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2011年4月24日 (日)

第四章「新米館主、初仕事」⑮

 青き空を 泳ぐ

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 さ~~て、もうすぐGWですね。
 って、24時間年中無休のコンビニ店員には、あまり関係のないことで。
 むしろ5月から任命された「シフト表(勤務表)作成」の重責・・・。
 文句を言わずに黙々と働いてね~~という思いと、やっぱり人並みに
はGWを楽しむ時も持って欲しい・・・という願いあり。

 さあ、一気呵成に書きます!
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    第四章「新米館主、初仕事」⑮
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、右「カテゴリー」内「自作
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 「さ、大山さん、初めましょうか。とは言っても、最初はお手柔らかにお願い
しますね。なんたって、私には初めての“他流試合”なんですから。」
 「了解しました。最初は、しっかり御仮屋さんの動きを拝見します。」
 大山は、ぴしっと気をつけの姿勢から、敬礼を返してくれた。

 「ちょっと、ちょっと、待ってください~!。勝手に始めちゃわないでくだ
さい。紫尾市の活性化のためにも、ここでいい映像を撮るんですからねっ。
 新納さん、お話のとおり、レフ(反射)板持ちをお願いします。新納さんな
ら、二人の動きに十分合わせることが出来ますよね。」
 「ほい、来た。おまかせあれ。」

 「・・・・って、ちょっと、紫尾市の活性化ですか?」
 「あっ、御仮屋さん。紫尾市の活性化に興味がない、なんて、言わせません
よ。若い力が、紫尾を変えるんですから。」
 以前は、大手電気メーカーの工場が24時間フル稼働していた紫尾市だが、そ
の工場も閉鎖され、それに代わる進出企業が見つからない現状だ。地元書店の娘
であり、新米ながら一信金職員である睦も、紫尾市の将来に危機感を持っている。
 (はぁ・・・・。とは言ってもね・・・)

 「最初の二人が向き合う位置は、背景が屋敷となるように、ここにしてくださ
い。新納さんは、ここで。特に御仮屋さんの顔が影で暗くなってしまわないよう・・」
  桐嶋がさっさと指示を出していく。ちょっと呆気にとられる睦。
  そんな睦に、ひょいと小雪が視線を合わせてきた。
 「がんばって、新米館主さん。初仕事でしょ。」
 にっこり笑って、敬礼の真似をしてくれた。
 (ありがとうございます、先輩)
 睦は、小雪の方に一礼した。

 改めて、大山と向き合う。男性としては決して長身とはいえない身長170センチ
そこそこだろうが、それでもやっと150センチの睦からすれば、はるかに大きい。
 睦は、深呼吸をひとつした。
 「それでは、大山さん、最初は、軽くお願いします。」
 「はい、最初は、片手でつかみにいかせてもらいます。」
                           (つづく) 

2011年4月23日 (土)

第四章「新米館主、初仕事」⑭

 深夜は、久しぶりに土砂降りの大雨。
 一雨降って、温かくなる・・・と期待したのですが、やっぱり
少々肌寒い・・・・です。
 1104231s

 さ~~て。です。
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    第四章「新米館主、初仕事」⑭
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 「大山さん、最初はちょっと“お遊び”をしましょう。私、小さい頃から
じいさんと遊んできたやつ。」
 睦は、すっと大山の前に右手を差し出した。
 「大山さん、私の手を捕まえてみてください。もちろん、私はそれに捕まら
ないよう、よけますからね。」
 「なるほど。反射神経の訓練ですね。」
 大山も、両手をちょっと引き気味に構えた。

  サッ
 大山の右手がわずかに動いた。
 ところが、睦の手はピクリとも動かない。
 「相手に(つかまえたっ!)と思わせるギリギリの瞬間に、かわすのが
通なんですよ。」
 睦は、にっこりと解説を加える。
 「う~~ん、フェイントにはだまされない、ということですね。」
 大山は、ぐっと腰を落とした。
 (あれれ・・、やっぱり柔道家なんだ~)

  ヒュッ!
 やや大振りに右手が睦の手を狙ってきた。ちょっと動かしてかわした瞬間を、
左手が素早く狙ってきた。
 (おっと!)
 難なくかわしてみせた。

 その時、裏の方から義彰たちが戻ってきたようだ。
 「・・・・そうじゃ。武家屋敷なぞと言うと、家の部分だけを一所懸命保存
しようとするようじゃが、このように“山”も畑も屋敷の一部分なのじゃ。」
 この屋敷の主である義彰が、得意気に説明している。
 「自給自足ですね。梅の実がたくさん成っているようですが、やっぱり梅干し
にでもされるんでしょうか?」
 「そうじゃ、そうじゃ。そうだ、今度梅の実ちぎりをする時には、水溜さん、
また遊びに来んしゃい。」
 睦の先輩・水溜小雪は、なかなか聞き上手のようだ。
 そして、テレビカメラマン・桐嶋誠治はというと、二人のやり取りをしっかり
撮影すべくカメラのファインダーから目を離さないまま、歩いてくる。それはそ
れで感心に値する、プロ意識だ。
 極めつけは、タダモトだ。先導役とばかりに、小雪の一歩前で静々と歩を運ん
でいる。
(まったく、私といる時とは、全然違う態度じゃない・・・)

 「ほ~~、久しぶりに見るの~、そのむっちゃんの道着姿。
                       ・・・・・・
  いやいや、柔道家の大山くんに相手をしてもらうんだから、つかまえられない
よう、身体にピッタリのレオタードなんて、よかったんじゃなかろうかの。」
 「うるさい、じいさん。いいの、これでもちょっとキツイ感じがするんだから。」

                        (つづく)
   わ~~~、だからアクション・シーン・・・・・。

2011年4月21日 (木)

第四章「新米館主、初仕事」⑬

 今が盛りなり、でしょうか。

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 ふ~~、早くも出勤前です・・・・。
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    第四章「新米館主、初仕事」⑬
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 いやいや、新米館主・御仮屋睦としても、ぴしっとお化粧をして“神秘性”
を装っているわけか・・・・。「どんなスゴい流派だろう?」と期待を先行
させ過ぎて、失望に転じさせてしまうのは心苦しい。
 「う~~ん、難しい話はじいさんに任せるとして・・・。一応戦国時代の
生死を賭けた戦いの場で、生き抜くための技です。基本は(手に持てる物は、
なんでも武器にする)。だから、素手で向かい合うということは、あまり想定
されていなかったはずなの。けれども、時代が変わってくるにつれ、素手での
技術も追加されていったようです。」
 「え~~、じゃあ、御仮屋さんは、今日は懐に短剣を忍ばせているとか・・?」
 「いえいえ、そんなことないですよ~。なんでしたら、ボディチェックをして
してみますか。」
 睦は、自分の胸をポンと叩いてみせた。
 「いえ、それには及びません。」
 赤面してしまったことを気取られたくないのだろう、大山が生真面目に答えた。

 「新納流には、立派に『逃げる』というのも技なの。無理して、勝てない相手
に立ち向かう必要はない、『逃げる』も立派な生き残る手段という位置づけなん
です。だから、柔道のように「組む」ことを極端に嫌います。自分より力のある
者には、まず抑え込まれない。相手を倒す時は、一瞬のスキを狙う。今日は、柔
道家の大山さんに、新納流の「組まない」という特長を見てもらいたいと思いま
す。
 「あ・・、なるほど、あの防犯訓練の時の御仮屋さんの動きですね。」
 大山が、うなづく。
                          (つづく)

 さあ、いよいよさらに難しいアクション・シーン・・・・・

2011年4月20日 (水)

第四章「新米館主、初仕事」⑫

 「10,000人のお掃除革命」は、“仕事関係”で購入した本。
 実は、それと一緒にAmazonにて購入した一冊。

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 わが愛しのヒロイン・御仮屋睦ちゃんには、折々に英語の決め台詞を
うそぶいてもらおうかな~~と。
 で、英語とくれば、そりゃあもう!シェイクスピアでしょ!!!
 と思ったのですが、う~~む、さすがにハタチの女の子に、シェイク
スピアは重すぎるでしょうか・・・?
 映画「ノッテイングヒルの恋人」あるいは思い切って「インディ・ジョー
ンズ」の中から??

 さて。
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    第四章「新米館主、初仕事」⑫
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 春の陽射しは、意外ときつい。
 直射光の眩しさに、つい顔をしかめてしまった。
 ふと思うと、表はずいぶんと静かなようだ。(あれ?)と思ってちょっと首
を動かしてみると、門から玄関まで敷かれた石畳の上で、柔道着に着替えた大
山隆志が、黙々とストレッチ体操をしている。同時に、大山も睦の姿に気づいた
ようだ。
 「あっ、御仮屋さん・・・、お待ちしておりました。」
 しげしげと見つめられてしまった。
 (もう、照れますよ~)
 睦は、今度は勢いよく立ち上がって、縁側から庭に飛び降りた。毎朝、睦が
掃き清めている庭だ。小石ひとつ落ちていない。
 「あっ、新納さんたちは『屋敷の裏も案内してやろう』ってことで、裏に
行ってます。」
 道理で静かなわけだ。大山も、立ち上がった。
 「ところで、御仮屋さん、新納流って、どんな流派なのでしょうか?一言
で、じゃ難しいのでしょうが。」
 大山が訊ねてきた。もっともな疑問だ。とかく『古武道』なぞというと、
“神秘のベール”に包まれたもの、というイメージが先行してしまう。
                          (つづく)

2011年4月17日 (日)

第四章「新米館主、初仕事」⑪

 久しぶりに、ファミマのお弁当を購入。
 ただ今「450円以上弁当・寿司、
       50円引き(ファミマTカード会員なら70円引き)」
 なもので。
  はい、「48時間仕込み チキンカツカレーライス」。

1104171s

 さて、ガックシ・・・〇| ̄|_から立ち直って・・・。
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    第四章「新米館主、初仕事」⑪
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 新納流試心館(にいろりゅうししんかん)の新米館主・御仮屋睦は、英語が
好きだ。進学した短大は、英語科を選んだ。もっとも地元の金融機関に勤める
こととなって、ああ~、もう少し「会計学」でも勉強しておけばよかったな~
と思う羽目になってはいるが。
 そして、新納流の継承者・新納義彰(にいろよしあき)も、頑固そうな老人
という風貌に似合わず、英語を使いこなす。御仮屋書店でペーパーバックを注
文し、インターネットを駆使して海外の新聞にも目を通す。
 さらに、新納流の始祖とされる新納忠元。戦国時代の世にあって、島津家内
屈指の武功者とされる一方、和歌・漢詩・茶の湯にも通じた教養人でもあった
と言う。当時、薩摩といえば京の都から遠く離れた「草深き地」であったろう。
だからこそ「より広い世界を知りたい」という欲求が、忠元を教養人とさせた
のではないだろうか。
 もし忠元が英語に接する機会があったなら、嬉々として英語を勉強したので
はないだろうか、と睦は思う。
 「Beauty is Force」
 床の間に掛けられた忠元公にも、十二分に意味は伝わっただろう。

 (よし、行こうか)

 睦は、立ち上がった。障子の前で再び腰を落として、ひざをついた。女性
らしく、ここは静かに開けよう。
 (わっ、眩しい!)

                         (つづく)

書き直しました!

 押忍。

 第四章「新米館主、初仕事」⑩-2

 書き直しました!!

2011年4月15日 (金)

第四章「新米館主、初仕事」⑩-2

 春の陽射し。
 ・・・・って、あくまで“それ”をイメージして。

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 さて、がんばりましょうか~~
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    第四章「新米館主、初仕事」⑩-2
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 続いて、アイライン。思い切って、明るいグリーンで描く。
 さて、最後に口紅。正直、一番迷った。この「試心館」の屋敷内にも、今が
盛りとばかりに藤の花が咲き誇っている。その藤の花をイメージする色を、口
紅に選びたいと思った。下品にならず、それでいてしっかり存在感を主張する
色。「藤色」と言ったところで、そんな商品名の口紅はない。ドラッグストア、
コンビニをハシゴして、一番イメージに合う色を丹念に探した。「ローズキス」。

 鏡に映る、メイクを終えた自分の顔をじっくりと見る。
 (うん、今日の私に、合っている・・・)
 そして髪止め代わりに、さっと黄緑色の鉢巻を取り出して、頭に結ぶ。

 改めて、床の間の前に正座した。
 そして、
 「Beauty is Force(美は、力なり)
   
  Beauty,

       I'm given Courage(私は、勇気を与えられ)

  Beauty

      I'm taken a Calm heart(冷静な心をもらう)

                             So, Beauty is Force.」
  小さな声で、つぶやいた。
                         (つづく)

    

2011年4月14日 (木)

第四章「新米館主、初仕事」⑩-1

 昨日に続き、散り行く桜を。
 ヒラヒラと散ってゆく様を、風が吹くタイミングを狙って・・・
のつもりですが、なかなか。

1104141s
 さて、美人妻さまのおかげです。
 実はコンビニの化粧品売場で、
 「チークって、なんだべ?」
 と、しげしげと眺めてしまいました。
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    第四章「新米館主、初仕事」⑩
 家を出てくる時に、すでにファンデーションは使って、薄く化粧はしてきた。
掃除・散歩・準備運動とこなしてきて、汗が流れた跡はないか、まずチェック
してみる。大丈夫か。
 頬に桜色のチークを目立ちすぎない程度に塗る。もちろん、今はほとんど散り
終わった桜をイメージしたつもりだ。
                   (未完)

      苦戦中・・・。

2011年4月 5日 (火)

第四章「新米館主、初仕事」⑨

 深夜の鉄橋工事現場。
 う~~ん、SFチックであります。

1104051s
 さて、ここで明言します。
 どうも自分は「鬱」だ~~~。
 どうにもこうにも、無気力状態から脱することができません・・・。

 ふ~~。
 気を取り直して。
(ご不快に思われる方は、どうぞ読まないでください)
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    第四章「新米館主、初仕事」⑨
(最初から読んでみたいと思ってくださった方は、右「カテゴリー」内「自作
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 続いて、畳に腰を落とす。両脚をまっすぐ前に伸ばし、上体を曲げる。身体が
軟らかいのも、睦の自慢のひとつだ。大きな胸を、太ももにぴったり押し付ける。
反面、力の入った背中の肌が、室内の光の中で映える。腰を落としたそのままの
状態で、今度は両脚を開いていく。百八十度近くまで、難なく開く。右脚側、左
脚側、そして正面へ、上体を倒す。ボリューム感を見せつけるように、胸を畳に
押し付けてやった。
 「ふ~~」
 睦は一息ついて立ち上がり、床の間に向かい、軽く一礼した。睦の身体から
放たれた芳香が、室内に満ちている。掛け軸の忠元公も、動けるものなら、室外
へ逃げ出したかったであろう。

 睦は畳んであった道着を、身につける。まず上衣。胸元をあわせて紐で止め
ると、少々きつい感じがする。睦の身体がそれだけ成熟した証拠なのだ。
 続いて、袴。腰紐を、きゅっと締める。
 道着を着終えた睦は、バックの中から化粧道具を取り出す。そして、部屋
の隅に置かれている鏡台の前に、正座した。
                            (つづく)
  結局色っぽく書くことがデキマセン。

  う~~ん、なかなか“アクション・シーン”に到達しません・・・。
 が、次なる挑戦は「お化粧」シーン。

2011年4月 2日 (土)

第四章「新米館主、初仕事」⑧

 夜明けの空に浮かぶ、鋭い三日月。

1104021s
 ふ~~。金曜の午前に「夜勤明け」で、ねぐらに帰ってきて、土曜日の
夕方に出勤、というパターンで、少しゆっくり眠れるかな~~と思ってお
りました。しかし!、土曜午前、他の人の穴埋めとして出勤しなければな
らなくなり・・・・・。
  気持を切り替えて。

 さ!今度は、明るくエッチに。
(ご不快に思われる方は、どうぞ読まないでください)
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    第四章「新米館主、初仕事」⑧
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 (そ・う・だ!)
 御仮屋睦(おかりや・むつみ)は、「表の間」の空間を見回しながら、ちょっ
としたいたずらを思いついた。中学高校生の頃は「集中できるから」という理由
で、勉強部屋代わりに使わせてもらっていた。家主・新納義彰(にいろ・よしあ
き)も、いつも快く貸してくれた。だからこそ、今日も気軽に更衣室代わりに使
わせてもらっている。
 しかし「表の間」とは、主に客人との応接に使う、この屋敷内では最も格式の
高い空間であることには違いない。これが封建制度真っ盛りの江戸時代の世であっ
たら、嫁入り前の娘が軽々しく入れるような一室ではなかっただろう。
 睦は、道着を着てから準備運動をするつもりだったが、スポーツブラと女性用
トランクス姿のままで、準備運動をすることにした。床の間に掛けられた、新納
忠元(にいろ・ただもと)公の肖像画に、軽く一礼した。
 まず、手足足首、そして首、ぐるぐる回しながらほぐす。続いて、脚の屈伸。
股を少し開いて、伸脚。形のよい脚が、きれいに伸びる。睦の身体から、芳香が
さらに湧き上がる。掛け軸の中の忠元公は、頬を真っ赤にさせておろおろしてい
るはずだ。
 そのまま、身体の前屈、後屈。睦のボリュームのある胸が、前かがみになった
時には、ぐっとその重みを誇示し、後ろに身体をそらした時は、その形を見せつ
けるように、天井に向く。次は、腰をねじりながら上体の旋回。胸が小気味よく
揺れる。
                             (つづく)

 真面目な話。女性の身体の美しさを描くには、まだまだ自分は力不足である
な・・・・と、実感。女性の身体は、なにも「胸」だけではなく、他にも美し
い部分は、いくらでもあるよな・・・・。
 そして、ヒロイン・御仮屋睦ちゃんの「顔立ち」って、どんなだろう?

 ひとまず、準備運動の後半は、午前の店番を終えた午後にでも、続きを。

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ごろごろ

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