第十二章「合コンは、決戦?」⑱
ジャ~~ン!!
これぞ、巷で噂の「スライム肉まん」。
・・・・・といっても、「一度買って食べてみれば」満足できる
商品のようで、売れるペースは急速に鈍化しつつあり・・・・。
(で、私が廃棄寸前の1個を買う機会が巡ってきたわけで)
ふ~~~。
新人さんが相方となるときは、疲労度3倍以上に跳ね上がり・・・。
でも。自分だって、新しい職場に行けば(行ければ)、
「ふ~~、使えないオジサン。チッ!」と、舌打ちされる機会が待って
いるのでしょうから。
さ~て。このペースで「第一部 完」とすることが、出来るのやら
(デキマスヨウニ)
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第十二章「合コンは、決戦?」⑱
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
を是非に。m(__)m
当然、桐嶋も挽回を図る。左手を腰に当てて、高々とジョッキを掲げながら、
ビールをのどに流し込む。それでいて「豪快さ」が「下品」とならないよう、
こぼさぬよう注意している。
一方の茜は、左手はジョッキの底に添えている。一息に飲もうなぞとはしな
い。時おり、味わうようにジョッキから口を離し、一息入れる。
もちろん、先に飲み終わったのは桐嶋だ。
「はっ~あ!」
コトンと、ジョッキを置く。すかさず、男性陣から拍手が送られる。
そして、茜。
「おいしかった~っ」
目をくりくり動かしながら、“おいしかった”という表情をしてみせる。負けじ
と、睦をはじめ三人は、盛大に拍手を浴びせる。
「さ、よいかの。皆の衆、どちらがおいしそうに飲んでいたか。決めてく
だされ。用意は、いいかの」
睦としては、もちろん勝者は茜なのだが、多数決で決められるのが、一抹の
不安だ。年末の紅白歌合戦のように「男女対抗」という形をとると、気分的に
は自分と同性の側を応援したくなる、というのが人間の心理だ。ましてや「女
が、男に挑戦する」と、女四人はたからかに宣言している。男の心理としては、
桐嶋の方に手を挙げたいのではないだろうか。ふいと見回してみると、この場
には、男性の方が少々多いだろう。
「それでは、桐嶋くんが勝ち、と思うもの」
じいさんが、挙手を促す。パラパラと腕が上がっていく。
(あれ?支店長・・・)
睦は、腕を組んだままじっとしている、上司・支店長の姿を見つける。
(取引先の若旦那より、部下に手を挙げてくれるの?)
(つづく)
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