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2011年2月14日 (月)

第1章「新納流試心館」⑧

1102141s

 ふ~~、まあでもここ2,3日はよく眠れております。
 まだまだ「電気アンカ」を使用しておりますが、布団の中が
居心地のよい気温になりつつあるのかどうか・・・・?

 さてと。
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   第1章「新納流試心館」⑧
 「私じゃ、だめ?」
 睦は、義彰の方に顔を向けた。
 「なにがじゃ?」
 (じいさん、わかっているくせに~)
 「・・・・その~~、・・・・後継者よ。」
 「なんのじゃ?」
 (もうっ!)
 「だからっ、新納流の後継者っ!」
 (あっ、言っちゃった・・・・)

  ・・・・・・・・・・・・
           (なに?)
 「ハァッハァッハァッ~~」
 義彰が爆笑し始めた。
 「もう、何よ~~」
 「ハッハッハッ・・。いや~、すまん、スマン。時に、そのむっちゃん
のナイスバディ、スリーサイズはいくつじゃ?、フフフ・・・・」
 「ヤダ~~っ。私は、真剣に言ったつもりよ。」
 「あいや、またスマン。それだけ魅力的な身体には、脂肪がつくべきと
ころにしっかりついておるということじゃろ。子供の頃のようには、身体は
動かんじゃろ。・・・・いいさ。これからのむっちゃんは、持って生まれた
頭とそのナイスバディで、素敵な殿方をゲットして、素敵な嫁さんになるこ
とを目指しなされい。」
 「なに、そんな、じいさんらしくもないこと言っちゃって。『強い者が
強いのは当然。物が上から下に落ちるがごとき理は、不要』じゃなかったっけ。
それなら、私のこの!身体でも、相応に強くなれるはずじゃない。」

 ・・・・・・・・・・・・・・・  
              「本当にそう思うか?」
 義彰は笑顔をしまい、一呼吸おいて、睦に訊いてきた。
 「うん。」
 睦はうなずいた。
 ・・・・・・・・・・・・・・
 またまた、義彰の表情は一変。
 「そうか、そうか。フフフフッ・・・。それなら、ただ今これより、『
新納流試心館(にいろりゅうししんかん)』の新館主は、むっちゃんじゃ。
そうじゃの~、それなら館主さまはさっそく明日の朝から、館主としての
仕事をお願いしよう。
 この道場と表の間と庭の掃除。観光客に見てもらっておるんじゃ、毎日
しっかりきれいにしておかなきゃならんのじゃ。
 そして、タダモトの食事。朝夕二回じゃ。ドックフードでは、悲しむぞ。
 もちろん、タダモトの散歩。これも朝夕二回じゃ。タダモトは、散歩を
何よりも楽しみにしておるんじゃ。それにこんなジイサンのお供よりも、
むっちゃんのようなお嬢様のお供の方が、タダモトも嬉しいじゃろ。
 よろしくのう。」

  (!)

 (しもうた~っ!、私はじいさんの口車に乗せられてしまったんかい!?)

 ふいにタダモトが立ち上がって、尻尾を振りながら、睦の足に頭をすりよせ
てきた。「嬉しい」の意志表示だ。
 睦は、仕方なしにタダモトの頭をなでて、応えた。
                         (つづく)
   とりあえず第1章はおわり。次章へ、デス。

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