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2011年5月

2011年5月31日 (火)

第五章「御仮屋書店にて」⑬

 台風が通り過ぎた日(まあ、出水には接近しませんでしたが)。
 日曜の日没時。

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 ふ~~、で、時間はあっさりと流れて・・・ただ今、火曜午後。

 ・・・・・・「仕事行きたくな~~い」・・・・・。

   と、しみじみ思う自分がおり。

 って!、グチはこのくらいにして。
 せめて、愛しのヒロイン・むっちゃんには、明るく活躍して
もらいましょう。
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       第五章「御仮屋書店にて」⑬
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、右「カテゴリー」内「自作
小説」をクリックしてください。m(__)m)

 
 「いけっ」
 坂道は、ボールを放った。さすが「挑戦します」と言っただけのことはある。
ボールは上手い具合に、店の奥へと進んでいく。微妙に斜めに進んでいくのは、
角で方向転換をさせることを計算したのだろう。
(第一関門は、上手く突破するかしら・・・)
 と思ったが、残念。ボールは奥の角で何度も壁と棚にぶつかって、停まって
しまった。
 「ちっ!」
 坂道が舌打ちする。
 「あ、あの~、何回でも挑戦していいんですよね?」
 「どうぞ、どうぞ。どうせ、お客さんも少ないから。坂道君が、気の済むま
でいいよ」
 「よ~~し、オレ、あきらめませんからね。本当に成功したら、む、む、睦
さん・・・・って、呼んでいいでしょうか・・・?」
 「どうぞ」
 「睦さん、自分に英語教えてくれるんですね?」
 「もちろん。英検準一級は難しいとしても、ちゃ~んと二級くらいは合格で
きるよう教えてあげる」
 「押忍っ!」

 再び、坂道は
 「ボールよ。今度はせめて第一コーナーは曲がれ、頼む!」
 ボールに念じる。再度の挑戦。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 坂道は、確かにあきらめない。それが「睦さんに英語を教えてもらう」という
目標があるから、と思うと睦は、やっぱり照れ臭い。だが、坂道は睦と同じように
“負けず嫌い”でもあるのだ。そんな“年下の男の子”坂道聡が、睦には微笑まし
い。
 ふと、二階から階段を下りてくる足音がした。
 「あっ、瞬」
 ボール転がしに夢中になっている坂道が、気づいて声を出す。何気なく下りてき
たふりをしているが、姉・睦と友人・坂道聡の展開が気になって仕方がなかったの
だろう。睦の弟・御仮屋瞬(おかりや・しゅん)だ。
 「おう、聡」
 弟は、これまでの展開を読み取ろうとするように、しばらく黙っていたが、
 「な~んだ、すっかり姉ちゃんに気に入られちゃったじゃん」
 と結論づけた。
                             (つづく)

2011年5月29日 (日)

第五章「御仮屋書店にて」⑫

 ねぐらに帰ってきてみれば、雨漏り。

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 でも、起きて午後になってみれば、雨はやんでおりました。
 東日本の被災地で、大きな被害となりませんように。

 さて、スコシデモすこしでも・・・。
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       第五章「御仮屋書店にて」⑫
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 「ちょっと“偵察”させてください」
 張り切った坂道は、自ら店内を一周してみている。自分の足で、店内の距離感
を把握するつもりなのだろう。
 「う~~~ん。本にぶつけない、というのは難しそうだから、自分、転がして
挑戦します」
 坂道は宣言した。
 「ふふ。がんばって。でも、私小さい頃、それこそ何回も『商品にぶつけるな!』
って、親に怒られてたな・・・」
 ふと睦は思いついた。
 「そうだ、坂道君。あなたが出来たら、私があなたに英語教えてあげようか?」
 「ほ、ホントですかッ!」
 俄然、坂道のやる気が盛り上がったようだ。睦は、ちょっと照れてしまう。

 とはいえ、このまま地元でOLをしている限り、せっかくの英語を活かす機会は
ないだろう。それは、とても無念だ。ふと思いついたことだが、たとえ“まぐれ”で
あっても、坂道には成功して欲しい、という想いも籠められている。

 「じゃあ、いきます!おい、ボール。ちゃ~~んと、帰ってくるんだぞ~~」
 坂道は、ボールに念じることまで、睦の真似をしてみせた。
                            (つづく)
 

2011年5月28日 (土)

美人店員さんとお別れ~~

 画用紙のような(?)空。

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 6月1日から東京の会社にご就職という、同僚の超絶美人店員サマと、昨日でお別れ~

でアリマシタ・・・・(T_T)/~~~。(もっとも、新卒の方を6月1日付採用・・・って、まあ、そこまで

“人件費節減”を意識しなきゃならん会社って、どうよ?という疑問はさておき)

 オジサン、真顔で「行かないでください」と言って、お別れのアイサツ・・・・。

2011年5月27日 (金)

第五章「御仮屋書店にて」⑪

 ワンパターンですが、雲が低い夜の帰り道。

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 さて、昨日のわが失敗。
 夕方、ある若い女性のお客さまが来店。
なにやら自分の方へ親しげにニッコリしてくださったのですが。

 自分の方はと言うと、
 (はて?誰だっけ??・・・)

 ・・・・・・・・・・・
 必死に考えた結果、
 高校生の当時は、拙ブログにも何度か登場して頂きました、
          “お師匠さま”のお友達だ~~!!

 ・・・・・・とはいえ、
 う~~~~~~む、不惑を超えたオジサンとしては、
 そのファッション、「似合ってますね」というコメントは出来ない・・・・。

 結果、あまり嬉しい顔で歓迎の意を表せなくて。

                ホント、ごめんなさい。

 はぁ、自分のファッションに興味がないと、女性のファッションを見る目
も、どうしても“保守的”になってしまうようで・・・・。

 そうだ!愛しのヒロイン・むっちゃんは、戦国時代のお姫様そのまんま、
実は腰まである黒髪の持ち主で、普段は“ポニーテール”にしている・・・、
なんてどうでしょう?
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       第五章「御仮屋書店にて」⑪
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 「オレも・・・、いや、自分も挑戦してみていいですか?」
 さすがは睦が“気に入った”坂道だ。やってみたい、という反応が返ってきた。
 「ふ、ふ~~ん、そう簡単に出来ると思う?」
 「い、いえ・・・。でも、自分だって、バスケのボールを操るのは、部の中
では一番です」
 「そうなんだ。じゃあ、ちょっと初心者向けの技を~と」
 再び、睦は手にしたスーパーボールを顔の前に持ってきた。
 「今度も、しっかり帰ってくるんだよ。お手本なんだから」
と言い聞かせて、
 「いってらっしゃ~い」
と放った。今度は勢いよく床を転がした。
 「ぶつかって方向を変える角度を計算しやすい代わりに、今度は転がした時
の勢いが肝心になるわよね」
 解説を付け加える。
 「あ~、そうですね。床を転がる分だけ、その摩擦でボールの運動エネルギ
ーがどんどん失われていっていますよね」
 「そう。これは『物理』の問題ね」
 もちろん、姉のことを「頭カラッポ」と評した、弟・瞬への反撃だ。

 そうしているうち、ボールはゆっくりと店内を一周して、やがて最後のエネル
ギーを使い果たして、睦の足下で止まった。
 「しっかり、帰ってきたわね。お帰りなさい。」
 睦は、スーパーボールを拾い上げる。
 「さて、坂道君。挑戦してみる?」

 「は、はい!」  
 好奇心旺盛なその坂道の表情が、睦にはとても嬉しい。
                           (つづく)

 

2011年5月26日 (木)

第五章「御仮屋書店にて」⑩

 なんのかの。やっぱり“堅い本”を読む気になれないのは、気力が衰えて
いるからなんでしょうね・・・・。ふ~~。
 せめてもの抵抗で読了した小説。
 有川浩(ありかわ・ひろ。女性です)著『レインツリーの国』。
           新潮文庫・定価400円(税別)

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 内容は、難聴者と健聴者の恋。とはいえ、普通に男女が付き合っていく上
でも、すれちがい・いらだちって多々あるのだろうし、“難聴者と健聴者の
恋”といっても、それは特別なものではない、と思わせてくれる(少なくと
も自分はそう思いました)作品でした。
 とはいえ、やっぱり地方在住者のヒガミなのでしょうか・・・。それでも、
もし作品中の(難聴者)ヒロインが地方在住であったら、もっと人知れずひっ
そりと暮す生活を余儀なくされてしまうんじゃないだろうか・・・・、
 そんなことも思わざる得ませんでした。

 さ、プロの作家の方には遠く及びませんが、わがヒロイン・むっちゃんに
大活躍していただきましょう・・・。

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       第五章「御仮屋書店にて」⑩
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 「もっと、私のスーパーテクニックも見せてあげようか・・・」
 睦は、思わせぶりに坂道に言った。
 「は、はい」

 店内は、意外に奥行きがある。約十五メートルぐらいだろうか。間口は約
五メートル。壁沿いに設けられた書棚以外に、二列棚が設けられ、フロアを
三列に仕切っている。店内を壁沿いに一周してくると、四十メートルくらい
だろうか。
 睦は、改めて
 「しっかり帰ってくるのよ」
 と、スーパーボールに話しかけた。そして、
 「よっ」
 横の壁めがけて、ボールを放った。壁に当たったボールは向きを変えて、
店の奥目指して、フロアを跳ねていく。
 「私だって、本屋の娘よ。商品である本には、一切当たっていないのも、
ポイント。よく見ててね」
 坂道に、解説を加えた。奥の壁に到達したボールは、そこでまた向きを変え、
今は奥の通路を跳ね進んでいる。
 「まさか、今度もここに戻ってくるとか・・・・」
 「さあ、どうでしょう・・・」
 睦は、にっこり微笑んでみせる。
 そして、確かにボールはまた向きを変え、こちらに戻るべき進路を取り始めた。
 「ああ・・・、さすがにここまではちょっと無理だったわ・・・」
 少し身体を動かして、ボールが進む通路の位置に立った。
 「さあ、しっかり帰ってらっしゃい~」
 ボールに手招きをする。
 勢いを失って、膝丈くらいの高さまでしか跳ね上がらなくなったボールを、
 「よし、よし、いい子~」
 とすくい上げて、キャッチ。

 「どう?」
 睦は、再び坂道に微笑んでみせた。
                          (つづく)

2011年5月25日 (水)

いずんの鶏弁当

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 じゃ~~ん、はい、こちらが「いずんの鶏弁当」。

 結構、楽しみながら頂くことが出来ました。

2011年5月24日 (火)

ぼ~~っとした休日

 九州南部は梅雨入りしたとのこと。
 出来るだけ自然災害が発生しないことを、祈ります。

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 さて、月曜日。わが休日であり、月曜日は“ゴミ出し”の日。
朝8時10分に目覚ましをセットして、通りの反対側のゴミ収集ポイントへ。
(なんせ、8時半には真っ先にゴミ収集車が来るので、寝坊できません・・・)
ふと見ると、ポストになにやら・・・・、

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 ゲゲゲゲッ~~、8時5分ですか~~・・・たった5分の差。
 両親から、岩手県産の『ゆべし』送ったよ、という連絡はあったのですが、
なにもそんなに朝早く(笑)いらっしゃらなくても・・・とブツクサ・・・。
(一般のご家庭なら、出勤で不在になる前に配達出来る、という配慮なの
でしょうが) 

 で、再配達時刻を、あまり深く考えずに「午後2時~午後4時」に指定して、
ハタと気がつきました・・・・。

 その時間帯は起きてなきゃならないんだ・・・・・。

 結局、ほとんどボ~~ッとして休日を消費してしまいました・・・・。

 夕方、最近のわが休日の行動パターン。「TSUTAYA」経由「だいわ」へと。
 せめてもの、有川浩著『レインツリーの国』購入。

 う~~ん、株主総会に備えて、お堅い本にも目を通したいとは思うのですが・・・。

2011年5月22日 (日)

第五章「御仮屋書店にて」⑨

 昨日と同じく・・・・。

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 でも、本格的な夕立となり、

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 雨上がる。

 少しでも前進。
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       第五章「御仮屋書店にて」⑨
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 しばし続く、キャッチボール。
(ふ~~ん、察しがいいね)
 実はさりげなく、睦は左右の腕を交互に使って、坂道に向ってボールを投げて
いる。坂道もそれを素早く察して、左右交互に投げ返してくる。しかも、睦の
胸元へ、ほとんど逸れずに返ってくる。
 「なかなかやるね」
 「はい、やっぱりバスケも、両手でドリブルが出来るよう練習しました」
 「そうか、それなら“見せがい”があるってもんね」
 睦はキャッチボールをいったん止めた。陽気は、もう初夏だ。ほんのり汗ばん
できた身体が心地よい。

 「さて、お立会い。
 ここにあります、なんのへんてつもない、スーパーボール。
 ところが、愛情をこめて『しっかり帰ってきてね』と呼びかけて~と」
 睦は胸の前で、スーパーボールをしっかり握って、祈る動作をしてみせた。
 「聡君、ちょっとこっち来てね」
 と、坂道を自分の横に来させた。そして、おもむろに
 「行ってらっしゃ~い」
 と、ボールをやや強く店内の床に投げた。ボールは勢いよく床で跳ねて、天井
に届かんばかりに跳ね上がる。床で四回バウンドした後、店内奥の壁に当たった。
そして、勢いはやや衰えながらも、また五回バウンドして、きっちり睦の手元に
戻ってきた。
 「えっ!」
 坂道が、思わず声を上げる。
 「ね。まぐれだと思う?」
 睦は、坂道を見やった。
                        (つづく)

2011年5月21日 (土)

第五章「御仮屋書店にて」⑧

 一雨来るな~、と思った雲行き。

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 でも、あれれれ・・・・。
 一滴も降らなかったような。

 少しでも。
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       第五章「御仮屋書店にて」⑧
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 そりゃあ、国立理系コースでもトップの成績を誇る弟・瞬からすれば、短大
英語科に進学した姉・睦のことを、せめて「頭カラッポ」と負け惜しみを言う
しかないのだろう。

 「聡君」
 睦は、「坂道君」から「聡君」に呼び方を変えた。
 「今、時間ある?ちょっと、私と遊んでいかない?」
 その一言だけで、坂道は明らかに動揺している。
(あれれれ・・・、ゴメン、ごめん。「遊んでいかない」が、ヘンに誤解さ
れちゃったね・・・)

 「バックをおろして」
 坂道に指示してから、睦はレジカウンタ代わりにしている事務机へと向った。
引き出しを開けて、ある物を取り出した。
 「いくよ」
 坂道に一声かけて、ポイと投げた。
 さすが、運動部所属。坂道は、さっと受け取った。
 「ほい」
 今度は坂道に投げ返すよう、促した。これも、坂道は、すっと睦が構えた手の
ところに、投げ返してきた。
 「スーパーボールですね」
 「そう、スーパーボール」
 睦はそう言って、また坂道に投げた。

 幸か不幸か。土曜午後、商店街の本屋に足を踏み入れる者は、極めて少ない。
                             (つづく)

2011年5月20日 (金)

“リアル”を求めて・・

 今夜も、月明かりの帰り道。
 でも、今夜はねぐらに帰ったら、まず窓を開けた温かさ。

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 今朝の南日本新聞の一面。

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 『新島(鹿児島市)無人化恐れ
     「ふるさと消滅」の声も
       鹿県内28離島 人口減止まらず』

 それではと、宝島はどうよ?と見てみれば、
   人口102人、高齢化率(65歳以上人口の割合)26.5%
     とのこと。

 今の宝島って、どうなんだろう・・・・。

 さて、さすがに本日は自作小説はお休みさせて頂いて・・・。

 自分が描く、ヒロイン・御仮屋睦ちゃんの姿形って、どんなんだろう・・・。
 描いている本人が、あれやこれや思い悩んでみたり・・・・。

 で、ついついコンビニの雑誌コーナーで目が行ってしまうのは、

 押忍!水着姿の女性が表紙を飾る雑誌の類。

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 結果、買ってしまったり・・・・。

 同僚の方に、レジで
「あれ?鈴木さん、桜庭ななみでも載っていますか~?」
 と訊かれて、苦し紛れに
「あ、あ、戦国武将のお馬さんの記事が載っているから・・」
 と言い訳。

   んな、わけない・・・・・。

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ごろごろ

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