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2012年11月 5日 (月)

自作小説『続 新米館主・御仮屋睦』(11/05)

 オジサンのエッチな妄想の部分だけでなく。

 鹿児島県出水市の山あいの田んぼ。

 梅雨明けから、本格的な暑さがやってくる一刻の間。

 犬の散歩?ウォーキング?に出かけたくなる、夕暮れ時。

    そんな風景を思い浮かべて頂ければ、幸い。

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    駆けっこ(3)
 「それでは!みんな。今夜の夕ご飯をおいしくいただくために、ちょっと走って、いい汗かこうか。次の道路まで、走ろう」
 睦は、三人と一匹に提案する。武家屋敷街である御館町(おたてちょう)の裏手、谷間に水田が広がっている場所、二本のわだちが伸びる未舗装の農道を散歩中だ。江戸時代、農業用水を確保するため、人力で開削されたという「五万石溝(ごまんごくみぞ)」に沿って、道はうねうねと曲がりながら続いている。
 「あっ、あの・・・」
 祝子が躊躇う。“清楚すぎるお嬢様”スタイルでは、無理もない。
 「あっ、祝子ちゃんは、ゆっくりでいいからね。瞬、しっかりエスコートしてあげて」
そして、睦は“年下のボーイ・フレンド”坂道聡に、満面の笑みを見せる。
 「そして、聡くん。私と『駆けっこ』しようよ。私、一日一回は思いっきり身体動かしたいんだ。
ゴールまでは三百メートルくらいかな。ただ全力で走ればいいっていう距離でもないし、運動場と違ってデコボコだから気をつけてね」
 身長百五十センチそこそこの睦が、百八十センチはあろう聡を見上げながら、誘う。
 「・・・はい。睦さんと、一緒に走れるなら、喜んで」
 それが単なる徒競走ではないこと、聡も即座に理解してくれたようだ。
 「よしっ、それなら、まずは準備体操ね。丸くなって。膝の屈伸から」
 農道の上で、四人と一匹は輪になって準備体操を始める。九州地方南部の田植えシーズンは、遅い。六月下旬の梅雨の最中に、一斉に田んぼに水が張られ、田植えが行われる。今は、稲が勢いよく伸びる時期だ。稲の様子を見に来る農家の軽トラックと出合うかもしれないが、まあ心配しなくてもよいだろう。
 タダモトも、前足・後ろ足を交互に伸ばして、準備体操に参加する。そして、祝子。睦には想像し難いのだが、彼女は本当に生まれてこのかた、積極的に身体を動かした経験がないらしい。今「身体を動かす、喜び」を実感している。たかが準備体操であっても、一所懸命だ。その様子は、実は高校生の男子にとっては、刺激的だろう。長めの丈のスカートが、ふわっと風をはらむ。時には、ちらっと白い太ももが露わになり、男子二人をドキッとさせているのを、祝子本人は気づいていない。
(かわいいよね・・・)
「よ~しっ。次は二人一組で、柔軟。祝子ちゃん、私とね」
(祝子ちゃん、しっかり身体、伸ばそうね)

 「さ~~て。Ladies and gentlemen!Are you ready?(皆々様、準備はよろしいか?)」
 「Yes,ready(準備完了)」
 「瞬は、しっかり祝子ちゃんをエスコートすること。そして、聡くん・・・」
  聡を、自分の横に手招きする。
 「Get,ready,OK?.よ~し。3・・、2・・、1・・、Start!」
  睦は、さっと走り出す代わりに、横っ飛びに飛んだ。
 「油断しちゃ、だめっ!」
 思いっきり聡に体当たりだ。倍ほどは体重を持っていそうな聡に対しては、先手を取るしかない。  ボンッ! 渾身の当て身が、上手く相手をよろめかせる。
 「お先っ」
 聡の態勢が崩れている隙に、駆け出す。普段からフルカップのブラを着用して、胸の揺れを抑えているのだが、もちろん、いざ走りだすと・・・ 
 (うっ、重い~)
となってしまう。おまけに睦の走り方は、腕の振りが前後ではなく、横に振る、典型的な“女の子走り”だ。それでも、日中の机仕事から解放された身体が、大喜びしているのを感じる。先導役のタダモトの後を追う。
 「睦さん、反則っ」
 さすが、スポーツマン聡だ。態勢を立て直して、すぐさま追いついてきた。
 「油断大敵でしょ」
 「違う、Foul!,Your nice body's(そのナイス・バディが、反則!)」
 「もう・・・」
  とはいえ、「一対一で正対して行うことのみならず」というのが、新納流の教えだ。走りながら仕掛け合う、というこもありかな・・と思う。
 「Half of the world is a woman!(世界の半分は、女よ)。
    聡くん、もういっちょ!」
 再び、横っ飛びに飛んで、聡に体当たりを見舞う。ところが、よける、とみた聡が、さっと腰を低い姿勢にして、睦の肩からの当て身を、二の腕で受け止めた。 パンッ お互い身体をぶつけ合ったような状態のまま、走り続ける。農道の真ん中、生えた草を踏みしめながら、駆ける。 バッサ、サッ、サッ・・・
 「よけないなんて、感心~」
 「そりゃあ・・・、Avoiding is rude(避けることは、失礼でしょ).」
  現役バスケ部員として、腰を低くした姿勢での走りは得意なのだろう。
 「じゃあ、このまま行く?」
 「はい。仰せのままに」
 「よ~し」
  ぶつけ合った箇所から、聡の息遣いが伝わってくるのが、ちょっぴり面映ゆい。
                                  (つづく)

2012年10月28日 (日)

自作小説『続 新米館主・御仮屋睦』(10/28)

 スーパーヒロイン・むっちゃんに、水着姿でどう大暴れしてもらおう・・・・

       まだまだ思案中なのですが。

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        駆けっこ(2) 
 「高校生にも、憂鬱なことってあるでしょ。そんな憂鬱なことを忘れるために!。夏には、最高の楽しい思い出を作るのが必要なのよ。で、それってやっぱり、みんなで海へ行く!で、決まりでしょ。ねっ、祝子ちゃん」
 聡は、すっかり行く気になっている。弟・瞬なんぞは、有無を言わせず連れて行く。最大の難問は、某新興宗教の信者・祝子だ。
 「えっ、あの~、海ですか・・・」
 (やっぱりね・・・)
 その宗教の教えに、なんでも『女人、ふしだらな身だしなみをすべからず』というのがあるそうで、水着姿になるなぞ、言語同断らしい。日常生活でも、華美な服装は禁止。今日の祝子は、白地のブラウスに、臙脂色のブリーツスカートという、学校の制服の方が派手じゃない?と思わせる装いだ。
 「祝子ちゃん、どう?最近お母さんと上手くいっている?最近、ちょくちょく紫尾支店にいらっしゃっては、私に『いつも祝子が、お世話になってるわね。オッホホ』とおっしゃっていかれるんだけど・・」
 女手ひとつで祝子を育てる母親は、もちろん熱烈な信者だ。祝子と“お友だち”付き合いする睦なんぞは、忌むべき“悪魔”となる。
 「母は、よくぼやいています。『これが、男にたぶらかされた・・・だったら、どんなに楽だったかしら』って」
 「でも、お母さんは、私と付き合っちゃいけない、とは言わないの?」
 「はい、そうなんです。・・・・母も、学生の頃は、友だちがいなくて、とても寂しかったそうです。あっ、母は、紫尾市の隣、水山(みなやま)の育ちなんですけど、高校生の頃は、授業をサボって、市立病院の中をうろうろして、時間潰しをしていたそうです・・・」
 「・・そうなんだ。・・・ということは、今のところ、私のことは、黙認なのかしら?」
 「はい・・・。母は私に、同じような青春を過ごして欲しくない、とも思っているようで。・・・でも、その一方で、睦さん、ごめんなさい。その母は、睦さんに『お知らせ』があるよう、毎晩お祈りしています」
 「よ~しっ。それならば、祝子ちゃんは、お母さんに自慢できるくらいの、夏の思い出を作ろうよ。祝子ちゃんは、スタイル抜群だから、水着がばっちり似合うはずだからさ・・・。
 タダモト。祝子ちゃんと一緒に海行きたいよね?」
 タダモトが「賛成」の意思表示に、ワン!とひと声鳴く。ところが、弟・瞬が
 「米櫃さん、姉ちゃんが調子いいこと言ってるけど、無理しなくていいから。こう見えても、姉ちゃんが高校生の時なんて、水着なんてトンデモナイッ!だったんですよ」
 なぞと暴露しやがる。
 「え~~っ、睦さんに、そんな頃があったんですか~」
 祝子が驚く。
 「そう。水着どころか、学校で体育の授業がある日は、ブルーになっていたんだから」
 瞬の暴露は続く。
 「えっ、睦さんなら、身体動かすことって、なんでも得意そうだけれど」
 「そう、思うよね。ところが、姉ちゃんはさ・・・」
 瞬は、自分の胸の前に手のひらを持ってきて、上下に動かしてみせる。
 「揺れちゃう胸が恥ずかしい~~ってさ」
 「もう、瞬!。ホント、恥ずかしいじゃない・・・」
  今度こそは、しっかり愚弟の二の腕に、拳を叩き込んでやる。
 「痛っ!」
  そんな姉弟のやりとりを見る、二人は
 「瞬、やっぱり睦さんがお姉さんなんて、うらやまし過ぎるぞ~」
 「お二人の家って、とってもにぎやかそうで、うらやましいです・・」
 とのこと。
 「もう~っ・・・。でも、たしかに、地元に帰って来て、就職できてよかった~と思うことかな・・・」
(私が都会で就職していたら、家族五人顔を揃えるのは時々になっていたのよね・・・)

 「あ・・・あの~、私、しゃべっていいですか?」
 祝子が、ふいに訊いてきた。ちょっと話題を変えるつもりらしい。
 「うん、もちろん」
 「あ、あの・・・です。私、最近、胸がまた大きくなり始めたみたいなんです」
 「えっ!」
 睦は、ついつい祝子の胸元に視線がいってしまう。祝子は腕を脇にどけて、胸をはってみせてくれる。
聡と瞬、そしてタダモトのオス三匹も、つい視線を一点に集中させた後、あわててバラバラの方向に、視線をはずす。
 「私、ガス代節約のために、いつも母と一緒にお風呂に入っているんです。ところがですよ、ある日、母がいきなり、私の胸を握ってきたんです・・・)
 「ちょ、ちょっと、それ、男の子には刺激強すぎるシーンなんじゃない・・・」
 ゴクリッと、オス三匹が生唾を飲み込む音が聞こえたように思う。
 「あっ、ごめんなさい。私、あんまり男の子と、って、しゃべったことがないんで・・・」
 「ううん、いいよ。これも、明るい男女交際って、ことね」
 「・・・それで、母は言ったんです。『祝子、最近、急におっぱい大きくなってない?』って」
 (うわ~~・・・)、睦もついつい頭の中で、母娘の女同士のシーンを思い浮かべてしまう。
 「で・・・、それで、実際のところ、どうなの?」
 「あっ・・・、本当に、胸の奥がちょっと痛いんです」
 祝子は、そっと手を胸の前に持ってきた。
 「・・・・あっ・・・・う・・・、それ、姉ちゃんのせいだ」
 なんとか興奮を抑えたように、声を振り絞ったのは、わが弟。
 「それ、姉ちゃんのフェロモンだ。姉ちゃんが発散する強力なフェロモンが、米櫃さんに影響を及ぼしているんだ・・・」
 「・・・ということは、米櫃さんも、いつしか・・・」
 「私も、睦さんみたいな立派なバストに?」
 「も、もうっ~!!。そうじゃないわよ~~。適度に運動して、しっかり食べて、よく寝る。身体にいい生活をしていれば、自然とそうなるのよ~っ」
 「あっ、それも・・・。『あなた、最近よく食べるじゃない?』って、言われています」
 「そうでしょ。・・・・だから、せっかく、女の子として生まれたからには、女の子として人生を楽しまなきゃ、って、ようやく最近思えるになったの。人生一度っきりの祝子ちゃん十七歳の夏なんだから。もったいないこと、しちゃダメよ」
 「あっ・・・・、はい・・・・」
(そうそう。説得成功?かしら)
「ねえ、聡くんに瞬。祝子ちゃんの水着姿、見たいよね?」
「えっ・・・・」「う・・・・」
 そりゃあ、同級生の女の子を前にして、意思表示しづらいだろうが。
「なに?。はっきりと男らし~く!、見たいよね?」
「・・・はい」「は・・・はい」
「声が小さ~いっ!Do you want to see her swimsuit?(水着姿、見たいよね?)」
「Yes!,sir.(その通りです)」
今度は、二人の声が元気に揃う。
「ね!、祝子ちゃん、二人の男の子のご期待に応えてよね」
「は、はい。わかりました」
祝子も、はっきりと答えてくれた。
「そうこなくっちゃ。今度、二人で(鹿児島)市内まで、水着を選びに行こう」
(祝子ちゃんに、ぴったりの一着を選んであげなきゃね)

                          (つづく)

 

2012年10月25日 (木)

自作小説『続 新米館主・御仮屋睦』(10/25)

 夏は、とうの昔に過ぎ・・・。すでに、冬の足音を感じる、今日この頃ですが。

  われらが(笑)スーパーヒロイン・むっちゃんに、ぜひぜひ水着姿で大活躍して

もらいたい!妄想は、衰えず。

  ・FC2小説 薩摩の東夷 小説一覧

 こちらにも、ワードパッドからのコピーを貼ってみます。(長過ぎるか・・)

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   駆けっこ(1)

  「夏休みになったら、みんなで湊大島(みなとおおしま)に、海水浴に行こうよ」
 と睦は提案した。七月の土曜夕方、高校の期末テストは昨日で終わった。高校生の米櫃祝子(こめびつ・いわいこ)・坂道聡(さかみち・さとし)、そして弟の瞬(しゅん)を誘って、散歩中だ。もちろん、大型犬タダモトが四人の前を歩いている。その耳は、しっかり後ろの四人の声に向けられているのだろう、小刻みに動いている。
 「え~っ、海水浴ですか~」
 睦の年下のボーイフレンド・聡が、さっと睦の方に視線を走らせたと思ったら、すっとあらぬ方向に視線を逸らした。
 (ふふ~ん、私の水着姿を想像したな・・・)
 「そう。そして、島でキャンプしよっか。夜は、もちろん花火よね」
 「うん、それ楽しそうです。行きましょっ!」
 聡が、さっそく賛成してくれた。
 (そうこなくっちゃ!)
  ・・・・・ところが、わがシラけた弟・瞬は、
 「おい、瞬。にやけてるぞ。・・・やめとけ、やめとけ。近頃の姉ちゃんは、欲求不満が溜まっているらしいぜ。ストレス解消とかなんとか、ますます長風呂になっちまって・・・。ヤケ食いとか称して、いつもご飯は三杯・・・・」
 「こらっ、瞬!」
 瞬の身体を叩こうとしたが、ひょいと避けられてしまった。
 「そんな姉ちゃんと、海になんて、行ってみろ。それこそ、ストレス解消のおもちゃ代わりだ。海で泳げば、水の中に引きずり込まれ・・・。夜は、肝試しとか言って、暗いところに連れて行かれ・・・・だ」
 「もうっ、瞬!。聡君、大丈夫、わたし、そんなことしないから」
 と言ってみたものの、睦の得意な“泳ぎ”とは、体育の授業で行われるような、タイムを競う競泳ではない。立ち泳ぎで水上に浮かび、そして、ひょいと水中に潜る・・・久しぶりに、そんな“泳ぎ”を楽しみたい。夜の暗がりの中を、視覚だけに頼らずに歩くのも、面白そうだ。
 「あ、あの・・・。睦さん、ストレス溜まっているんですか?・・・」
 「えっ!」
 ふりむけば、祝子が真面目な顔をしている。
 「もうっ~、祝子ちゃん、ちがう、ちがう~っ!。う~~ん、学生の頃には、考えたこともないような・・・、そう、社会人になった憂鬱って、言うのかしら・・・」
 「えっ、社会人の憂鬱って、どんなことですか?」
 訊き返してくるくる祝子は、母子家庭の一人娘で、とある新興宗教団体の信者だ。信者以外の人間と関わることを、とにかく嫌う教義であるらしく、関わる人に「お知らせ」という名の天罰が下るそうだ。祝子自身、「呪いの美少女」という仇名を持っている。ナンパ目的で近づいた男子生徒、いじめようとした女子生徒が、ことごとく大怪我をした・・・と、まことしとやかに語られている。だから、友人として接してくれる睦たちにも、いつか「お知らせ」があってしまうのでは・・・と、心配してくれているようだ。
 「あっ、祝子ちゃん、ぜったい『お知らせ』とかじゃないから、心配しないで。う~ん、例えば私、一応世間様のいう“OL”じゃない。そして、紫尾(しび)みたいな田舎じゃ、それって、普通の人と比べれば、恵まれているわけじゃない。うん、私だって、そのくらい解るよ。ホントのところ、祝子ちゃんだって、私のこと、そう思うでしょ?」
 「えっ、エッ・・・、あの~・・。あっ、私は、お金とか、この世の見せかけの姿に惑わされてはならない、って思います。あ・・、こういうふうに教わっているのだけれど・・・。でも、睦さんは、そんな“OL”とか言う前に、私の“お友だち”だから、好きです」
 祝子は、ちょっと照れたように俯いた。
 「祝子ちゃん、ありがとう。でもね・・、私なんて、会う人会う人から『いいお仕事ですね~』って、言われるわけじゃない。そりゃあ、言われれば、笑って『そうでもないですよ~』って、答えるくらい、私にだって出来るけどさ・・・。『いい給料貰って、うらやましい』って、思われているんだ~と考えると、憂鬱になってきちゃうわけなのよね~。
  ね!聡君。私の憂鬱、わかってくれる?」
 実は、祝子が「好きです」と言った時、一緒に聡まで俯いてしまったのを、睦は見逃していない。
 (ふふ・・、かわいいんだから~。“年上のおねえさん”らしく、ね。聡君にも、しっかり話を振ってあげなきゃ)
 「えっ、はい、オレ、わかります。親父が家で飲んでいる時なんて、よくぼやいています。ほら、うちはローン組んでマイホーム建てたんですけれど、親父の同級生には、まだ市営住宅暮らしという人もいるじゃないですか。だから、同窓会とかで飲むときって、さりげなく家の話題はしないとか、結構気を使っているって」
 「あっ、ひょっとして、聡君の親御さん、鶴亀(信用金庫)のお客さん?」
 「スミマセン。たしか、桜島銀行でした・・・」
 「聡。そこで、姉ちゃんのために、ひとつ、定期預金をポンと。姉ちゃんの憂鬱、その二。今、夏のキャンペーンで、新米OLの姉ちゃんにも、ノルマがあって、大変なんだよな~」
 余計なことを、瞬がしゃべりやがる。
 「ああ・・・・、残念、オレ・・・、ほとんどお金、持ってません・・・」
 聡が、心底残念そうに言ってくれる。無理もない、進学校である紫尾高校では、バイト禁止。おまけにバスケ部員として部活に励む聡には、なかなかお金を貯める機会はないだろう。
 「あっ、私、バイトのお金、ちょっとずつ貯めているから、今度睦さんのところで、口座を・・・」
 と言ってくれたのは、祝子。
 「あっ、いいの、いいの。気を使ってくれて、ありがとう。でも、未成年の若者にまで、お願いしたなんて云ったら、私が怒られちゃう」
  前を歩くタダモトが、振り向いて睦を見上げてくる。
(ふふ・・。タダモト、私、いいお友達、持ったよね~)
                                  (つづく)
 

2012年8月19日 (日)

自作小説・第1章「Too heavy~」

 今年の夏も、なにごともなく通り過ぎていく・・・・・・

 いやいや!

 われらが(笑)スーパーヒロイン・御仮屋睦ちゃんには、ぜひぜひ海へ行って、

そのナイスバディな水着姿をご披露して頂くぞ!!

       という、オジサンの妄想にお付き合いできる方に。

(一応、英語の勉強という“自己啓発”もあります。ハイ)

FC2小説 睦、水着姿になる~続「新米館主・御仮屋睦」~

SkyDriveに保存した、PDF形式

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 この画像は、
三愛の水着|三愛水着楽園

 より拝借しました。m(__)m

 う~~ん、さて?睦ちゃんが、水着姿で大アクション・シーンを、というのが、

オジサンの妄想の目標なのですが。

 ふ~~む、どんな場面設定がアルノカナ・・・・・・・。

 粋がったヤンキー兄ちゃんグループにからまれる、じゃあ、ベタ過ぎるし・・・・。

2012年5月14日 (月)

自作短編小説「蛍(ほたる)を描く」

 (ふ~~)

 ため息ひとつ。“柏に、帰ってきた~~”

12051401s


 まだまだ・・・。また午後3時頃には、またここを通ります。

 さて。ご笑読願います。

 蛍が乱舞する美しさよりも、オジサンの妄想が勝ってシマイマシタトサ・・・・・。

                                          (-_-)/~~~

 ・蛍(ほたる)を描く(PDF形式です)

 こちらからでも

薩摩の東夷さんの小説一覧

 ・・・・・・・いやいやいや。ホタルを気軽に鑑賞できる地域にお住いの方は、

その幸せを、噛みしめて頂きたく候。

2012年4月20日 (金)

ファンタジー(?)短編「三つ編みの先生」

 16連敗の現実から、逃避中・・・・

 

 で、今夜もまた、Wordを使って短編小説を一編。

 ジャンルは“ファンタジー”です。決して“ホラー”のつもりでは、ありません。

 舞台は、内之浦町立大浦小中学校をモデルとした“平浦小中学校”です。

 ・三つ編みの先生(PDF形式です)

 

 こちらにも、アップしております。

FC2小説~薩摩の東夷さんの小説~

 

  オチまでに、もうひと捻り欲しいな~~とは、思っております。

 ご笑読していただければ、幸いです。

2012年4月14日 (土)

自作短編「コンタクトレンズ」

 ただいま、Office2010の勉強中。

 どうせなら・・・Wordから。しかも、現行用紙書式から。

 ということで、原稿用紙5枚分の短編小説を書いてみました。

 「コンタクトレンズ」(PDF形式です)

 携帯電話からアクセスしてくださる方、ごめんなさい。

はるか昔。私が、トカラ列島宝島に住んでいたころの、思い出。

たまたま、新婚の学校先生ご夫婦と、長い船旅をご一緒したときのエピソードを、

フィクションとして書いてみました。

 開いてみてくだされば、幸い。m(__)m

2012年1月29日 (日)

第十二章「合コンは、決戦?」32

 陽射しは、春の気配。今日の日中は、かなり温かくなりましたか?

1201291s
 ふ~~、とりえあず、愛しのヒロイン・むっちゃんに「さようなら」を
言わねば。少々強引ながら、今日で【第一部完】とさせます。

 またいつか、鹿児島県北部の架空の街“紫尾市”を舞台に続編を書く
機会がありますように。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十二章「合コンは、決戦?」32
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「私、やりましたっ!。小雪さん、茜さんっ!見てくれましたか~っ?」
 祝子は、弓を地面に置くと、小雪と茜の許へと走り出す。
 (あっ~!もう・・・私、また仲間はずれ~~)
 睦はひがんでしまいそうになったが、そこは睦の心優しい先輩であり友人たち
だ。小雪が、ちらっと睦の方へ目配せを送ってくる。
 (ほら、早くッ!。睦ちゃんも、いらっしゃい!)

 「祝子ちゃん、やったね~!」
 睦も、勢いよく走り出す。その睦を受け止めるべく待ち構える三人に、ぶつか
っていく。
 ドッシン!
 三人が、受け止めてくれる。

 「奇跡って、ホント、あるんですね」
 祝子が、宗教を信じる者らしからぬ感想を述べる。
 「ううん、奇跡じゃないよ。実は、祝子ちゃんの隠れたジ・ツ・リョ・ク」
 睦が、言い返してやる。
 「そう。その実力を引き出してあげるために、オ・バ・サ・ンも、少しは
役に立ったでしょ?」
 と言うのは、最年長で二児のママ・茜だ。
 「そんな、オバサンじゃ、ありません。素敵なおねえさんですよ」
 「そう?。じゃあ、私たちも、祝子ちゃんのお友達になれる?」
 と訊くのは、小雪。
 「もちろん!」
 「うれしいわ」
 改めて、四人は抱き合う。

 「そうよ。私たち四人なら、なんでも出来ると思わない?」
 「そうですよ。茜さん、小雪さん、そして祝子ちゃん、今日はありがとうございます」
 「そっか、ここで新館主さまの音頭で、ね?」
 「睦ちゃん、お願いします」
 「えっ?」
 「そ、ご遠慮なく」

 「はい。それでは・・・。せぇ~の」
 「“Beauty is Force”!。美は力なりっ!」
  四人の声が、五月の青空の下で響く。

                         【第一部 完】
     ご愛読、ありがとうございました。

2012年1月25日 (水)

第十二章「合コンは、決戦?」31

 夜まで降り続けば、雨が雪に変わるのでしょうか。

1201251s
 深夜、一人の外国人の方、ほろ酔い加減で登場。

 「Remember?」
 う~~~~ん。
 確か、このブログでも、かつて登場して頂いた、スペイン人のALTの方?

 ・・・・・・・とはいっても、
 毎日ほぼ決まった時刻に来てくだされば、こっちも少しは英語を考えておく
のですが、いきなり「なつかしい~」なんて単語、思い浮かびマセン・・・・。
(いえ、それと、正直夕方5時から0時まで立ち尽くめで店番した身としては、
疲れて、頭は回転シテオリマセン・・・)

 たぶん、わざわざ飲んだ帰りに立ち寄ってくださったのでしょうが、
                ホント、無愛想で、ゴメンナサイ。m(__)m

 ま、愛しのヒロイン・むっちゃんなら、当意即妙に応答できるのでしょうが。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十二章「合コンは、決戦?」31
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 (いや、それは、かなり難しいぞ~)
 一射目はわずかに三メートルばかり飛び、ニ射目は勢いよく飛んでいってしまい。
この両極端な結果から、「的を射る」射ちを導き出すのは、いかに弓の達人であって
も無理に近い。的を射ることは出来なくても、必死の祝子の努力を誉める場面なのだ
ろう、と思う。

 しかし、どうやら祝子は、本気で的を狙うつもりのようだ。
 「角度は、このくらいに抑えて・・・」
 引き絞った弓を構えた。本人は無意識なのだろう、下唇を噛み締めている。

 「はい」
 的が動き出す。
  ヒュッ!
 (えっ!当たるの!)
 矢が放たれた瞬間、思った。そのくらい力加減、タイミングはぴったりだ。

  カッ!
 (ホントに、当たったよ~)

 「ああ~、睦さん。当たらないと思っていたでしょ~」
 周囲がまだ呆然としているなか、すかさず祝子は視界に入っていた、睦の表情を
指摘した。
 「ヤッタ~ッ!!」
 さすが、祝子は若い。握りこぶしでガッツポーズ。喜びを、全身で表現する。

 遅れて、周囲から拍手が起こる。
                        (つづく)

2012年1月24日 (火)

第十二章「合コンは、決戦?」30

 いつもとちょっと違う時刻に、広瀬橋を渡り・・。
 1201241s

 さ、「対・きちっと挨拶に行く人」バージョン到着。

 こちらは、千葉のお菓子
  ・オランダ家 さん

 賞味期限は、2月6日までですか・・・・。ゆっくり出来んぞ・・・。

 あっ、でも・・・「対・大本命」の商品が、「1月下旬より順次発送」という
もの・・・・。うわ~~、“話題性”を狙い過ぎたか・・・。

 さ、最後の一週間でっせ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十二章「合コンは、決戦?」30
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「ありがとうございます。作戦タイム、終了です」
 主将・茜が、周囲に頭を下げた。

 祝子が、再び弓を手に歩み出る。
 すっと微笑を浮かべながら、礼をした。
(なるほど、これが“呪いの美少女”の微笑みか・・・)
 高校生とは思えない妖艶さが、祝子の顔に浮かぶ。

 ニ射目。
 祝子は、今度は落ち着いて、弓を弾き始める。矢は、仰角約四五度の向き。
理論上、最も遠くに物を飛ばしやすい角度だ。
 「はい」
 今度は、合図が出た。睦は、なるべく的がゆっくり動くよう動的機を操作する。

 カチ、カチ、カチ・・・・・

 ヒュッ!
 いい音が出て、矢は弓から放たれた。
 しかし、

 ガサガサッ・・・

 「えっ~~。そんなに、飛ぶんですか~~」
 当の祝子が、びっくりしている。矢は、的の上を軽々と飛び越えて、みかんの樹の
繁みに、飛び込んだのだ。“神様”は、かなりの力を祝子に与えてくれたようだ。

 「え~~っと、四五度の角度では飛び過ぎたのだから、三回目の角度は・・・」
 それでも先ほどの“作戦タイム”で、祝子は十分に落ち着きを取り戻したのだろう、
三回目は、確実に的を狙う意気込みだ。
                      (つづく)

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