なにげなくカバンをガサゴソしてみたら。

中から、文庫本がゾロゾロと・・・・。
いや、読んだら感想は必ず書く!・・・・という意志だけあって、
書くときには、やっぱり手元に作品が必要だよな~~で、ついつい
いつまでもカバンの中に入れておいて・・・・で、それがドンドン
累積していき・・・の繰り返し。
ホント、「読む」はカンタン、「書く」はムズカシ。
さ、それでも、今日は「書き」ますっ!
・『あと少し、もう少し』瀬尾まいこ著、新潮社刊
はい、お値段オ高め、重量もソコソコの単行本。
紀伊国屋書店流山おおたかの森店にて、表紙にぐっと魅かれ。
瀬尾まいこさんの作品を手にするのって、久しぶり。
そして瀬尾さんの近況って、どうなんだろう?とネットで検索して
みたら、・・・・・・・、
中学校の国語教師は退職されたとのこと。
残念。(と書かせて頂きます)
それはともかく。
久しぶりに拝読する瀬尾さんの作品。
ちょっと脱力系とも云える、抑制の利いた文体がツボにはまりました。
思春期の少女の心を描いた作品を、ドキドキしながらいくつか拝読して
きたのですが、
え~いっ!まだるっこしい!!
能書きたらたら、ひたすら長いだけじゃんかよ~!
ひとつ“心の動き”を表現するのに、何文字も要するのが“文学”か~!
と、内心思わないわけでなし。
対して。この瀬尾さんの作品。例えば、ラスト付近、
>「なるほどね。桝井君、さわやかでかっこいいと思うよ」
>上原は黙って聞いていたかと思うと、何の脈絡もないことを言い出した。
>「なんだよそれ」
>「桝井君さ、自分の深さ三センチのところで勝負しているんだよ。だから、
>さわやかに見える。それだけしか開放しないで、生きていけるわけないのにね」
>「それが駅伝と何の関係があるんだよ」
>もうすぐ本番だというのに、どうして上原はこんなことを話しているんだ。
たぶん、他の作者の方なら、もっと会話が長くなると思います。
そして、オジサン読者として、絶賛しなければならないのは!。
「上原」こと、本作でのほとんど唯一紅一点、美術教師にて、駅伝部監督・上原先生。
たぶん作者が思い描く、“女性”教師としての理想像なんじゃないだろうか・・・・
(男性教師と同等に、“厳しく”生徒に接することが出来るわけでなし。“厳しさ”の
代わりに、教師として“装う”もの?)
で、オジサンがデレ~ッと妄想してしまうシーン。
駅伝部の伴走のため、炎天下に自転車をヒイコラ漕ぐ上原先生・・・萌え~っ

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