第十二章「合コンは、決戦?」28
明日は「お別れの品」“対ご近所の方・バージョン”が届きます。
「代金引換」で注文しているので、お金を用意しておかなければ。
で、月曜は早速“挨拶回り”に行かなきゃならんのかな・・・・。
で、で。
これからの引越しで、かなりの出費を覚悟しなきゃならんし、当座の生活資金
も出来るだけ持って行きたいし・・・。
はぁ・・・・・『恵方巻』。やっぱり“協力”しなきゃならんのかい・・・。
で、で、で。
まあ、愛しのヒロイン・むっちゃんにも、多分『いつもニコニコ・つるかめカード』
の獲得ノルマが課せられているのでしょう。
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第十二章「合コンは、決戦?」28
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
を是非に。m(__)m
(あっちゃ~~、ダメよ・・・。脚が震えているじゃない・・・)
意を決して立ち上がった祝子だが、顔はすでに蒼白状態、緊張のあまり、脚が小刻み
に震えてしまっているのが、睦にも見てとれた。
「あっ!・・・」
祝子は合図もなにもなく、いきなり矢を放ってしまった。
ポトッ・・・・。
矢は、ふらふらと飛んで、三メートル先に落ちた。的までは、まだかなり距離がある。
それでも、緊張しきってしまっている祝子は、次の矢を手にして、弓を引き始めてしま
っている。これでは、とてもじゃないが、次も的までも届かない。
「祝子ちゃん!、ちょっと待ってっ!!」
叫んだのは、小雪だ。祝子の耳に届いた。はっと我に帰った祝子が手を止めて、小雪の
方を振り向く。
「ちょっと、いらっしゃい、祝子ちゃん」
「すみませ~ん!、新納さん、そして、皆さん。作戦タイムを、いただきますっ」
と周囲に宣告するのは、主将・茜だ。
小雪と茜は、歩み寄ってきた祝子を二人して抱え込む。そして、
「はい、美少女さん。・・・・落ち着いて」
「そう。深呼吸・・・」
しばらく、時間を掛ける。
「“Beauty is Force”。美は力なり、って、祝子ちゃん、知ってる?」
(あっ、それ、私の・・・・)
「・・・・あっ、睦さんの好きな言葉・・・」
(つづく)
スミマセン。出勤時刻です・・・。
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