まったようだ。
 「ほら。行こう」
という声がした。もう一人の先輩・茜が来たようだ。
 「こんばんは~」
 門のところで挨拶をした茜は、小さいほうの息子の手を引いての登場だ。
 「ごめんなさいね。この子、まだ“母親離れ”してないの。いつもいつも
ダンナに相手を頼むと、ダンナは不機嫌になるし・・・。もう眠たい時間の
はずだから、おとなしくしてると思う・・・・」
 「すみません。ママさんは、やっぱり大変ですよね」
 「なんの、なんの。
   おひさしぶりです、新納さん。覚えていらっしゃいますでしょうか。柏田
(かしわだ)のところの娘です」
 柏田というのは、茜の旧姓だ。
 「おお~~、覚えているとも。『御館町小町』さんじゃの。相変わらず、おきれ
いじゃ。ろうそくの灯りじゃ、美人をよく見ることもできん。やっぱり、電気を点
けようかの?」
 「あらあら・・・、ろうそくのほのかな灯りだからこそ、顔のシワも隠せるって、
ことで。電気を点けられたら、がっかりされますよ~」
 こちらも、堂々とした切り返しだ。

 今夜の顔ぶれは、そろった。
 ろうそくの灯りに、目を慣らそう。
                         (つづく)

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