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2011年12月 6日 (火)

第十二章「合コンは、決戦?」⑲

 プレッシャーに耐えかねて。
 勤め先のコンビニへ、焼酎を買いに。
 久しぶりに、朝の時間帯に外出したような・・・。

1112062s
 ふ~~。
 ダメもと
 と気楽に考えることにします。

 さて、今週から夜勤がメインのシフトへと。
 (といっても、夜勤3日、夕勤3日というパターンなのですが)

 これから、頑張って行ってまいります!

 ・・・って、その前に。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑲
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 支店長以外にも、男性の“造反者”が数名いるようだ。
 (いけるかな?)

 「よし。なかなか接戦となるようじゃな。手を下ろしてくだされ」
 じいさんは、一息入れる。
 「それでは、茜さんが勝ち、と思う者。手を上げられろ」

 「は~いっ!」
 「はいっ!」
 「お母さんの勝ちっ!」
 「ママッ~」
 元気のよい声が上がる。茜の子ども二人とその友達たちだ。中には、両手を
挙げて、激しくアピールしている子もいる。職場では見ることが出来ない、面倒
見のいい“ママさん”としての茜を、垣間見る。

 そして、支店長も控えめながら、手を上げている。
  (勝った、かしら・・・)

 「ふむふむ。・・・・・手を下ろされい。さて、結果は・・・・」
 ここでまたじいさんは一息をついて、間合いを作る。
 
 「勝者は、茜さんじゃ!」
 「わ~~いっ」
 拍手と歓声が起こる。
 「ありがとうございます」
 茜は、窓口でするように丁寧なお辞儀をする。そして、女性陣へと戻ってくる。
 「どう?」
 「やりましたね!」
 「とっても、きれいだった・・」
 「・・・・でも、茜さん、顔赤くなっちゃてる・・・」
 「ふふふ。なんのこれしき~っ!」
 女四人、肩をよせあって祝福だ。
                          (つづく)

2011年12月 4日 (日)

第十二章「合コンは、決戦?」⑱

 ジャ~~ン!!
 これぞ、巷で噂の「スライム肉まん」。

1112041s
 ・・・・・といっても、「一度買って食べてみれば」満足できる
商品のようで、売れるペースは急速に鈍化しつつあり・・・・。
(で、私が廃棄寸前の1個を買う機会が巡ってきたわけで)

 ふ~~~。
 新人さんが相方となるときは、疲労度3倍以上に跳ね上がり・・・。

 でも。自分だって、新しい職場に行けば(行ければ)、
 「ふ~~、使えないオジサン。チッ!」と、舌打ちされる機会が待って
いるのでしょうから。

 さ~て。このペースで「第一部 完」とすることが、出来るのやら
(デキマスヨウニ)
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑱
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 当然、桐嶋も挽回を図る。左手を腰に当てて、高々とジョッキを掲げながら、
ビールをのどに流し込む。それでいて「豪快さ」が「下品」とならないよう、
こぼさぬよう注意している。

 一方の茜は、左手はジョッキの底に添えている。一息に飲もうなぞとはしな
い。時おり、味わうようにジョッキから口を離し、一息入れる。

 もちろん、先に飲み終わったのは桐嶋だ。
 「はっ~あ!」
 コトンと、ジョッキを置く。すかさず、男性陣から拍手が送られる。
 
 そして、茜。
 「おいしかった~っ」
 目をくりくり動かしながら、“おいしかった”という表情をしてみせる。負けじ
と、睦をはじめ三人は、盛大に拍手を浴びせる。

 「さ、よいかの。皆の衆、どちらがおいしそうに飲んでいたか。決めてく
だされ。用意は、いいかの」
 睦としては、もちろん勝者は茜なのだが、多数決で決められるのが、一抹の
不安だ。年末の紅白歌合戦のように「男女対抗」という形をとると、気分的に
は自分と同性の側を応援したくなる、というのが人間の心理だ。ましてや「女
が、男に挑戦する」と、女四人はたからかに宣言している。男の心理としては、
桐嶋の方に手を挙げたいのではないだろうか。ふいと見回してみると、この場
には、男性の方が少々多いだろう。

 「それでは、桐嶋くんが勝ち、と思うもの」
 じいさんが、挙手を促す。パラパラと腕が上がっていく。
 (あれ?支店長・・・)
 睦は、腕を組んだままじっとしている、上司・支店長の姿を見つける。
 (取引先の若旦那より、部下に手を挙げてくれるの?)

                          (つづく)

2011年12月 3日 (土)

第十二章「合コンは、決戦?」⑰

 0時の「勤務終了」の頃には、結構な雨。

 でも、午前2時過ぎ。ねぐらに帰る頃には、雨上がる。

1112031s
 ふ~~。ドキドキし過ぎ・・・では、決してないのでしょう。
(ドキドキし過ぎ・・・が理由だったら、それもまた楽し、なのですが)

 一昨日から、体調悪化。店番中も、なんどかトイレへ・・・・・。

 ストレスが、一番の原因なのでしょうね。
 自分より先、役者志望・ハタチの好青年は年内いっぱい。
 自分は、来年一月いっぱいの予定。

 その空くシフトを、残る人でしっかり埋めて欲しいのですが・・・。

 同僚に、
 「鈴木さん、大丈夫ですか?」
 なんて、心配されたら、いけませんね。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑰
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 黄金色の液体が、派手に飛び散る。

 「あっ~~~っ」
 周囲から、嘆息が起きる。
 「ちっ」
 桐嶋が舌打ちをして、なんとか動揺を抑えようとする。

 茜は、身体に飛び散ってきたビールを気にすることもなく、注ぎ終える。ジョ
ッキの縁ぎりぎりまで、残りをそっと注ぎ足して、完成だ。
 「どう?」
 茜が、大ジョッキを高々と掲げて、周囲に披露する。見事な泡立ちの一杯だ。

 ビールを身体中に浴びてしまった桐嶋は、悔しさを抑えるように、無言で
大ジョッキを掲げる。
 「桐嶋くん。まだまだ、挽回可能じゃ。わしは『どれだけおいしそうに飲める
か、が勝負じゃ』と言った。勝負は、これからじゃ。
 さて、皆の衆。審査員は、皆々様じゃ。二人が飲み終わったところで、多数決
で勝敗を決めよう」
 じいさんは、改めて競技者二人を見回す。
 「茜さん、桐嶋くん、よいかの。決して、一気飲みではない。無理をする必要
はない」
 競技場の注意というやつか。
 
 「それでは、 はじめっ!」
 合図と同時に、二人はジョッキを口にする。
                          (つづく)
                     

2011年12月 2日 (金)

第十二章「合コンは、決戦?」⑯

 昨日と比べると、かなり気温は下がったように感じますが、
まだまだ例年よりはかなり温かい師走。

1112022s
 昨夜の、ドキドキの出来事。
 不思議な巡り合わせなもので、リアル茜さまにお電話をする用事が
出来てしまい・・・・。
                 つい、ドキドキ。

 さ、そのドキドキ感を胸に仕舞って。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑯
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 周囲からも、
 「えっ~!」
 という悲鳴が沸き上がったが、茜も桐嶋も、見事、大ジョッキにビールを
受け止める。桐嶋も、茜による“先制攻撃”の影響を隠せたようだ。瓶から
注ぎ落とされるビールが、束の間、陽射しの中で輝く。
 そして、もうひとつ、茜は“魅せどころ”を持つ。瓶を持つ手から、肘を
通って腕、肩にいたるライン。そして、ブラトップによって露わにされた腋(わき)
の下。先刻の着替えの際、しっかり一人ずつバンザイのポーズをして、ムダ毛
のチェックをし合ったのだ。

 二十の睦からすれば、三十を超えた茜ははるかに年上だ。たしかに、時には
化粧も満足にする暇もなく、あわただしく出勤してくる茜は、歳相応にやつれた
ように見える時もある。だが、今の高々と上げられた茜の腕は、ムダなぜい肉は
なく、それでいてただ細いだけではない。十二分に美しい、と睦は思う。

 対戦者の桐嶋も、その美しさを見逃さない。ところが、その「見逃さない」が
命取り。ほんの一瞬、茜の方へ視線をそらしてしまう。

 「あっ!」
 
 勢いよく落ちるビールが、ジョッキの縁に当たってしまった。
                             (つづく)

 

2011年11月30日 (水)

第十二章「合コンは、決戦?」⑮

 午前4時前、ねぐらへ急ぐ途中。
 ふいと西の空の低い位置に、赤い星発見!。
 ついついデジカメのバッテリーを気にしつつ、橋の欄干に置いて、
そ~っと。

 1111301s
 実はとっても珍しい星~?
 と期待して、あれこれ調べたのですが、どうやら「木星」でOK?
(星空関係では、いつも御世話になっています。
           ・つるちゃんのプラネタリウム

 さ~て、ふと指折り数えてみました。
 自分のこれまでを・・・・。
 ・アメリカに2年
 ・横須賀に9年
 ・我孫子に8年
 ・青ヶ島に2年
 ・宝島に3年
 ・大船(鎌倉市)に2年
 ・それ以降、ず~~っと出水・・・・・で、もう15年?

 はひ~~。都会なんかへ行ったら、一発でストレスにやられそう・・・。

 やっぱり、今日も気分転換に。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑮
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「まずは、お互い握手じゃ」
 じいさんが、促す。
 「よろしく~っ」
 桐嶋が差し出した右手を、茜はやおら両手で握り締めた。そして、語尾に
ハートマークがくっついていそうな、魅惑的な声色でささやく。
 お堅いはずの地元信金勤めのOL、しかも二児の子を持つ人妻に、こんなこ
とをされるとは、桐嶋は思ってもいなかったようだ。たちまち顔が赤くなった
のが、周囲からも解る。
 茜の先制攻撃は、確実に効いた。
 (いいぞ)
 
 「桐嶋さん、平常心、平常心~~。女の子のいるスナックなんて、慣れている
でしょ~!」
 男性陣からは、桐嶋へのアドバイスが飛ぶ。

 「さて。続いて、お二人、注いでみられよ」
 さすが『飲み比べ』に出てくる二人だ。“ビールをおいしく注ぐ方法”を心得て
いる。左手に持った大瓶を、二人とも高々と掲げる。そして、勢いよく、右手の
大ジョッキめがけて、注ぎ落とした。

 (あっ!、大丈夫~っ!)
 今年二十歳となった睦には、初めて見る豪快なシーンだ。
                           (つづく)

2011年11月29日 (火)

第十二章「合コンは、決戦?」⑭

 暗くなってから、外出。

1111291s
 ふ~~。よく眠れます。

 さ、今週も始まり、はじまり・・・・。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑭
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「第一の種目は、『飲み比べ』じゃ。単なる早飲みじゃなく、どれだけおい
しそうに飲めるか、で勝負じゃ」
 さっと庭先に小机が用意される。そして、大ジョッキと大瓶のビールが用意
された。

 「さ。女子衆」
 「はい」
 手を挙げたのは、女性陣の主将・田所茜(たどころ・あかね)だ。今日の
女四人は、たしかに薄着だ。その上に、ビールを飲んでしまえば、かなり身体
が冷えてしまうだろう。ところが、茜は「少しぐらい酔っ払って、ハイにさせて
ね。私だって、根はシャイなんだから」と言って、『飲み比べ』を提案したのは、
茜本人なのだ。

 「次、男衆」
 「はい」
 出てきたのは、カメラマン・桐嶋誠治だ。ここで飲んで、酔っ払ってしまえば、
後の種目に響く。女性陣・男性陣四人のうち、上手い具合にそれぞれ一人が、未
成年の高校生。残り三人のうち、誰が飲むか。駆け引きの妙だ。
 男性陣は、老舗写真館の若手後継者である桐嶋を選んだ。会合等に出席する機会
が多く、最も“飲み慣れている”人物なのだろう。

 その桐嶋は、ポケットからやおらアルミ製の小さいボトルを取り出す。「飲む
前に飲むと、効果的」というウコン飲料だ。フタを開けて、ぐいと一息で飲み干す。
そして、もう一本を取り出した。
 「田所さん、どうですか?」
 対戦相手にさしだす。
 「いらないわ」
 茜は、ニコッと断る。
 「お母さ~んっ!、がんばれ~っ!」
 「ママ~っ!」
 という声は、茜の二人の子供だ。
                            (つづく)                          

2011年11月27日 (日)

第十二章「合コンは、決戦?」⑬

 あっ!今日も、見つけた!。
 たぶん、昨日と同じ路線の同じ便。

1111271s
 で、近頃の自分。
 他人様のブログを拝見すると、よく目につく広告。

1111272s 1111273s
 恐るべし。検索エンジンの解析力。
 特定のIPアドレスが、どんなページを最近よく見ているのか、
まるわかりのようで・・・・・。

 「将来、関東地方のどこかでファミマのオーナーになることを、
目指します!」
 と、言わなきゃならんのかい・・・・。

 二十とともに、親元をさっさと離れて、二十ン年。そんな放蕩息子が、
残りの時間を親と少しでも過ごしたい・・・・って~のに。

 はい、気分転換。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑬
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 派手な悲鳴とともに、祝子は地面に尻もちをついて、倒れる。タダモトが、
その祝子の身体の上に、のしかかる格好になる。
 「だめっ!、タダモト、ふざけすぎっ!!」
 睦は、大きな声で叱る。しかし、
 「あははっ・・。タダモトくんは、祝子ちゃんの緊張をほぐしてあげようと
しているのよね~」
 「そう。ほら、祝子ちゃん。タダモトくんが『がんばってね』って、言って
いるわよ・・・」
 茜と小雪は、タダモトの行動を解説する。

 タダモトは、ちょいと鼻ずらを祝子の頬にすりつけると、さっと飛び退いた。

 「はぁ・・・はぁ・・・。あの・・・、ごめんなさい。大きな声を出して
しまって・・・。タダモトくんも・・・ありがとう」
 「そう、その調子。よぉ~し、祝子ちゃん、ほら。立って」
 三人で、祝子を立たせる。

 頃合いを見計らって、じいさんこと義彰が進み出てくる。
 「おっほん。それでは、そろそろ競技開始と参ろうかの。女子衆は、ことの
ほか薄着のようじゃから、身体を冷やさないよう、注意されよ。
 さて、わしが、本日の審判長兼進行役を勤めさせていただく。見物の皆々にも、
協力をお願いします」
 今日のじいさんは、古式蒼然とした羽織袴姿だ。しっかり、腰には大少の刀も
差している。もちろん、中身は竹光なのだが。
                         (つづく)
 
 

2011年11月25日 (金)

第十二章「合コンは、決戦?」⑫

 う~~~っ、さみぃ~~、と思いつつ、家路を急ぐ。
 ふと見上げると、冬の星座がキラキラと。
(って、写真にはまったく写っておりませんが)

1111251s
 千葉の柏市じゃあ、どのくらい夜空の星が見えるのやら?

 で、Amazonで「レビュー」デビューしました。

 う~~ん、自分でも書いた趣旨がよくわからん・・・・。
 なかなか短文で、かつ訴求力のある文章って、ムズカシイ・・・。
 でも、確かにこりゃあハマりそう。見た・読んだ作品は、とりあえず
Amazonにレビューを、というのが、ひとつ趣味となってしまいそう・・。

 さあ、長編小説でも、まだまだ苦労を。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑫
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「さ。極めっ!」
 意を決して、上着を肩から外して、腕から抜く。

 四人で揃えたレッドのブラトップに、ランニングパンツ。お腹と脚が、外気に刺激される。

 いくら大胆不敵な茜や小雪であっても、普段は地元の信用金庫に勤めるOLだ。
恥ずかしさが頂点に達し、動きが止まってしまった。
 見入る男衆も、場を和ませる適切なセリフが、とっさには思い浮かばない。

 そんな局面を打開するために、さっと動けたのは、シェイクスピアをこよなく
愛する犬・タダモトだ。人間の中に混じる犬としての役目を、よく心得ている。
 女四人にさっと駆け寄ったと思うと、やおら後ろ足で立ち上がる。第一の標的
は、女性陣主将・茜に定めて、前足をポンと茜の胸に置いた。

 「いやんっ!」
 普段の茜らしからぬ、甲高い悲鳴が起きる。
 それでもすぐに、いつもの茜に戻れるのは、さすがだ。
 「わ~~っ、不覚。タダモトくんに、一本取られた~」
 そっとタダモトの前足をとって、地面に下ろした。

 タダモトは、次の標的を狙う。小雪と睦は、さっとタダモトの意図を理解して、
腕で胸を隠した。ところが、呆然と立ち尽くしてしまったのが一人。運動という
“はしたない”ことなぞ、ほとんど経験のないお姫様・祝子だ。
 勢いよく立ち上がったタダモトに、抱きつかれる格好になる。

 「キャ~~~~っ!」
 御館町一帯に響いてしまったのでは、ないだろうか。
                          (つづく)
 

2011年11月24日 (木)

第十二章「合コンは、決戦?」⑪

 今日は、どんな一日でしたか?
         的夕暮れ。

1111241s
 さ~~て、考えてみれば当たり前の大問題、勃発。
 アパートの賃貸契約を結ぶ時って、借主は「収入証明書」を用意しなければ
ならないって・・・・・。
 つまり、「無職」は部屋借りられないってか~~!!!

 「敷金・礼金・内装費・前家賃等々」、しっかり払い込むことすら出来れば、
親が代理でも、簡単に借りられる・・・・・と思っておりました。

 ・・・・・・・・迂闊でした。

 ふと思い返してみると。出水へひょいとやって来て、町の不動産屋さんに入って、
簡単に借りることが出来たことの方が、稀なケースでだったんだろうな・・・。
(当時だって、「Iターンしようと思ってみても、信用不足でなかなか家屋を借りる
ことは出来ない」なんて、言われていましたっけ)

 結局、自分が根気よく、不動産屋めぐりをしなければならないようで。

 気分転換に、一行でも。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十二章「合コンは、決戦?」⑪
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
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 ついつい長身の小雪の後ろに隠れようとした祝子を、
 「だめっ!」
 と三人がかりで、ひっぱっる。四人が並ぶ格好にする。猛烈に恥ずかしい。
 主将の茜が、恥ずかしさを振り払うように
 「それでは。はいっ!」
 掛け声を出す。
 上着のファスナーに手をかけ、一気に引きおろす。お腹に、外気が触れる。
 「次」
 上着は、とりあえずそのまま。パンツに手をかけ、腰からはずす。そして、
脚から引き抜く。靴を履いたつま先を通すところが、やや苦労する。特に苦労
している祝子には、肩を貸してあげる。
 八本の白い脚が、並んだ。
                           (つづく)

2011年11月23日 (水)

第十二章「合コンは、決戦?」⑩

 どんよりとした曇り空。

1111231s
 今朝、勤労感謝の日。ふいと起きてみたら、雨。
 でも、寒さは一段落?

 さ~~て、前言撤回。
 どうやら自分、一月いっぱい、フルに働かなければならないようで・・・。
 
 退職してから、せっせか片づけをして、「上京」できるのは、2月7日?8日?

 とっても寒い時期に、引越しとなりそう・・・・
(これが、気候のよい時期だったら、途中より道して~~と思うのですが)

 そうそう、昨夜の“萌え”体験。
 「すみません。警察です」
 と、チラッと警察手帳を取り出してくれたのは、私服姿の婦警さん。
 その可憐なルックスと、もろ“労務者ふう”の身なりとのギャップに、

                   萌え~~でした。
  日々の職務、御疲れ様でございます。

 少しでも前進。
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     第十二章「合コンは、決戦?」⑩
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 当然、男衆たちの視線を集めるわけだが、ここでは、がっかりさせる。女四人、
全員ジャージに身を包んでいる。高校生の祝子にいたっては、体育の授業で使う
一着だ。もちろんこれは、女性陣による“視覚効果”を高めるための、作戦だ。

 「まず、準備運動、はじめま~~す」
 「は~~い!」
 睦は、内心とてつもなく恥ずかしい。より年上の茜や小雪は、もっと恥ずかし
いと思うのだが、表向きはノリノリで身体を動かしている。先輩二人に負けない
よう、陽気に声を出す。
 年下の祝子の表情を伺えば、こちらは緊張しっぱなしのようだ。唇をきゅっと
噛み締めて、すっかり頬は紅潮してしまっている。こちらには、少しでも緊張を
ほぐしてあげるべく、目が合った瞬間、ニッと笑みを送ってあげた。

 二人組みになっての柔軟体操を終えたところで、
 「さ、お待たせしました。本日のユニフォームを、披露しま~すっ」
 主将の茜が、宣言した。
                         (つづく)

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