第二章「新館主の朝」②
ただいまファマリーマートで発売中、“料理の鉄人”坂井宏行氏監修
「あんぱん」と「スイートポテトパイ」。ちなみに、坂井氏はご当地・
出水市の出身。
って、ひとつジェネレーション・ギャップを感じたこと。同僚の店員
と話していたら、
「この人って、そんなに有名ですか~?」
と。
う~~~む、そう言われて思い返すと、当時20代半ばの自分、今と比べ
ると格段にテレビを見ており、フジテレビ『料理の鉄人』はほぼ毎週見て
いたっけな・・・・。その印象。
さて、今日は少しでも前進。
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第二章「新館主の朝」②
タダモト。代々新納家で飼われてきた犬が名を引き継いでいる。睦に
とっては三代目タダモトだ。これが典型的な和犬であれば、この武家屋
敷にぴったりなのだろうが、この犬はシェパードの血が濃い大型犬だ。
もっとも外見にこだわらないのが、『新納流』だ。そして、タダモトの
名は新納家の先祖という、戦国時代島津家の知勇兼備の家臣と伝わる・
新納忠元(にいろ・ただもと)から拝借している。「そんなご先祖様の
名を犬になんて~」とも思うが、これはこれなりのご先祖様への敬意の
表し方なのだろう。
「よし、よし、タダモト。お座りしなさい。」
今朝のタダモトは、おおはしゃぎだ。後ろ足で立ち上がり、前足を
睦の胸にパタッと置いてくる。
「もう~~っ」
犬相手には、怒れない。
「だから~、おすわりっ!。今朝は、ドックフードで我慢してね。
夕ご飯は、ちゃ~んと私が手作りしてあげるから、ね!。だから、今
はこれ食べて、私が掃除し終わるまで、待ってなさい。」
さて、掃除だ。自分一人でしなきゃならん、と覚悟していたつもり
だが、家主・義彰もほうきを手にした。ただし、
「ほほほほっ。朝一番、若い娘から発散されるホルモンを存分に
吸い込む。これぞ究極の健康法じゃな。」
という余計な解説つき。
まず、庭を丁寧に掃いて、地面に掃き目をつける。次は、屋敷内だ。
掃いた後は、板の間は雑巾掛けだ。ぞうきんを固く絞って、エイヤッ
とばかりに拭き進んでいく。
(つづく)
で、今どきは学校の掃除も、モップなのでしょうか・・・・。
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