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2011年11月22日 (火)

第十二章「合コンは、決戦?」⑨

 いつもいつもの見慣れた、日暮れ時。

1111221s 

 でも!・・・・・って、いうのが、自分の現状で。

 自分としては、来年1月いっぱいまでフルで働いて、しっかりお給料を
頂いてから退職という算段だったのですが。

 自分が週6日17:00~0:00の店番にドッシリ入っていれば、それだけ他の
同僚がハジかれているわけで。

 出水〇和町店の立場から見れば、そりゃあ~~、『辞めていく人』よりも
『これからのスタッフ』が大事しょ!!!。
 うむ。自分、「年内一杯で退職。正月期間は、必要であれば、バイトで」と、
申告してまいりました。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 昔、宝島に住んでいた頃、NTTの配線工事で来島された業者さんの下で、
日給制のバイトをさせて頂いた時のこと。

 来島された業者の方。自分(五郎)が、元地方公務員という話を聞いて。
 「いいよな~~、若いって。自分くらいの歳なら、絶対『辞めます』なん
て、口から言えないぞ」

 と。

 気がつけば、そんな歳に、自分なっているわけで。

 さ。意地。
 う~~ん。最初の構想では、むっちゃん+じいさん+タダモトをメインと
した作品を思っていたのですが、睦+茜+小雪+祝子の四人の女性組へメイン
がシフトしてしまったか・・・・。

 で、どうなのでしょう?
 女性って、同性同士、他人様の「おっぱい」に、そこまで関心を持つもの
でありましょうか・・・・。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑨
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「さ。
  そこで、我ら女性陣。しばし、着替えの時間を頂きたく候。少々のお時間
を頂きます。なお、着替え中の『のぞき』は、ひらにご容赦を」
 茜が促して、女性四人は立ち上がる。そして、新納流の開祖・新納忠元の肖像
画が掛けられている“表の間”へと移動して。外と隔てる障子は、ピシっと閉め
られた。

 男衆は“表の間”に近づくのを、自粛する。女性四人も、けっして声を高らか
に上げることはしない。
 しかし、人間よりも何倍も聴覚が優れているという犬のタダモトには、“表
の間”での、やりとりが漏れ聴こえているはずだ。

 (さ~て。 ね、 祝子ちゃん。
 私たち三人は職場の同僚だから、更衣室で下着姿までは、見せ合っているの・・)

 (ところがね・・・。“生おっぱい”までは、まだ見せ合ってないの)
 
 (そうだ!。今度、四人でドライブがてら、温泉に入りに行きましょうよ)

 (ふふ、もちろん。祝子ちゃんもいいわよね?・・・で、その前に・・・)

 (・・・まずは、私から。・・・・しっかり週末は、スポーツジムでエキセサ
イズしてきたの。大きさでは、睦ちゃんに負けるけど、おっぱいは形が勝負でしょ!)

 (・・・ステキ。ありがとう、小雪さん。じゃあ、二番目は私。これが、二人の
子どもを育てた、使用済みおっぱいっ!)

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 (いい・・、祝子ちゃん。私から、脱ぐ・・・・・)

 (・・・・重さに負けてない・・・)

 (あの・・・・、やっぱり見せないと・・・・・?)
 (遠慮なく、見せて。見せ惜しみって、神様に失礼だと、思うの)
 (そう。私の先輩二人も、見せてくれたんだから)

  ・・・・・・・・・・・
 (いいなあ~。ちょっと、触っていい?)
 (・・・・・はい。でも、私も・・・、触ってみていいですか?・・・)
 (ふふ・・、じゃあ、さわりっこ)

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「さあ、行きまっしょ~~!!」
 「オッス~~ッ!!」
 “表の間”の障子が、勢いよく開かれた。
                       (つづく)
  

2011年11月20日 (日)

第十二章「合コンは、決戦?」⑧

 土曜午前。実は自分、寝ていたので「そうだったかな~」程度の記憶
なのですが、結構な暴風雨となっていたよし。
 写真は、土曜夕方。

1111201s
 さて、四十路オジサンの「上京」・・・。
(やっぱり「上京」っていう言葉が、ピッタリするような)
 職探しは、やっぱり「コンビニ店員」かな・・・。
 ハローワーク・インターネットサービスで検索しても、なかなか「コン
ビニ店員」は見つけることが出来なかったのですが、別のサイトでは数件
見つけることが出来て、とりあえずホッ・・・
(田舎のコンビニで店員歴10年のオジサンって、
  「使えなさそう~~」っていう印象を、自分も持ちます。ハイ)

1111203s
 当然都心部の方が、求人件数が多いようで。
 さて、17:00~0:00までという時間帯に職を見つけられたとして。
 そうなると帰りは、終電が心配!。
 いざとなったら歩いて帰れる範囲に、ねぐらを探すとして。
(実家への利便性を考えて、山手線日暮里駅近辺)
 最低条件はシャワー付、と思うと、家賃50,000円台からかい?・・・・・。
                           
 ちょっとうちのめされた気分。〇| ̄|_

 さ、少しでも。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑧
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「正直な話、自分ら男性陣四名は、新館主さま、御仮屋の睦さんの魅力に
メロメロとなって集まった者です。従いまして、今日は睦さんだけでなく、そ
の友人である美人が、三人も助っ人に駆けつけられてしまっては、もう心臓
バクバク状態です・・・」
 男性陣を代表して、受けて口上を述べるのは、警察官の大山だ。真面目な大
山にとって、平静な表情をしつつ口上を述べること、ずいぶん難題だったろう。
 「とはいえ、それが睦さんとその仲間たちの、ひいては新納流試心館のお役
に立つのであれば、お断りする理由はございません。
 本日は、美人四人組のお色気に惑わされることなく、手加減せず、男子の
実力を発揮する所存です。男性陣主将・大山隆志」
 「桐嶋誠治」
 「平手慎三郎」
 「坂道聡」
 今度は、男性陣が女性陣に対して、さっと応諾の礼をする。
                            (つづく)

2011年11月19日 (土)

第十二章「合コンは、決戦?」⑦

 廃棄になるのは、モッタイナイ!
 1111191s

 深夜の売れ残りを、買って帰ってきて、晩酌のおともに・・・・。

 ・・・・とはいえ、具ひとつ約100円ってのはねえ~~・・・・

 少しでも、前進。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑦
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「Beauty is Force。美は、力なり」
 茜は、口上を続ける。
 「これは、睦ちゃん・・・・あらあら、ごめんなさい。私、新館主さまの
職場の先輩であり、ちょっと歳の離れた友達でもあり、普段は“睦ちゃん”って、
呼んでいます。ですから、ここでも“睦ちゃん”って、呼ばせていただきます。
  なぜとはなしに、皆の顔がほころぶ。
 「Beauty is Force。美は力なり。
 これは、その睦ちゃんが、創った言葉だそうです。
 ご覧のとおり、睦ちゃんは女としてもちっちゃい方で、そして、ちっちゃいく
せに、女の私ですらうらやましくなる、ナイス・ボディの持ち主。胸とお尻が、
かなり運動の邪魔になりそう・・・というのは、皆様も想像できると思います。
 そんな睦ちゃんが、戦国時代から伝承される新納流という古武道を継承する
にあたり、女としての美しさを、ひとつ武器として、活かしていこう、と思った
そうです。
 女の美しさ。もうひとつ、女らしい、しなやかな頭の働き」
 ここで、茜は、自分の頭を指差す。
 「そのふたつを最大限活かして、より強くなっていきたい・・・、そんなこと
を睦ちゃんは、私たちに話してくれています。
 今日は、そんな睦ちゃんの第一歩。私たち女四人は、美しさと知恵を寄せ合って、
男性陣に挑戦させて頂きます。
 女性陣主将、田所茜(たどころ・あかね)」
 「水溜小雪(みずたまり・こゆき)」
 「米櫃祝子(こめびつ・いわいこ)」
 「御仮屋睦(おかりや・むつみ)」
 ここで女四人は、男性陣に向けて、さっと頭を下げる。
                          (つづく)

2011年11月18日 (金)

第十二章「合コンは、決戦?」⑥

 午前3時。生温かい風が、ノボリをはためかします。

1111181s
 この後、本格的な雨になるという予報だったのですが、今のところ
曇り空のみ。

 さて、関東への移転準備。
 クロネコヤマトのサイトで、引越し料金を調べてみると、7万?8万?
 結構するものだな・・・・というのが、実感。
 引越し専門業者だと、もう少しお安くなるものでしょうか。

 そして、パソコン。
 現在使用中の「Endeavor MT7800」という機種。調べてみると、2007年製。
ずっ~~と昔から使っていた、という印象があるのですが、こちらは、意外
や意外の、まだ4年程度か・・・という感想。
 パソコンの寿命って、そんなもんだったか・・・・。
(いえいえ、もっと古い機種を今も現役で使っていらっしゃる方も、もち
ろんいらっしゃるのでしょうが)

 さあ。少しでも、完結目指して。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑥
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 今日は「合コン」といえども、まずは新納流試心館の若き館主・御仮屋睦の
御披露目式だ。女性陣・男性陣、それぞれ応援・見物・野次馬・監視、そして
手伝い役として、知り合いに声を掛けてくれたようで、それなりの人数が集ま
ってくれた。武家屋敷見物に訪れた観光客にも声を掛けて、しばしお時間を頂く
ことにした。
 「新納流試心館、新たに御仮屋睦が継承する云々」
 と書かれた大きな和紙に、立会人として居合わせた人皆に署名してもらう、
そんな趣向を取り入れた。
 旧館主・じいさんこと新納義彰と御仮屋睦が、一応改まった挨拶をして、御
披露目式を終えた。

 おもむろに、芝居がかった口調で、睦の先輩・茜が口を開いた。
 「さて、皆さま。御用と御急ぎの方以外は、もうしばらくお付き合い願います。
これからが、本日のメインイベント。日曜日の午後を、大いに楽しんでいただき、
最後は、みんなで飲んで食べて楽しく過ごせるよう、準備もしております。お時
間の許す限り、ぜひご一緒に」
 茜は、いったん口上を切った。女性陣・男性陣の8名が、それに揃えて頭を下げる。
もちろん、事前に進行を打ち合わせている。
                           (つづく)

2011年11月16日 (水)

第十二章「合コンは、決戦?」⑤

 今週の新商品「ブラック・カレーまん」。

1111161s

 中華まん什器の中で、他の中華まん商品と一緒に並べていると、実は
とっても地味・・・なのですが、うむ。写真写りは、別格。

 さて、あれやこれや引越しのこと・・・・。
 県内金融機関に開設している預金口座。とりあえず、普通預金に入れている
分は、ゆうちょ銀行へ集中させて・・・。
 いざという時の定期預金の解約って、東京支店でもさっと出来るものなの
でしょうか・・・。(いずれ窓口で訊いてみないと)

 さ、つづき、つづき。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑤
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「大丈夫。今日はビシっと、子どもに母親のカッコイイところを見せるの」
 茜が、胸を張る。
 「でも・・・・、さすがにお子さんの前で、お色気作戦はなしじゃ・・・」
 「おほほほ。こう見えても、普段から節制を心がけているの。見せ惜しみは
しないわ」
 どうにも、茜は強気だ。
 「ところで、お若いお二人さん?」
 小雪が、口を開いた。この場合の二人とは、睦と祝子だ。
 「そちらこそ、ジタバタしないで、覚悟はよろしい?」
 「・・・・はぁ・・・」
 睦と祝子は、互いに顔を見合わせて、ため息を出し合った。
 
 さて、男性陣は、警察官・大山隆志、カメラマン・桐嶋誠治、高校生・坂道聡、
引きこもり剣士・平手慎三郎の四名。男女対抗ゲームの中身は、この男性陣四名
にも、きちんと通告しておいた。「負けられない」と、男性陣四名も連絡を取り
合って、練習時間を捻出していた。それを通して、男性同士も結構気の合った友
達になりつつあるようだ。
                           (つづく)

2011年11月15日 (火)

 第十二章「合コンは、決戦?」④

 宝島は、遠くになりけり・・・・。

1111152s
 でも!デモ!!。それでも、当時は“金曜午後7時は、宝島小中学校の
体育館へ集合”という日常があったのだよな・・・・・。
 南日本新聞とも、やがて疎遠になっていくのか・・・・。

 千葉県柏市へ引っ越しても、自作小説は書き続けたいな~~と思う、
今日この頃。

 ・・・・とはいえ、根っからの鹿児島県紫尾市産まれの、紫尾市育ち。
就職も、地元の鶴亀信用金庫紫尾支店に極めた、愛しのヒロイン・むっちゃん
を書き続けるのは、ムリかな・・・・。

 で。新たなヒロイン像(私にとっては、主人公はあくまで女性です)。

 霧深き奥薩摩の地に鎮座する稲尾神社。それを守護することを、代々の使命
とした神官・大浦一族。その最後の当主・大浦玲子は、今、使命を帯びて東京
国際空港に、降り立った。
 時に、齢三十三。・・・・・・

 いやいやいや。その前に、愛しのヒロイン・むっちゃん。
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     第十二章「合コンは、決戦?」④
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「ふふふ・・・」
 「ママさんってのも、つくづく大変よね・・・」
 小雪と睦は、意味ありげに微笑み合う。
 「えっ?」
 怪訝そうな表情をする祝子に、二人は目配せをする。
 「・・・?」

 そういえば、屋敷の裏から、小さな子ども達の歓声が聞こえている。
 「ちょっと、行ってみようか?」
 三人は、屋敷の裏へ向う。途中、じいさんと慎三郎が“障害物競走”のための
“障害物”を準備している。なかなか大がかりなものなのだが、睦は先のことは
考えないようにして、
 「ちょっと、ごめんなさい」
 一声掛けて、その場を通り過ぎる。

 屋敷の裏は、表から見た以上に広い。畑、さらには「山」、つまり林までもある。
歓声が上がっているのは、子ども達が喜んで、そこいら中を走り回っているからだ。
 「ダメ!。畑に入っちゃ、ダメでしょ!!」
 と叫んだのが、茜だ。同年輩らしい女性二人が一緒だ。その茜が、三人に気がつ
いた。
 「よっ!祝子ちゃん、来たな~~」
 こちらも小雪と同様、祝子とは“抱き合う”挨拶をしてくれる。

 「ほんと、ごめんなさい。うるさくなっちゃって・・・・」
 茜が、あらためて謝ってくれる。
 「ママ友、ってやつ。休みの日って、子ども達と遊びに行くところ、結構悩む
ものなのよね・・・・」
 茜は、ちょっとびっくりしたような表情の祝子に、改めて説明してくれる。日曜
午後の時間を、三家族分の子ども達が、ここで過ごすようだ。
 「・・・・でも、いいですよね・・・。私がちっちゃかった頃を思い出します
・・・・」
 「そっか・・・・。『御館町(おたてちょう)の野生児』は、こんな風にして
誕生したんだ・・・」

 「でも、あの~、キャプテンさん・・・」
 祝子が、心配そうに口を開いた。
 「お子さんの面倒を見ながらって・・・、大変そう・・・」
 そのとおり。茜には、女性陣のキャプテンとして、大いに張り切ってつもりなの
だ。おまけに、大人の女性を魅せてやる~と意気込んでいた茜だが、子どもを連れて
いては、なかなかそうはいかないだろう。
                           (つづく) 
 
 

2011年11月13日 (日)

第十二章「合コンは、決戦?」③

 深夜 独り おでんを炊く

1111131s
 ・・・おでん70円セールは、空振り。
 う~~ん、もったいない。で、気持だけでも。

 コンビニも含めて、世には食料品を提供するお店がたくさん存在
するわけですが、その裏で、「廃棄」される食料の量を積み重ねて
いくと・・・・・。

 いやいや、自分すでにコンビニ店員歴10ン年。再就職も、手っ取り
早くコンビニで探したい、と思っているのですが。
 ・・・・・・それでも、モッタイナイ・・・・。

 ふ~~。
 気を取り直して。
 今週は、日曜日が休みで、次の休みは、明日月曜日。中七日って、
かなりキツイ・・・・。
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     第十二章「合コンは、決戦?」③
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「あっ、祝子ちゃん、オッ~ス!」
 庭先でなにやら男性陣と話しこんでいた、水溜小雪(みずたまり・こゆき)
が気がついて、歩み寄ってきてくれた。
 「おう。相変わらずの、美少女よのう~」
 ちょっとふざけた口調と、これまた祝子を抱いて、挨拶代わりにしてくれる。

 小雪と田所茜(たどころ・あかね)という、職場の先輩二人と、高校生の祝子
とは、今日までになんとか“顔合わせ”も済んでいる。職歴の長い女性二人と現
役高校生が、上手く打ち解けてくれるだろうか・・・、そんな心配を睦をしたの
だが、杞憂だった。さっと“抱き合う”という挨拶を、真似してくれた。

 「どう?祝子ちゃん、でも、悩んだんじゃない?」
 金融機関の窓口には、いろいろな思想信条を持つ人が訪れ、時にはテラー(窓
口係)にも、“勧誘”をしてくる。そんなときは文字通り“慇懃無礼”、適当に
あしらうのが『テラーの真髄』なのだが、先輩二人は、相手の心を読もうとする
気持を失っていない。
 小雪は、睦が口に出来なかったことを、しっかり代弁してくれた。

 「あ・・・、あの・・・。確かに、悩みました。・・・でも、今日のことで、
『お報せ』が来ても、決して後悔しないって・・・・、決心しました・・・・」
 「・・・・そうよね。祝子ちゃんにしてみれば、一大決心よね。でも、大丈夫。
ここにいるみんなが、その『お報せ』とやらを、均等に負担してあげるから」
 「あの・・・・」
 睦としては、この場には祝子の子細を知らない人間もいる。「均等に負担」と
いう言葉には、少々抵抗がある。
 「はははっ」
 小雪が、気持ちよく笑ってみせる。
 「いいのよ。支店長には、“突然監査が入る”ぐらいの『お報せ』を負担して
もらうの」
 そうなのだ。鶴亀信用金庫紫尾支店の支店長が、どこで嗅ぎ付けたのやら。
 「うちの女の子三人組が、なにやら不穏な動きを計画しているそうじゃないか。
私としては、しっかり監視しなきゃならん・・・」
 と、今日はここに来ている。
 「そっか。支店長に、その『お報せ』を、全部引き受けてもらおうっか」
 仕事中いつも背後で目を光らせている、支店長の姿を思う浮かべつつ、睦は冗談
を言えた。

 「あ・・・、キャプテンさんは?」
 祝子が、訊いてきた。この「キャプテンさん」とは、もう一人の睦の先輩・茜の
ことだ。女性陣の中では、最年長者(もっとも、本人の前では禁句である)であり、
もっとも陽気なムード・メーカーである茜に、女性陣の主将、つまりキャプテンを
お願いしているのだ。
                             (つづく)                   

2011年11月12日 (土)

第十二章「合コンは、決戦?」②

 今日も長いぞ・・・・
 で、出勤前の目覚ましに。
 「いもdeタルト」(150円)。

 1111121s
 いろいろ本を読みたいな~~と思うのですが。
 執筆(笑)再開。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十二章「合コンは、決戦?」②
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 見るからにほっそりとして、儚げな雰囲気を漂わす祝子の身体を抱きしめると、
「私たち、イケナイ関係?」と、つい思ってしまうのだが、睦としては、祝子に
は強く親愛の情を示したいのだ。
 なにせ祝子は、“呪いの美少女”というあだ名を持ち、「ちょっかいを出す
者は、呪われる」と、まことしとやかにウワサされている存在なのだ。
 「そんなウワサ、私が破ってやる」
 意志表示をこめた、親愛の情だ。

 ふと横を見ると、タダモトが
 (ボクとも、して)
 という催促顔で、見上げている。
 「あっ、タダモトくんも・・。こんにちは」
 祝子も、タダモトの表情に気がついてくれた。腰を落として、おっかなびっく
りながらも、タダモトの首に腕を回して、挨拶をしてくれた。
 「ごめんなさい。やっぱり、まだちょっと怖くて・・」
 祝子が、正直に謝ってくれる。
 「ううん。いいの、いいのよ。タダモトは、やっぱり大きいもん。すぐ慣れる
わよ」
 睦は、とりなした。

 「お母さんは、許してくれたの?」
 歩きながら、睦は祝子に訊ねた。
 「・・・はい。・・・昨日から、口を利いてくれません。今朝も、黙って
集まりに出かけて行きました」
 「・・・そう。案外、いいお母さんなのかもしれない・・・・」
 祝子の家は、母一人娘一人の母子家庭だ。そして、某宗教集団の信者なのだ。
日曜日といえば、その集団が催す集会が必ずあり、それに参加するのが、大事な
信者の“務め”であるらしい。祝子は、小さい頃から母に連れられて、集会に
必ず出席してきており、優秀で、なにかと引っぱりだこの存在らしい。もちろん、
その飛びぬけた“美少女”の外見も影響している、というのは、睦の推理。
 その祝子が、今日は集会を休んで、睦たちと一緒に過ごすために、来てくれ
た。信仰の上では、とてつもなく堕落した行為であり、許されるものではないは
ずだ。それを黙って見逃した母親は、意外といい人なのかもしれない・・・と
睦は思う。
                          (つづく)

2011年11月10日 (木)

第十二章「合コンは、決戦?」①

 今朝は、燃やせるゴミの収集日。
 ちょっと気合を入れて、捨ててやったぜ~~!!

 で、ふと気がついてしまったこと。
 あ~~~・・・・、
  カレンダー、ひと月進んでしまっている・・・。
  1111101s
 急かされている?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十二章「合コンは、決戦?」①
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「あっ、祝子ちゃんっ!」
 「ワン!」
 試心館(ししんかん)の門前に立っていた、御仮屋睦と犬のタダモトは、向
こうの角を曲がって姿を現した、米櫃祝子(こめびつ・いわいこ)に気がついた。
 「睦さんっ!」
 返事をした祝子が、駆け足になる。

 今日は「合コン」という名の、新納流(にいろりゅう)試心館の新館主・睦
の御披露目式だ。開始時刻は、午後三時。中途半端な時刻になったのは、最初に
汗を流してお腹を空かせて、その後食べて飲んで楽しもう、という目論みだ。
 その食事の準備もあるので、主だったメンバーには午後一時には集まってもら
うことにしていた。今どきの時代、そんな連絡は携帯電話を通せばすぐに出来る
のだが、高校生である祝子は携帯を持っていない。おまけに、少々訳ありで今日も
来てくれるのかどうか、不安だったのだ。

 「・・・・・、ごめんなさい。・・・私、遅刻しましたか?」
 少し息が切れた祝子が、挨拶代わりに訊いてくる。
 「ううん、大丈夫。でも、よく来てくれた~」
 睦は、祝子の肩に手を回して、軽く抱き合う。この年下の友達とは、挨拶の代わ
りに“抱き合う”のが、お決まりだ。
                           (つづく)

 一応最終章のつもりなので、腕によりをかけて・・・・・
                           のキモチです・・・。
 

2011年11月 9日 (水)

第十一章「合コン、作戦会議」⑫

はい!。きちんと定価421円+150円を支払って、購入しました。

1111091s
「指宿商業高等学校発案
  指宿産そらまめ クリームパスタ」
 と同じく「いもdeタルト」。

 先月だったか・・・・?、鹿児島アリーナで行われた新作展示会にて、
指宿商業の生徒さん(もちろん、女子高生の方)が、一所懸命お手伝い
をされていた姿が、とても印象に残っていたので。

 うむ。もう一度、買います。
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     第十一章「合コン、作戦会議」⑫
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「あ・・・。その『ちゃんばら』って、相手の腕なり足なり、とにかく突く
なり・斬るなりすれば、いいんです。ほら、実際にちょっとでも腕が斬られて、
血が勢いよく・・ってなれば、それだけで戦意喪失になりますよね・・・」
 ようやく、睦は話の輪に入れた。
 「そうとも。だから、剣道のように、踏み込んで強打して、ようやく『一本』
となるのとは、違うのじゃな・・・・」
 「ふ~~~ん、そういえば、そっか・・・。包丁を振り回せば、十分凶器に
なるわよね・・・・」
 ややアブナイ発言は、茜だ。
 「いやいや。振り回さんでも、いい。茜さんと小雪さんほどの頭と運動神経
の持ち主なら、十分に男衆を圧倒できると思うが、どうじゃろ?」
 「一対一の勝負じゃなくて、二対ニにすれば、茜さんと小雪さんの連携プレー
が活きてくると思います」
 自分が走らなければならないであろう『障害物競走』の憂鬱と比べれば、
こちらは睦も、意見が軽やかに出てくる。
 
 「ワン!」
 一声吠えて、にわかに話の輪に加わったのは、犬のタダモトだ。
 おまけに、小雪、続いて茜にと、体当たりをお見舞いさせた。
   ドスッ、ドスッ。
 「う~~ん、不覚。そうか~、タダモトくんが、しっかり私たちをコーチ
してくれるのね?」
 「そっか、そっか。タダモトくんみたいな、大きな犬に襲われても、あわてず
騒がずの心意気ね」
 笑い合っている茜と小雪という二人の先輩は、相当神経が図太いと、睦は思う。
                          (第十一章、とりあえず完)
                     =まだまだ続きます==  

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