第二章「新館主の朝」⑧
とりあえず、この週末の豪ドルのポジション。
(他にも大証FXにも、ほったらかし状態で保有しておりますが)
で、あっ、またまた午後3時を回ってしまった~~!!!
(店番は、午後5時からなので)
急げ!
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第二章「新館主の朝」⑧
実は家に帰って鏡を見てみたら、頬にひとすじひっかき傷を作ってし
まっていた。山の中で、小枝が顔に当たって出来たのだろう。ヒリヒリ
痛むのを我慢しながらファンデーションを塗って、隠したつもりだった
が、気づかれてしまった。
「いえ、・・・・・今朝はちょっと犬の散歩を・・・・。」
まさか「山の中を走りました」とは言えず、睦は言葉を濁した。
茜が視線をさっと走らせ、睦の指に絆創膏が巻かれているのも、確認
したようだ。
「ふ~~~ん、犬の散歩にしては、ちょっと過激過ぎないかしら?」
茜は、何ごとかを思い出した様で、
「ははぁ~~ん。・・・・・そういうことか・・・・・」
いたずらっぽく、微笑を睦に投げかける。
「ええっ、なんでしょう・・・?」
「もしかして、『御館町(おたてちょう)の野生児』復活、ってやつ
でしょ?」
御館町というのは武家屋敷街一帯の地名である。睦は自分自身、子供
の頃『御館町の野生児』というあだ名をもらっていたことを、知っている。
「・・・・実は、そうです。」
茜は話を続ける。
「睦ちゃんは覚えていないだろうけど。私がまだ独身で、実家の御館町
に住んでいた頃、あなたにびっくりさせられたことがあるの。たまたま道
を歩いている時、いきなり山の中でガサガサッと大きな音がして、何?!
って、びっくりしていたら、斜面を女の子と犬が駆け下りてきて、いきな
りジャンプして、道に出てきたのよ・・・・。もう、あの時はびっくりし
たわよ~・・・・。」
睦は、ついつい顔が赤くなってしまう。
「・・・・はい。今朝は、その『堀跳び』に失敗して、水溜りにドボ~
ンでした・・・・。」
小さな声で、答える。
(つづき)
今日の店番を終えれば、明日は休み・・・・。
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