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2011年4月26日 (火)

第四章「新米館主、初仕事」⑯

 深夜の架線工事。

1104261s
 実は一日半の休日を頂いたのですが、休日なんて
あっという間に・・・・。

 さ、出勤前の気分転換に。
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    第四章「新米館主、初仕事」⑯
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、右「カテゴリー」内「自作
小説」をクリックしてください。)

 大山と一間(約1.8m)ほどの距離で向かい合う。睦は軽く両脚を開いた状態
で立つ。特に力は入れない。対する大山は、左足を半歩前に踏み出した構えだ。

 「いきます」
 大山が一声掛けて、左足を進めてきた。左手で、睦の右肩を狙ってきた。
 (これは、余裕)
 足を動かさず、上体をそらしてかわす。
 「今度は、右手で」
 右足を踏み込んで、左肩を狙う。
 (まだ、まだ)
 上体をかがめて、大山の右手に空を切らせる。
 「左右、交互で」
 先の左手は、肩を少しずらして避け、後の右手は、上体を大きくひねって
よけた。
 「古武道だと思うと、ボクシングのような動きですね。」
 「いえいえ、これは大山さんがやさしいから、出来る動きです。」
 「そうじゃ、そうじゃ。わしが仕込んだ、むっちゃんじゃ。大山くん、遠慮は
いらん。胸をぎゅーっと鷲掴みして構わん。」
 「ちょっと、じいさん。さすがに、ここでそういう冗談はよして。」
 「そうですよ~、新納さん。録音中なんですから~」
 桐嶋は、相変わらずカメラのファインダーから目を離さない。

 義彰のいつもの軽口に、大山は明らかに動揺したようだ。ちょっと咳払いを
してから、
 「それじゃあ、今度は、御仮屋さんの足を動かしてみせます。」
 と、再び構えをとった。
 「どうぞ、緊張します。」
 睦も、応じた。
                         (つづく)
  身体の動きを文章で表現するのも、なかなか難しい・・・・。

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