『いさぶろう・しんぺい』(人吉ー吉松)(4)
そして、客室乗務員さんが「さあ、ここが、一番の見どころです」
と案内してくださった、『日本三大車窓』。
右手奥に、桜島が見えているのがお判り頂けるでしょうか。
撮影するタイミングを逃してしまいましたが、ちょうど桜島が噴火して、灰色の噴煙が
立ち上る瞬間を目にすることが出来ました。
・・・・・・・・・とはいえ、
私としては、あの平野部めがけて駆け下っていくのを実感できるほどには、
この車窓風景が続くと期待していたのですが、正直、えっ、これだけ・・・・・・・。
う~~ん、『日本三大車窓』が選ばれたのは、やっぱり蒸気機関車全盛の時代
ならでは、だったのでは。
ちなみに、『日本三大車窓』とは、
・根室本線 狩勝峠越え(現在は、路線付け替えにより、廃線)
・篠ノ井線 姥捨駅
そして、・肥薩線 矢岳越
いずれも急勾配を悪戦苦闘しつつ昇りつめ、辿り着いたところで、汽笛一声。
乗客・乗務員一同となって開放感を味わう・・・・・、そんな蒸気機関車時代ならでは
光景だったのでしょうね。
うん、そんな風に往時を偲べれば、この光景も味わい深くなりますね。
さて、こちらの写真は、彼女には「ちょっと座って、待っていてね」と、一人最前部まで
行って撮った、“決死の一枚”。
「山神第二トンネル」を、通過中。
詳細は、是非検索して調べて頂きたいのですが、
終戦直後、昭和20(1945)年8月22日、復員軍人等乗客53人が犠牲となった
「列車退行事故」の現場です。
今でも、トンネル内から人声が聞こえる等々怪談話が語り継がれる“幽霊トンネル”です。
もちろん、運転士さんは顔色一つ変えず運転を続け、トンネルの長さもそれほど長い
とは思わないのですが、このように前方を見ていると、かなりの勾配を実感できます。
当時、ばい煙が充満したトンネル内での悲劇に思いを馳せます。
合掌
(つづく)
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