« 2011年9月 | メイン | 2011年11月 »

2011年10月

2011年10月18日 (火)

帰ってまりました。m(__)m

 出水に帰ってまいりました。m(__)m

 「通勤ラッシュ、怖い!!!」
 とばかりに、実家を出たのは、午前7時。
 常磐線上野駅ホーム、とっパズレ。

1110182s 
 ふ・・・・。正直、混んでいる列車の中で、女性の方と隣合わせになって
しまうと、それだけでドキドキ・・・・。体温が伝わってきませんか・・・・。
(いや、「痴漢と間違われてしまったら、どうしよう?」という不安も、もちろん
アリ)

 で、やっぱり帰省して直視しなければならなくなるのは、「両親の老い」。
 ゆっくりとしか歩けなくなった父と見た、“マツモトキヨシ発祥の地”。
 JR常磐線北小金駅から約100メートルなり。

1110183s
 
 さて。で、思ったこと。
 「観光振興」って、一方的に“よそから来てもらって、お金を使ってもらう”ことだけを
期待しちゃいけないわけで。
 どんどん、こちらからも、“知らない街角?に立つ”経験をしなきゃ!!

 押忍!。きちんと証拠写真を掲載させて頂きます。
 四国の某大学正門。

1110181s_2

2011年10月15日 (土)

"Excellent(大吉)"出た〜っ!!

 無事、実家に到着。
 その前に、途中寄り道。
 福岡ー四国間は、
1110151s
 乗客36人乗りプロペラ機。そして、搭乗は地上を歩いて〜〜。ワクワク気分は、否応なく盛り上がり。

 もちろん、○○大学にも勇躍!足を運んだのですが、若い大学生さんばかりという状況に、オジサンはスゴスゴと退散。。。。

 気を取り直して。
 [がんばっていきまっしょい!]に登場した、神社の石段に挑戦。

1110152s

 神前では、[お師匠さま]の学業成就をお祈りした後、英文付きおみくじに挑戦。
1110153s

 やった〜!!"Excellent(大吉)"出た〜っ!!! 

    って、これは我が身のことにあらず、と信じます。はい。

 で、ほんの数時間ばかりの四国滞在でしたが。感動したもの。

1110154s
  銀天街

 これだけのアーケード街が、ありましたか。。。。。。
 もちろん、仔細に眺めれば、[テナント募集]という貼紙を見つけることができるのですが。

2011年10月13日 (木)

そうだ!「五郎」っていう駅がある・・・

 く~~。久しぶりの夜勤二番目。
 はい、夜勤者には「福利厚生費500円で、夜食を買ってよい」という
特権あり。・・・・私、飲み物代自腹で・・・・・・。

1110131s
 夜勤も、体力的には結構ダメージあり。

 ・・・・で、夜勤者のもうひとつの特権といえば。
 コンビニに届けられた、まっさらな雑誌を一番に(!)手にすること
が出来ること。(・・・・って、もちろん、それを陳列する作業がある
のですが・・・)
 ハイ。「少年マガジン」の表紙は、綾瀬はるかサマですか~。

1110132s

 で、オジサン、一冊購入してしまったぞよ・・・・・。

                           〇| ̄|_

 明朝は、ねぐらにいったん戻ることなく、出水駅に直行して、そのまま
新幹線に・・・という予定なので、
 明日はブログの更新はできません。

 今のこの時刻の頃、明日は、自分何処に居て、何を思っているのやら?

 そう思うと、ワクワクしてきました。

 そうだ!!
 四国には、「五郎」って駅があるんでしたっけ・・・・・。
(でも、空港から行こうと思うと、結構遠いのですよね)  

 愛しのヒロイン・むっちゃんに、旅程の無事を祈ります。
                    押忍!。

2011年10月12日 (水)

「撤退の農村計画」

 久しぶりに迎える、朝。

1110121s
 ふ~~。やっぱり、気分いいっす。
(正直なところ、店番終えれば外は日中、という生活パターン
も、深夜ねぐらに帰り着く・・・というパターンより、いいっす)

 で、帰省の準備。本日は、散髪へ。

 で、拙ブログも。本日は、読んだ本の感想を。

 「撤退の農村計画
     ~過疎地域からはじまる戦略的再編~」(学芸出版社刊)

 ふ~~と思ってしまうのは、編者の方お二人、それぞれ「1972年生まれ」
「1973年生まれ」。今まで、こういうお堅い本を手にすれば、著者の方は
当然自分より“ずっと”年上な方という前提で読んでおったんですけれど
ね・・・・・。

 自分なんぞは、もちろん思い浮かぶのは「内之浦大浦」のたたずまいな
のですが、ここ出水市にも紫尾山系の山奥に立地するような集落があると
思います。買物等日常の用事は、自ら軽トラックを運転して済ませる“元気な
お年寄り”が暮らし、「やっぱり生まれ育ったところに、最後まで住みたい」
とインタビューをすれば答えてくださる・・・・・・・
   そんな情景は、誰でも思い浮かべることができると思います。

 でも、現実は車の運転が出来なくなれば、集落を離れなければならない・・・。
櫛の歯が抜けるように、徐々に世帯は減り続け・・・・・、
             いつか“自然消滅”する運命にある・・・・。
           
 そんな“自然消滅”を待つよりも、「100年先を見据えて」「積極的な撤退」。
具体的には、集落ごと「集団移転」をすることも、選択肢である、と主張された
著作です(私の解釈)。

 最初パラパラとめくって、「おっ」と思ったのは、集団移転の事例として、
阿久根市の本牟礼地区(知りませんでした)が、挙げられていたこと。

 若手研究者の方の熱意を感じる著作ですが、
 「100年後の日本社会」の姿については、なかなか率直には肯けないような・・・・。

 人口減少の時代ですか・・・・。
 

2011年10月11日 (火)

第十章「新米館主、後輩を得る」⑬

 月夜の晩。

1110111s
 ・・・・・今週は、夜勤に入っています。
 したがって、今夜の店番は午前0時から。
 午後5時から始まる日よりも、7時間分だけ「休み」を有効利用
できるはずなのですが・・・・。
 なんなんだろう・・・・、この無気力っぷり。
              (って、いつも書いていますね)

 あっ、それでも『撤退の農村計画』読了。
 ひさしぶりに“硬い本”を読みました。

 ・・・・と、前向きに考えると、いいことがあるのかもしれ
ませんね・・・・(願望)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十章「新米館主、後輩を得る」⑬
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「はい。祝子さんがお礼を言いがてら、私の家に遊びに来てくれたので、二人
でちょっとおしゃべりをしました」
 (祝子ちゃん)という呼び方をしないよう注意して、睦は答えた。さすがに
(友達になろう)と言ったことは、伏せておいた方がよいだろう。
 「ふ~~~ん。抱き合ったり、してない?」
 「えっ?!」
 睦は、びっくり仰天だ。
 「ふふふ・・・、あ~ら、図星なの・・・、こりゃあ、失礼したわね。あなた
みたいなムチムチな身体に抱きしめられたら、娘の祝子だって、ドキドキしちゃ
うでしょうね・・・・・」
 祝子の母は、間を空けた。
 「御仮屋さん、信仰の邪魔をする者には、大きな『お報せ』があるって、知って
いるわよね?」
 「はい、祝子さんから聞きました。でも、それって、“脅し”ですか」
 「あらあら・・・、“脅し”なんて。『お報せ』って、私たち人間が下すも
のじゃないの。それが大きいものか、小さいものとなるのかは、誰も知ることは
できないの・・・・・。怖いと思わない?」
 「いいえ、怖くありません。私と祝子ちゃんは『お友達になろう』って、約束
しましたから」
  ここで睦は、あえて口にした。『お報せ』とやらをちらつかせれば、睦ごとき
小娘なぞすぐ怖がる・・・と思っている相手に、一矢報いてやろう。
 「ふ~~~」
 意外な睦の反応に、祝子の母がため息をつく。
 「祝子も、反抗期なのかしらね・・・・・・。今まで女手ひとつで育てて
きたけれど、手がかからない子に育った、と思っていたんだけどね・・・・・」
 いっとき、“母親の顔”が睦には見えたように思う。

 だが、祝子の母は、ふたたび表情を変えた。
 「『お教え』では、人の一生において、邪悪な『天魔』が三度現われて、
信仰が試される、って言われているの。祝子にとって最初の『天魔』は、当然
“男”だと思っていたんだけど、あなたみたいな女だとはね・・・・・・」
 「私が『天魔』ですか~」
 睦は笑っていいのか、怒ってよいのか、よくわからない。
 「そう。・・・・正直なところ、これが“男”なら、怒鳴って追っ払って
やるつもりだったんだけど、あなたみたいな外見の持ち主じゃね・・・・・」
 祝子の母は、しばし黙り込んだ。
 「・・・・・・うん、祝子が、より強く“試されている”って、ことかしら
ね・・・・・・」
 改めて、睦めがけて、宣言するように口を開いた。
 「御仮屋さん、祝子とあなたのこと、私は気づかないふりをする。好きに
してみたらいいわよ。でも、あなたにも、祝子にも、大きな『お報せ』がある
わよ。その時は、自分の娘ですもの、祝子は助けてあげるけど、あなたが泣
いて頭を下げてきても、助けないから」
 祝子の母は、立ち上がった。そして、今度は満面の笑みを浮かべながら、
 「あらあら・・・、ついしゃべりすぎてしまって、ごめんなさい。御仮屋さん、
仕事中に御邪魔して、失礼したわ」
 さっと軽く頭を下げると、さっさと支店から出ていった。

 「ふ~~」
 睦は、ため息をつく。確かに自分は、関わるべきでないことに関わってしまった
ようだ。それでも、
 (よ~~し。仕事、仕事。頭、切り換えなくちゃ)
 「ごめんなさい。御仮屋、仕事に戻ります」
 支店内の全員に聞こえるよう挨拶をして、睦は窓口に戻るため、急ぐ。
                 (第十章「新米館主、後輩を得る」、おしまい)
                          (いや、まだまだ続きます)

  ・・・・・・さあこの後の展開ドウスル・・・・・・
                    

2011年10月10日 (月)

14日は、四国に行きます!

 はんぺん。

1110101s

 一筆書いておかないと、

 結局空港ロビーで昼寝・・・・・・・・

 ということになりそうなので。

 今度の金曜日14日は、夜勤明け、そのまま新幹線で福岡へ!

 そして、空路瀬戸内海を渡って・・・・・・・・・。

 5時間ばかり滞在できる予定です。

 う~~ん、やっぱり温泉でしょうかね?

 映画「がんばっていきまっしょい」「恋は五・七・五」で登場した神社の石段も、

 その温泉地にあるらしい・・・・・・。

2011年10月 9日 (日)

第十章「新米館主、後輩を得る」⑫

 煙霧の夜。

1110091s
 さて、なんとか「第十章」を完成させたい一念。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十章「新米館主、後輩を得る」⑫
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「こんにちは」
 意外にも、笑顔で睦に挨拶をしてきた。一昨日はよく顔を見る機会がなかった
が、きちんとお化粧をしていて、高校生の子がいる女性には見えない。
 「こんにちは。一昨日は、余計なことをしてしまって・・・・」
 相手の真意がわからず、睦は出来るだけ無難なよう応じた。
 「あらあら・・・。本当は、私がきちんと御礼を言わなければならないところ
を、娘の祝子が代わりに言ってくれたようね。
 ううん、今日は、そのことじゃないの。
 あなた、昨日、祝子と会ったわね?」
 柔和な笑顔はそのままだが、単刀直入、訊いてきた。
 「はい。・・・娘さんが、改めて御礼を言いに来てくれたもので・・・」
 なんとか「祝子ちゃん」と親しく呼びそうになったのを抑えて、答えた。
 「あ~ら、“会った”どころではないでしょ?二人でかなりおしゃべりした
んじゃない?」
 「それは・・・・」
 睦が返答に窮したところへ、横から
 「ちょっと・・・・」
 と、声がかかった。先輩の小雪だ。茜も、こちらを心配そうに見ている。
 「御仮屋さん、お話があるようだから、遠慮なく応接コーナーを使わせて
もらいなさい」
 新人職員の睦が応接コーナーなぞ使えば、上司からどんなイヤミを言われるか
分かったものではないが、ここは、その方がよいだろう。
 「すみません、米櫃(こめびつ)さん、どうぞ、あちらに・・」
 「わかったわ。あなたも、仕事中だものね」
 ここはあっさりと、祝子の母も従ってくれる。
 睦が席を離れようとした瞬間、さっと小雪が睦の肩を押さえた。そして小声で
 「お茶は出せないけど。大丈夫?後で、話し、聞いていい?」
  と、訊いてきてくれた。
 「はい。大丈夫です」
 短く答えて、睦は席を立った。

 「私も、仕事中にちょっと寄り道したの。だから、手短に話しましょう」
 祝子の母は、さっと宣した。
 「私が、女手ひとつで育ててきた娘ですもの。娘のことなんて、すべてお見通
しなのよ。昨日家に帰ってみたら、娘の様子が変なのよ。ウキウキしているの。
そのくせ『学校から帰ったら、疲れていて、つい眠ってしまった』なんて、見え透
いたウソを言うのよ。
 ははは~~ん、内緒で誰かに会ったな・・・って」
 「それで、私ですか?」
 「そう、あなた。一昨日、あなたを見送る祝子の目って、特別だったもの。
御仮屋さん、お互い忙しいでしょ。ウソは言わないで。
 昨日、祝子に会ったでしょ?」
 睦は、畳み込まれるように攻められてしまった。
                         (つづく)

 結局、この章、まだ続きます・・・・・・ 

2011年10月 8日 (土)

第十章「新米館主、後輩を得る」⑪

 ちょっと憂鬱・・・な気分の出勤途上。
 いつもいつも見上げる、太陽と雲が描く空。

1110081s_2
 ・・・・って、世間様では三連休。
 秋の行楽シーズンたけなわ!
  なのでしょうが、実感ありません・・・。

 申し訳ありません。
 他にも書きたいことは多いのですが、まず書きたいのは、
拙自作小説。
 無敵!愛しのヒロイン・むっちゃん状態、になってしまいつつ
ありますが。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十章「新米館主、後輩を得る」⑪
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 結局、祝子を家へ送りがてら、タダモトの散歩にも付き合ってもらった。睦
は、祝子の母にもし見られたら大変じゃない?と思ったのだが、祝子によれば、
 「たぶん平気です。母は、この紫尾ではかなりベテラン信者で、いつも仕事が
終われば、勧誘だ、他の信者の悩みごと相談だ、で家に帰ってくるのは、いつも
遅いんです」
 「え~。その間、祝子ちゃんは、どうしているの?」
 「はい。いつもは、私が母の代わりに家事をする日ですね。土日は土日で、
集会とかありますから、なかなかまとまって家事をする日がないんですよね」
 「わ~~、それじゃあ、お買物にも行かなきゃいけなかったとか・・?」
 「はい。実は、ちょっとピンチです。コンビニでパンと牛乳を買ったとして、
その言い訳を考えなきゃ・・・です」
 「厳しいんだ・・・。そうそう、私と祝子ちゃんの連絡方法って、どうすれば
いいのかしら?。もちろん、携帯って・・・」
 「はい、もちろん、携帯は、私持ってません。固定電話は・・・・、母がなか
なか仕事を見つけられなかった時に、解約して・・・・」
 「そうなんだ・・・。じゃあ、今日のように、祝子ちゃんが学校帰りにウチ
(御仮屋書店)によってくれるくらいしか方法がないんだね・・・・。そっか、
交換日記しよう」
 「わ~~っ、交換日記ですか~~。とっても楽しそうです」
 祝子は、大喜びをしてくれた。

 ・・・・・とはなったものの・・・・・・

 一夜明けた、睦の気分は重い。「宗教の問題」であり、なおかつ、祝子と
その母の問題だ。確かに、他人なんぞ「関わらない」のが正しい。「お友達
になろう」と言ったものの、これも私を苦しめるための“呪い”?とも、思
ってしまう。誰かに、じっくり相談に乗ってほしい、そんな気分のまま、制服
に着替えて、今日も業務に入った。
 ぼんやりしていれば、うっかりミスにつながる。仕事中は、祝子のことは考え
ないようにして、目先の業務に集中していたつもりだ。
 ところが、午前10時過ぎ。
 紫尾支店の自動ドアが開き、一人の女性が入ってきた。洋品スーパーで売られて
いるような、既製の事務服に身を包んでいる。典型的な、ここ紫尾地区の中小企業
に勤める事務員の出で立ちだ。
 「いらっしゃませ」
 と、睦は挨拶をするため、頭を上げた。
 (わっ!。祝子ちゃんの、お母さんだ・・・・)
  睦は、緊張した。
                         (つづく)

 今日で、この章を終わりにしようと思ったのですが・・・・・

2011年10月 7日 (金)

第十章「新米館主、後輩を得る」⑩

 出勤途上の橋の上にて。
 ふわりと浮かぶ、雲と月。

1110071s
 同じく出勤途上、横断歩道にて、信号待ちの最中。
 軽トラから、さっと手を上げて、挨拶を送ってくれた白髪の男性。

 ・・・・・あ~、
 自分、5ヶ月しか続かなかった植木農家の若旦那ドノ。
 川端通りのスナックへ「飲みに行く」ということを、教えてくださった
方です。
 あれから、もう10年以上・・・・・。
 そりゃあ、お互い歳をとりますわな・・・。

 で、自作小説の続き。
 とある宗教の信者の人が、いきなり他の人に悩みを打ち明けられるもの
だろうか・・・。
 そして、その結末は・・・・・・。
 かなり、思案中です。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十章「新米館主、後輩を得る」⑩
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 北側の部屋は、暗くなるのが早い。気がつけば、かなり暗くなっていた。
 電灯のスイッチを押して、室内はいきなり明るくなり、睦も祝子も一瞬目が
眩んだ。
 「きゃっ、まぶしいっ!」
 祝子は、少しリラックスしてくれたのだろうか、ふざけたような大げさな
動作で、大きく目を閉じた。
 (そうだ!)
 「How far that little candle throws his beams!」
 睦は、立ち上がっているのを活かして、あたかも役者のように、抑揚を込め
て言った。
 「今度は、どんな意味でしょう?」
 祝子が、興味深そうに訊いてくれた。
 「あんなかすかなろうそくの光が、こんなに遠くまで届くとは!
   ・・・・・シェイクスピア『ヴェニスの商人』の一節ね」
 「・・・・あ、それって、ろうそくの光を“ひと”に例えていませんか?」
 「さすが。祝子ちゃんって、やっぱり頭いいんだ・・・・」
 「いえ。『お教え』の中にも、似たような一節が、そうえいばあったな~
って、思ったもので」
 「そうなんだ・・・。うん、私と祝子ちゃんのろうそくの光、今日、お互い
目に見えたんだよ。暗闇の中、お互いの光に、これから近づいていこう」
 (わ~~、何、こんなこと言ってるのかしら・・・)
 またまた恥ずかしくなった睦は、今度は祝子の横に座りなおした。
 「祝子ちゃん、友達になろう!」
 ちょっと乱暴に、いきなり祝子を抱きしめた。祝子の華奢な身体が、ビクッ
と震える。
 「でも・・・、あの・・・・」
 「平気よ。私、新納流試心館の館主なの。“呪い”くらい、怖くないわ。
そうだ!、今度“合コン”するのね。ところが、どうも男性陣の方が、人数
多そうなのよ。祝子ちゃんも、ぜひ参加して。ねっ?」
 「えっ!“合コン”ですか・・・・」
 そりゃあ、祝子にすれば、“合コン”=ふしだらなこと、なのだろう。
 「あは。実は『皆さん、よろしくお願いします』ってお願いする、パーティー
みたいなもの。みんなで何をしようか、あれこれ考えているところなんだ」
 「でも・・・・。私、普通の男の人とって、あまりしゃべったことありま
せん・・・」
 「大丈夫。結構、シャイな男ばっかりなんだから」
 睦は、祝子を抱き締める力を、さらに強くしてあげた。
                          (つづく)

2011年10月 6日 (木)

第十章「新米館主、後輩を得る」⑨

 米ノ津川河川改修工事。ようやく旧い堤防の取り壊しが始まった
ようです。

1110052s
 ああ・・、酒を飲む量を減らさないと・・・
                 と思ったこと。
 さきほど、交番のお巡りさんが、巡回に訪れたのですが、
 「んん・・、飲んでますか?」
 と。
 オイ!、飲んだのは、もう5時間以上前だぜ~~!!
  ・・・って、たぶん、いつも飲酒検問をしているお巡りさん
には、わかるのでしょうね・・・・・。

 さて、少しでも前進。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
     第十章「新米館主、後輩を得る」⑨
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、
    「新米館主・御仮屋睦」の目次ーFC2小説
                       を是非に。m(__)m

 「祝子ちゃん、お化粧、上手じゃない?」
 祝子の顔を間近に見て思った疑問を、口にしてみた。睦としては、宗教と
お化粧は、あまりイメージが一致しない。
 「そうでしょうか・・・。同級生からは『男を誘っている』と、思われる
こともあるようですね・・・。『神に仕える身は、美しく装うべし』と、母か
ら厳しく教えられています。もちろん、『勧誘』にも役立つ、という母の考え
のようですが・・・。まだ、『お教え』に興味を持って話しかけてきた男子は
いませんよね・・・。
 でも、睦さんも、とってもおきれいですよね。昨日みたいに、男の人を押さえ
つけちゃう人には、とても思えませんよ」
 「そうか・・・、“Beauty is Force”なんだ・・・・」
 「えっ!?」
 「“Beauty is Force”。美は力なり、って意味。
 そうだ、祝子ちゃん。私ね、新納流っていう、古武道って言えばわかって
くれるかな・・・、武道をちょっとやっているの」
 「あっ、それで、強いんですね。・・・『美は力なり』というのは、その
武道の教えなんですか?」
 「ううん。・・・そう、これは、私独自の考えかな・・・。私みたいな、
チビな女が、単に“Power”、ちから、だけで男の人に勝てるわけないじゃない。
美しさって、堂々とした女の武器なんじゃないかな・・・・って」
 「わあ・・・・。睦さんって、自由なんですね~」
 祝子が、感心したように、すこし声が大きくなった。
 「自由?・・・」
 そう感心されてしまうと、睦は戸惑ってしまう。
 「あっ・・・・。私なんか、『お教え』がすべてで、日常生活のあれこれ
も、『お教え』に従った解釈が教団本部から指示されているんです・・・。
だから、自分で考える・・・って、ないんです。
 ・・・・・・そうか、美しさって、堂々とした女の武器か・・・・・・・」
  妙なところを感心されてしまい、睦は少々恥ずかしい。
 「あっ、電気を点けるね」
 睦は、祝子のそばを離れて、電灯のスイッチを押すために、立ち上がった。
                            (つづく)

プロフィール

フォトアルバム

ごろごろ

最近のトラックバック