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2011年9月

2011年9月 8日 (木)

第九章「ひきこもり剣士」①

 日ごとに早くなる、日没時間。

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 昨日は、バイク通勤の同僚が、上着を羽織って出勤されてきました。
 今年の夏は短かった・・・・・・でしょうか?

 FC2小説で、皆さんの作品を拝読すると、短編小説を量産するという
スタイルが楽しそう・・・・・に思うのですが、

 我は、やっぱり愛しのヒロイン・むっちゃん。
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     第九章「ひきこもり剣士」①
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「・・・・さっきは、ごめん」
 「うん。もういい・・・」

 新納流試心館の館主・御仮屋睦と“ひきこもり剣士”平手慎三郎は、紫尾市
御館町(しびし・おたてちょう)の武家屋敷街を、散歩している。
 二人っきり、と言いたいが、そこはしっかり、大型犬のタダモトが「ぼく、
ボディーガード」と言わんばかりに、従っている。そして、二人の会話を子細
逃さないよう、しっかり聞き耳を立てているのだろう。もっとも、土曜午前、
一応紫尾市の観光地だ。睦が、しっかり曳き綱を握っている。

 「立ち合い」を終えて、今度は「お見合い」らしく、睦は慎三郎と屋敷の
縁側にでも座って、話をしようと思ったのだが、どうにも人が集まりすぎて
しまった。ゆっくり二人で話をする雰囲気では、ない。
 それならば、と、慎三郎を散歩に誘ったのだ。

 それでも、ビシッとおしゃれをした女の子と、剣道着姿の男と、大型犬の
組み合わせは、目立ってしまう。すれちがう観光客から、「なにごと?」と
ばかりに好奇心に満ちた視線を受けてしまうが、それも“修行”だ。気に
しないことにしよう。

 とはいえ、睦は、まだ恥ずかしさから、完全に回復していない。なかなか
滑らかに、言葉が出てこない。
 “ひきこもり”の慎三郎の方が、気を使ってくれるのだろう、
 「・・・いい天気だな。夜行性のオレには、ホント眩しすぎる。あっ、日傘
か、せめて帽子でもないのか?」
 存外、慎三郎は気が利くようだ。
 「うん。大丈夫」
 睦は、短く答えた。
                          (つづく) 

2011年9月 7日 (水)

第八章「新米館主、お見合いする?」25

 やっぱり、秋の空。

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 それはそれで、窓開けっ放し、パンツ一丁で寝る開放感ともお別れ、
と思うと、寂しくもあり。

 あれやこれや考えつつ書いておる、自作小説なのですが、
    う~~~ん、
 アクション・シーンを文章で表現するのって、とてもムズカシイ・・・。
 で、ついつい予定より切り詰めることとなり・・・。
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         第八章「新米館主、お見合いする?」25
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「ちっ」
 舌打ちの音が、睦の耳に届く。
 だが、慎三郎は睦に背中を見せたまま、動かない。

 (さ~て。次は、どうくるの?)
 睦は、次の動きを待ってやる。

 次の瞬間、
 「りゃあ~~っ!!」
 ひときわ大きな怒声とともに、慎三郎が振り向きざまに、竹刀を振り下ろし
てきた。その気迫満点の動作を前にすれば、素人なら、びっくり仰天の場面だが、
そこは睦だ。
 (ちょっと間合いが、遠かったね)
 睦は身動きせずに、竹刀が地面まで振り下ろされるのを、眺めてやった。

 その時、ふと慎三郎がニヤリとしたように見えた。
 (ん?)

 「どうだっ!」
 慎三郎は半歩踏み込みつつ、地面スレスレの位置そのままから、今度は睦目がけ
て、竹刀を振り上げてきた。
 (あっ、“燕返し”?)
 やや、睦は不意を突かれた。それでも、軽く後ろに跳び退いて、空を切らせるつ
もりだったが・・・・。
 生地の軽いワンピース姿で立ち合いに臨んだことが、徒となってしまった。

 ワンピースの裾はふわっと風をふくんで、睦の身体の動きより、ワンテンポ遅れる。
 その空に浮いた裾が、竹刀の尖端にきちっり捉えられてしまった。

 「いやんっ!」
 つい悲鳴を上げてしまった。そして、大慌てで裾をとにかく押さえる。
 (パンツ、見えちゃってないよね・・・・)
 睦は、立ち合い中もなにも、恥ずかしさに顔が火照るのを感じた。

 「・・・・・あっ、ごめん」
 慎三郎とて、意図したことではなかった。こちらも、困ったように、動きが
停まってしまった。

 「わっははっは・・・。お見事、慎三郎くん。“スカートめくり”一本じゃな」
 “セクハラ”じいさんは、さも愉快そうに、笑う。
 「おおっ・・・・、御仮屋さんの超セクシー・ショット・・・・」
 さすがに、ファインダーから目を離した桐嶋が、つぶやく。

 心配したのだろう、タダモトがさっと駆け寄ってきてくれた。
  

             (第八章「新米館主、お見合いする?」
                           とりあえず、おしまい)
                          (まだまだ、つづきます)     

 

2011年9月 6日 (火)

第八章「新米館主、お見合いする?」24

 秋の空。その2。

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 さ~~て、わが身にとっての、今週が始まりハジマリ・・・。
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         第八章「新米館主、お見合いする?」24
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「照れるでない。照れるでない。
   よいかの。それでは、仕切りなおしじゃ。
     お互い、深呼吸をして、息を整えて。
            ・・・・・・・・・・・・・
              構えて。はじめ!」
  再び、じいさんの合図で始まる。

 慎三郎が、照れ臭さを隠すように、猛然と竹刀を振り下ろしながら、突進し
てくる。
 
 (それならば・・・・)
 睦は、襲い掛かる竹刀を棒で軽くいなしつつ、前へ出る。そのまま、すれ違う
ように駆け抜けて、慎三郎の背後へ出た。

 「おっ、出ましたね。新納流の動き」
 相変わらず、カメラのファイダーから目を離さないまま、桐嶋が声を出した。
なるほど、彼はすでに何度か睦にレンズを向け、その動きの特長を把握済みなの
だろう。

 ところが、初めて睦と相対した慎三郎は、見失ってしまったようだ。

 (こっち、こっち)
 睦は、棒で地面をトントンと叩いて、居場所を教えてあげた。
                             (つづく)

久しぶりに、「ひろば」

 休みの日、月曜日。
 ついつい空を見上げて歩きたくなってしまう、秋の空。

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 さて、今朝6日付南日本新聞「ひろば」欄に、久しぶりに
掲載させて頂きました。
 実のところ、「ひろば」欄担当記者さんから、メール以外にも
お電話を頂き、大幅“加筆修正”をして頂いた上での掲載。

 あれ・・・・・、“原文”って、どんなだったけな・・・・・、
           と、書いた本人がすでに忘れてる・・・・
  状態なのですが。

 恐らく、「ひろば」欄“投稿常連者”の層が、ガクッと以前より
薄くなっているのでしょうね・・・・・・。
(8月の総投稿数639通ですか~~!!!少ナサニ、驚イテイマス)
 うむ・・・・。今では、新聞なんて、時にはそのまま開くことも
なくそのまま・・・・・、ということもある自分ですが、

  ケッ、お高く停まりやがって!!!!!!

 とは、常々思うのですが・・・・・・・・、

 それでも、南日本新聞、『負けるな』!
 及ばずながら、また、次回「ひろば」欄へ投稿させて頂きます。
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  消える学校に号泣の思い
                         コンビニ店員 鈴木五郎(43)

 15年前、プロ写真家を目指していた私は写真機材と野宿道具を背負っ
て、徒歩でJR志布志駅を出発した。大隅半島を素材に撮影するためだ
った。
 一路南下して4日目、眼下はるかに光る肝付町岸良の大浦小中学校
の校舎を目標に、つづら折りの峠道を10分進んでは1分休みのペース
で下っていた。当時の自分の息遣いを今でも鮮明に思い出せる。
 学校の正面玄関に掲げられた「負けるな」という校訓にたどり着いた
ときの感動は、生涯忘れることはない。その旅から、東京での写真展
「大隅半島踏破記」が生まれた。本紙8月29日付で、その大浦小中学校
が廃校になると知った。号泣の思いだ。
 今は、1時間ごとの売り上げに一喜一憂しなければならない仕事に
就いているからこそ、三方を山に囲まれ、正面に海が開ける大浦の空間
に心を揺さぶられるものがある。そんな地域ほど急速な過疎高齢化で、
学校が次々消えていく現状を寂しく思う。
                        (出水市)
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2011年9月 4日 (日)

第八章「新米館主、お見合いする?」23

 まだまだ、台風の影響は続いている?
(まあ、これは露出を切り詰めているから、かくのごとしの
“暗雲”となっているのですが)

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 そうそう、本日9月の第一日曜日は、出水市内各校区の運動会
が一斉に開催されたのでしょうか。

 さ、私メは、本日の店番を終えれば、休みになる~~!

 がんばります。
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         第八章「新米館主、お見合いする?」23
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m)

 「ふん。面白いな」
 慎三郎は、ちょっと笑った。
 (おっ、闘争心に火がついてきてくれた?)
 「そうでしょ。遠慮はいらないわよ」

 「そうじゃ。慎三郎くん、思いっきりやりなされ。ちょっと痛い目にあった
としても、それを恨むような、むっちゃんじゃない」
 じいさんも、一言添えてくれる。

 「よし、二本目、よいか?
              はじめ!」

 合図と同時に、慎三郎は竹刀を振り上げて、睦に突進してきた。
  「やっ~ぁ!!」
   ビュン、
 と音を立てて、竹刀が睦に襲いかかる。

 (負けるもんですか!)
  睦は、振り下ろされてきた竹刀を、ガシッと棒で受け止めてやった。
 (なんの!)
 お互い力をこめての、“鍔迫り合い(つばぜりあい)”の状態だ。もちろん、
力比べでは、睦が圧倒的に不利なわけだが、ここは負けじとぐっと力をこめる。
 そして、小柄な睦は、下から見上げるかたちで、慎三郎をにらんでやったの
だが・・・・・。

  (あれ?)
 何を思ったのか、慎三郎は力を抜くと、さっと早々と跳び下がってしまった。
  (もう、なに・・・)
 睦は、拍子抜けだ。

 「はははっ・・・。そうか、むっちゃんの色香は、強力な武器じゃの」
 「あっ、いや・・・・」
 慎三郎が、照れたようにうつむいた。
                      (つづく)

2011年9月 3日 (土)

第八章「新米館主、お見合いする?」22

 台風余波。
 風は強いけれど、雨はときおりパラリ・・程度。

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 昨夜は、出水市内の民家へ強盗が押し入る、という事件が発生。
 “負の連鎖”って、あるんでしょうか・・・・・。

 さ、前向きに。
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         第八章「新米館主、お見合いする?」22
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m)

 もちろん慎三郎は、剣道の試合のように、間合いをとってじっと対峙する
展開をイメージしていたのだろう、明らかにうろたえた表情をした。だが、
じいさんの言った「ここは『新納流試心館』じゃ」の意味を、すぐ理解した
ようだ。ぐっと腰を落とし気味にして、中段の構えのまま、目をつぶってし
まった。

 (ほ~~、心眼の構えのつもり?通じるのかしら・・)
  睦は、走りながらも、相手を見ることを怠らない。
 (それなら、仕掛けさせてもらうよ)
 睦は、慎三郎の背後に回ったところで、さっと間合いを詰める。
 (剣道の試合じゃないからね)
  「やっ!」
 さっと棒を、慎三郎のふくらはぎを狙って、打ち下ろした。
 ところが、慎三郎は睦の気配を察することができたのだろう、ぱっと前へ
飛んで、睦の攻撃をかわした。
 
 (ほ~~、やるじゃない)
 
 身体の向きを変えた慎三郎は、目を開けた。そして、八双の構えから、睦へ
の反撃を試みる。

 (そうは、させない)

 慎三郎の動きより早く、睦は、空いた胴へ、次の攻撃を放つ。慎三郎は、後に
跳び退って、これも避ける。

 (これは、フェィント)

 三撃目。慎三郎の顔スレスレめがけて、突きを放つ。慎三郎に竹刀を振り下ろ
す間を与えなかった。耳たぶに触れるくらいの位置で、棒をさっと停めた。

 「たあ~~っ」
 「よし!。むっちゃん、一本だな」
 審判のじいさんが、宣した。
                      (つづく)

2011年9月 2日 (金)

第八章「新米館主、お見合いする?」21

なかなか、デジカメを取り出す機会がなく・・・・。

 で、ついつい毎日の常食(?)、「おでんラーメン」を。

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 鹿児島市内の同じファーミリーマート店舗に、また強盗が入る
という事件が発生。
 う~~ん、世の人様の感覚としては、
 「深夜の時間帯を、なぜ二人勤務にしないんだ~~!!!」
 なのでしょうが、
           横たわる、コスト・・・・・。

 さ、少しでも明るく。
 (あれ・・・・、ただ今、FC2小説のサイトへログインできません・・・)
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         第八章「新米館主、お見合いする?」21
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m)

 「慎三郎くん、男同士として、ちょっと助言させてもらおう。
 ここは『新納流試心館(にいろりゅうししんかん)』じゃ。じゃから、剣道の
試合をイメージするのはよくない。
 そして、むっちゃんの弱点じゃが。当の本人もまだ戸惑っているようじゃの、
その見事に発育したおっぱいとお尻じゃろう。お尻を、ペチンと叩くもよし、
おっぱいめがけて、突き一閃、というのはどうじゃろう」
 「もう~、じいさん。他の人もいるのに・・・・」
 睦にとっては、いつものじいさんの“セクハラ発言”なのだが。
 「そうそう、新納さん、撮影中ですよ~~」
 カメラのファインダーから目を離すことなく、桐嶋が抗議する。
 
 そして、その助言の相手・平手慎三郎といえば・・・・。
 (あっ・・・、顔が真っ赤。これじゃあ、助言になってないよ)
 慎三郎としては、これでは睦の胸めがけて『突き』なぞ、出せなくなって
なってしまっただろう。

 「なにを動揺しておるのかの・・・・。
   さ、それでは、互いに礼。構えて。
              よし、始め!」
 じいさんが宣した。
 「はっ」
 棒をほぼ水平に構えた睦は、やおら横っ走りに慎三郎の周囲を回り始めた。
ただの同心円状の回転ではなく、距離感を幻惑させるために、わざとゆがんだ
円を描く。
 (もう!。ストッキングが滑るわ・・)

 ワンピースの裾が、風を得てふわりと広がる。長い黒髪も、いきおいよく
はためく。その様は、御仮屋睦(おかりや・むつみ)独自の“舞い戦う”姿
だ。小柄な身体が、ダイナミックに躍動し、それは、とても艶かしい。
                            (つづく)

2011年9月 1日 (木)

今日も、寝坊・・・

 まだまだマイブーム、「おでんラーメン」。

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 あっ・・・・・・・。

 今日も気がつけば、午後3時。

 う~~~ん、どうやら目覚まし時計を、夢うつつの状態でサッと止める術を

 会得してしまったか・・・・・・。

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