『のぼうの城』。コジュケイは違うっ!
さて、MOVIX柏の葉にて鑑賞してきた
・のぼうの城(映画「のぼうの城」 オフィシャルサイト)
ですが。
極めておこがましいですが、
東日本大震災で亡くなられた方々に、改めて哀悼の意を表します。
事実は、人間の作るフィクションなんぞを、軽々と凌駕する・・・。
この作品中に、大津波が発生するシーンがあり、もちろんそれが公開延期になった理由
であるわけですが、でもあれだけの水流だったら、逃げ惑う隙すら与えず人々を呑み込んで
いく・・・・のが事実となるでしょう。
とはいえ、十二分に楽しめる娯楽作品でした。
榮倉奈々さん演じる甲斐姫、かわいかった~~!!
なのですが、自分が意外と、融通の利かない“歴史オタク”であることを、再発見。
いつもなら「映画はフィクションである。細かいことは、ツッこまない」のですが、今作
については、ネチネチと・・・。
・コジュケイ
石田三成率いる軍勢が忍城周辺に着陣した際、コジュケイが「チョットコイ、チョットコイ」
と鳴いておりましたが、その時代にコジュケイはいません!!
コジュケイは、明治の時代になってから、日本各地に放鳥されたのだとか。
・水攻め
いや、「決壊せよ!」で、ドドドッと水が大津波となって忍城に襲い掛かる・・・って、
そりゃあいくらなんでも、あり得へん!!史実として、あんな大津波が発生した、とは
決して思わないようにしましょう。キッパリ。
・山中城(静岡県三島市)、八王子城(東京都)落城の悲劇
確かに、500+3,000人で、20,000人の豊臣軍を相手に落城しなかった・・・というエピソード
は、胸がすく逸話ですが。
豊臣軍が関東へ進軍するにあたり、戦略上の要衝となった山中城・八王子城は、猛烈な力攻め
の前に、一日で落城した・・・という史実があります。
う~~ん、歴史研究家の方が、多分あれやこれや解釈をされていると思いますが、
忍城だって、豊臣方が力攻めをしていたら、あっさり落城していた・・・のではないでしょうか。
関東地方で、関白豊臣秀吉の“武威”を示すデモストレーションを目論んでいた・・・・、
それで財力にものを言わせた「水攻め」が選択された・・・・・・
という豊臣側の事情があった、と解釈するのが正しいのでは?
はい、決して映画どおりのことが、史実としてあった、とは思いませんように。
いえいえ、映画としては、十二分に楽しませて頂きましたから。
そして、もう一回。榮倉奈々さんの甲斐姫、かわいかった~!
最近のコメント